18 / 28
第18話
しおりを挟む
エドガー視点
ベネサの提案を聞き、俺は王子の権力を使いユアンの魔法道具店を調べていく。
優秀な女性を雇ったと聞き、噂の経緯からルクルで間違いないだろう。
俺は部屋にベネサを呼び、現状とこれからのことを話す。
「ユアンの魔法道具店に、ルクルがいる可能性は高い」
「目撃情報はないようですけど、魔法道具で変装しているのでしょう」
魔力を使い見た目を変えるから、誰もいない時はルクルのままだろう。
平民に雇われていることは信じられないが、現状から最悪の事態を想定する。
「もしルクルがいるのなら、ベネサが魔法薬で力を得ていることも把握していそうだ」
「今までの行動から、間違いない気がします……そして私を追い詰めるための魔法道具を、ユアンと一緒に作っているのでしょう」
噂で被害者を団結させて、その間にベネサを糾弾するための魔法道具を作る。
完成して証明されると、魔法使い達に非難されてベネサも婚約者の俺も終わりだろう。
「ベネサが魔力を奪った相手は、魔法が使えなくなっても功績から発言力はある」
「はい。そして私の魔力が異常だと証明されれば、国王でも庇いきれないでしょう」
それなら――魔法道具店に侵入して、全て破壊するしかない。
魔法道具を全て使えなくしてしまえば、営業できず店も潰れるだろう。
その行動をルクルとユアンが予想していることを、この時の俺達は想定していなかった。
ベネサの提案を聞き、俺は王子の権力を使いユアンの魔法道具店を調べていく。
優秀な女性を雇ったと聞き、噂の経緯からルクルで間違いないだろう。
俺は部屋にベネサを呼び、現状とこれからのことを話す。
「ユアンの魔法道具店に、ルクルがいる可能性は高い」
「目撃情報はないようですけど、魔法道具で変装しているのでしょう」
魔力を使い見た目を変えるから、誰もいない時はルクルのままだろう。
平民に雇われていることは信じられないが、現状から最悪の事態を想定する。
「もしルクルがいるのなら、ベネサが魔法薬で力を得ていることも把握していそうだ」
「今までの行動から、間違いない気がします……そして私を追い詰めるための魔法道具を、ユアンと一緒に作っているのでしょう」
噂で被害者を団結させて、その間にベネサを糾弾するための魔法道具を作る。
完成して証明されると、魔法使い達に非難されてベネサも婚約者の俺も終わりだろう。
「ベネサが魔力を奪った相手は、魔法が使えなくなっても功績から発言力はある」
「はい。そして私の魔力が異常だと証明されれば、国王でも庇いきれないでしょう」
それなら――魔法道具店に侵入して、全て破壊するしかない。
魔法道具を全て使えなくしてしまえば、営業できず店も潰れるだろう。
その行動をルクルとユアンが予想していることを、この時の俺達は想定していなかった。
10
お気に入りに追加
800
あなたにおすすめの小説
溺愛を作ることはできないけれど……~自称病弱な妹に婚約者を寝取られた伯爵令嬢は、イケメン幼馴染と浮気防止の魔道具を開発する仕事に生きる~
弓はあと
恋愛
「センティア、君との婚約は破棄させてもらう。病弱な妹を苛めるような酷い女とは結婚できない」
……病弱な妹?
はて……誰の事でしょう??
今目の前で私に婚約破棄を告げたジラーニ様は、男ふたり兄弟の次男ですし。
私に妹は、元気な義妹がひとりしかいないけれど。
そう、貴方の腕に胸を押しつけるようにして腕を絡ませているアムエッタ、ただひとりです。
※現実世界とは違う異世界のお話です。
※全体的に浮気がテーマの話なので、念のためR15にしています。詳細な性描写はありません。
※設定ゆるめ、ご都合主義です。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。
幼馴染みに婚約者を奪われ、妹や両親は私の財産を奪うつもりのようです。皆さん、報いを受ける覚悟をしておいてくださいね?
水上
恋愛
「僕は幼馴染みのベラと結婚して、幸せになるつもりだ」
結婚して幸せになる……、結構なことである。
祝福の言葉をかける場面なのだろうけれど、そんなことは不可能だった。
なぜなら、彼は幼馴染み以外の人物と婚約していて、その婚約者というのが、この私だからである。
伯爵令嬢である私、キャサリン・クローフォドは、婚約者であるジャック・ブリガムの言葉を、受け入れられなかった。
しかし、彼は勝手に話を進め、私は婚約破棄を言い渡された。
幼馴染みに婚約者を奪われ、私はショックを受けた。
そして、私の悲劇はそれだけではなかった。
なんと、私の妹であるジーナと両親が、私の財産を奪おうと動き始めたのである。
私の周りには、身勝手な人物が多すぎる。
しかし、私にも一人だけ味方がいた。
彼は、不適な笑みを浮かべる。
私から何もかも奪うなんて、あなたたちは少々やり過ぎました。
私は、やられたままで終わるつもりはないので、皆さん、報いを受ける覚悟をしておいてくださいね?
