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第13話

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 数日後、私は居間でユアンからギアノ国の報告を聞く。
 魔法道具を使うことで、ドラゴンの襲撃を対処することができたようだ。

「魔法が使えないベネサは、城で休んでいたらしい」

 ベネサが魔力を調べられたくなかったのは、他の人から魔力を奪っていたから。
 もし私がギアノ国で作っていた魔法道具が完成すると、ベネサの悪事が発覚してしまう。
 それを恐れたから、婚約者を奪うことで私をギアノ国から追い出していた。

 ベネサと関わってすぐ、魔法が使えなくなった被害者は多いようだ。
 噂を聞いて確信したようで、今は団結してベネサを追い詰めているらしい。

「聖女の魔法が使えない事態を避けるため、ギアノ国は何か行動していないのですか?」

「ベネサが魔力を奪ったのは、他国で活躍したことのある魔法使いが多い……国王がベネサを守ろうとしたが、あまり効果はないようだ」

 ギアノ国の優秀な魔法使いから魔力を奪えば、自国の戦力を弱めてしまう。
 バレないと考えて他国の優秀な魔法使いから、ベネサは魔力を奪っている。

「証明する方法がないからベネサを処罰できないが……魔法道具は完成したし、使う場を作るとしよう」

 ユアンの発言を聞き、私は頷く。
 ベネサを追い詰める準備は、徐々にできつつあった。
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