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第10話
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私とゼロアはエシウス侯爵家に戻り、部屋で2人きりになって話をしていた。
「全て準備していた通りになりました。ゼロア様、協力してくださりありがとうございます」
「気にしなくていい。婚約者の頼みだからな……シーラは、俺でいいのか?」
「当然です。むしろゼロア様の婚約者が私でいいのだろうかと考えてしまいます」
そう言って私達は微笑み合って――話は、最後にソフィーが最後に言った発言に変わる。
「レヴォクが私とゼロア様の婚約者になったと知って、何か行動する可能性はありそうでしょうか?」
「今までシーラの力で繁栄してきたからな……相手がエシウス侯爵家だとしても、ガルク伯爵家の総力を使い、シーラを連れ戻そうと動く可能性が高い」
ゼロアの推測を聞き、私は頷く。
「はい。レヴォクは私を奴隷にした後、最大限利用するための手段を考えていたはずです」
「それはシーラが家を捨てて俺が婚約者になることで阻止したが、なにか気になることでもあるのか?」
「そうですね……ゼロア様には、話しておかなければならないことがあります」
ゼロアは私の力をあまり知らないから、大丈夫だと考えていそう。
レヴォクやガルク伯爵家よりも……ガルク伯爵家経由で私を利用しようと考えていた人達は危険で、警戒するべきだ。
私は自らの力と、それの力を利用しようとしていた人達について、詳しくゼロアに話そうとしていた。
「全て準備していた通りになりました。ゼロア様、協力してくださりありがとうございます」
「気にしなくていい。婚約者の頼みだからな……シーラは、俺でいいのか?」
「当然です。むしろゼロア様の婚約者が私でいいのだろうかと考えてしまいます」
そう言って私達は微笑み合って――話は、最後にソフィーが最後に言った発言に変わる。
「レヴォクが私とゼロア様の婚約者になったと知って、何か行動する可能性はありそうでしょうか?」
「今までシーラの力で繁栄してきたからな……相手がエシウス侯爵家だとしても、ガルク伯爵家の総力を使い、シーラを連れ戻そうと動く可能性が高い」
ゼロアの推測を聞き、私は頷く。
「はい。レヴォクは私を奴隷にした後、最大限利用するための手段を考えていたはずです」
「それはシーラが家を捨てて俺が婚約者になることで阻止したが、なにか気になることでもあるのか?」
「そうですね……ゼロア様には、話しておかなければならないことがあります」
ゼロアは私の力をあまり知らないから、大丈夫だと考えていそう。
レヴォクやガルク伯爵家よりも……ガルク伯爵家経由で私を利用しようと考えていた人達は危険で、警戒するべきだ。
私は自らの力と、それの力を利用しようとしていた人達について、詳しくゼロアに話そうとしていた。
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