婚約破棄が国を亡ぼす~愚かな王太子たちはそれに気づかなかったようで~
みやび
恋愛
冤罪で婚約破棄などする国の先などたかが知れている。
全くの無実で婚約を破棄された公爵令嬢。
それをあざ笑う人々。
そんな国が亡びるまでほとんど時間は要らなかった。
婚約破棄を要求されましたが、俺に婚約者はいませんよ?
紅葉ももな(くれはももな)
恋愛
長い外国留学から帰ってきたラオウは、突然婚約破棄を要求されました。
はい?俺に婚約者はいませんけど?
そんな彼が幸せになるまでのお話。
悪役令嬢は処刑されないように家出しました。
克全
恋愛
「アルファポリス」と「小説家になろう」にも投稿しています。
サンディランズ公爵家令嬢ルシアは毎夜悪夢にうなされた。婚約者のダニエル王太子に裏切られて処刑される夢。実の兄ディビッドが聖女マルティナを愛するあまり、歓心を買うために自分を処刑する夢。兄の友人である次期左将軍マルティンや次期右将軍ディエゴまでが、聖女マルティナを巡って私を陥れて処刑する。どれほど努力し、どれほど正直に生き、どれほど関係を断とうとしても処刑されるのだ。
「聖女に比べてお前には癒しが足りない」と婚約破棄される将来が見えたので、医者になって彼を見返すことにしました。
ぽんぽこ@書籍発売中!!
恋愛
「ジュリア=ミゲット。お前のようなお飾りではなく、俺の病気を癒してくれるマリーこそ、王妃に相応しいのだ!!」
侯爵令嬢だったジュリアはアンドレ王子の婚約者だった。王妃教育はあんまり乗り気ではなかったけれど、それが役目なのだからとそれなりに頑張ってきた。だがそんな彼女はとある夢を見た。三年後の婚姻式で、アンドレ王子に婚約破棄を言い渡される悪夢を。
「……認めませんわ。あんな未来は絶対にお断り致します」
そんな夢を回避するため、ジュリアは行動を開始する。
せっかく家の借金を返したのに、妹に婚約者を奪われて追放されました。でも、気にしなくていいみたいです。私には頼れる公爵様がいらっしゃいますから
甘海そら
恋愛
ヤルス伯爵家の長女、セリアには商才があった。
であれば、ヤルス家の借金を見事に返済し、いよいよ婚礼を間近にする。
だが、
「セリア。君には悪いと思っているが、私は運命の人を見つけたのだよ」
婚約者であるはずのクワイフからそう告げられる。
そのクワイフの隣には、妹であるヨカが目を細めて笑っていた。
気がつけば、セリアは全てを失っていた。
今までの功績は何故か妹のものになり、婚約者もまた妹のものとなった。
さらには、あらぬ悪名を着せられ、屋敷から追放される憂き目にも会う。
失意のどん底に陥ることになる。
ただ、そんな時だった。
セリアの目の前に、かつての親友が現れた。
大国シュリナの雄。
ユーガルド公爵家が当主、ケネス・トルゴー。
彼が仏頂面で手を差し伸べてくれば、彼女の運命は大きく変化していく。
天才少女は旅に出る~婚約破棄されて、色々と面倒そうなので逃げることにします~
キョウキョウ
恋愛
ユリアンカは第一王子アーベルトに婚約破棄を告げられた。理由はイジメを行ったから。
事実を確認するためにユリアンカは質問を繰り返すが、イジメられたと証言するニアミーナの言葉だけ信じるアーベルト。
イジメは事実だとして、ユリアンカは捕まりそうになる
どうやら、問答無用で処刑するつもりのようだ。
当然、ユリアンカは逃げ出す。そして彼女は、急いで創造主のもとへ向かった。
どうやら私は、婚約破棄を告げられたらしい。しかも、婚約相手の愛人をイジメていたそうだ。
そんな嘘で貶めようとしてくる彼ら。
報告を聞いた私は、王国から出ていくことに決めた。
こんな時のために用意しておいた天空の楽園を動かして、好き勝手に生きる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる