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第9話

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 数週間が経って、状況に変化が起きていた。

 ユアンは知り合いに頼み、ギアノ国の情報収集を頼んでいる。
 今の聖女ベネサは、魔法が使えなくなったようだ。
 ユアンから話を聞いて、部屋で私は言う。

「今までも魔法を失敗していたようですが、遂に使えなくなったのですか」

「噂が事実だから、不安になっているからだろう」

 聖女が魔法を使えないことで、ギアノ国は混乱しているらしい。 
 そしてユアンは、調査したことで推測を話す。

「恐らくベネサは、魔法薬で特殊な力を得ている」

「魔法薬……」

 危険な代物と、聞いたことがある。
 飲むことで強力な力を得られるけど、成功する可能性はかなり低いらしい。

「魔法薬を飲むことで力を得て、人々から魔力を得ていたのでしょうか?」

「その可能性が高い。聖女を素質を持つ者は多く、魔法薬の力に耐えきれない者もいたはずだ」

 そしてベネサは、運良く成功して力を得た。

 ベネサから被害を受けた人達の発言から、私は間違いないと考えている。
 他の人から魔力を奪うベネサを、私は許せなかった。
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