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第80話

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 私は馬車に乗るけど、ミレサの発言が気になってしまった。
 ミレサの目的かわからず、私はキャビンで1人呟く。

「ミレサは、なにを考えて私に謝罪したのでしょうか……」

 今まではミレサの手下から、何をするか行動が予測できた。
 もうその方法は使えないから、ミレサの目論見がわからず不安になってしまう。

 謝罪をしていた時でも、ミレサは普通に敵意を剥き出しにして私を睨んでいた。
 今日の出来事はニコラスに報告して、これからのことを話しておきたい。

「とにかく、ニコラスから話を――」

 私が思案して、呟いた時だった。
 急に馬車が停止して、轟音が外から鳴り響く。

「魔物はいないはずなのに……どうして!?」

 轟音が不安になって、私は確認するため馬車の外に出てしまう。
 どうやら馬車は何者かの襲撃を受けたようで、これがミレサの目論みなのかもしれない。

 そして――御者の執事は、今まで同じ服装だけどいつもの人とは違った。
 ミレサの発言ばかり考えてしまい、私は武装した人達に囲まれてしまう。

 そして――その中の1人が、私の前に立つ。
 私を狙った集団のリーダーのようで……その人が、全ての真相を話そうとしていた。
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