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第68話

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ラミダ視点

 捕獲隊と名乗った盗賊集団が屋敷を占拠してから、数日が経過していた。

 私とケドスは屋敷に戻ってから数日間の間、ファグト家の屋敷から出ることができない。

 ヴァガルがここにいることを知られるのを避けるためと、ケドスを家に戻さないようにしている。
 私の家族は数日経っているけど魔法によってまだ意識が戻らず、ケドスの家にはケドスがファグト家に滞在すると手紙を出したらしい。

 屋敷から出ることができない私とケドスは大広間に呼び出され、聖獣の専門家が現状を教えてくれる。

 あの村の近くにいた副首領のネイーズが、冒険者ギルドに捕まったらしい。
 何が起きたのか確認に向かった三番手のクロッサも、昨日から連絡がとれないようで……アミリア達が倒したと推測しているようだ。

 聖獣リオウの分身体、そして冒険者のヨハンとジークによって、捕獲隊の副首領と3番手が倒されていた。
 それでもヴァガルは平然としていて、専門家が報告する。

「聖獣を弱らせる魔方陣が完成しました――まさかヨハン達も、この屋敷にヴァガル様がいるなんて考えていないでしょう」

 冒険者ギルドが動き出しているから、今日で全ての決着をつけるようだ。

 世界でもトップクラスの盗賊集団に協力してしまい、知られれば絶体絶命だと考えている。

 もう聖獣リオウを捕らえて、利用することで――捕獲隊がこの国を支配するしか、生き延びることはできなくなっていた。
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