私を追い出した結果、飼っていた聖獣は誰にも懐かないようです

第４８話

　昼過ぎにヨハンが屋敷に戻ってきて、私は安堵していた。
　これで戦力的に大丈夫だと考えてていたら、戻ってきてすぐにヨハンが話す。

「報告したいことがありますけど……この村に謎の集団が来ているので、その対処を先にしましょう」

「謎の集団ですか？」

　身に覚えのある私が尋ねると、ヨハンが頷く。

「はい。どうやら貴族の兵隊のようです……捕獲隊は盗賊の集団なので、どうして貴族の兵隊が来ているのかがわかりません」

　ヨハンが困惑しているけど、私達は誰なのか推測できている。
　もうそこまで、ラミダ達がこの村の近くまでに来ているらしい。

「それはアミリアの元家族だろう。魔法道具の首輪を使い、アミリアを従えたいらしい」

　説明を省略してジークが話すけど、ヨハンはそれだけで納得できたようだ。　

「そうですか……僕は隠れて様子を窺い、アミリアさんがピンチになれば助けます。ジークがいますし、そんな状況はありえませんか」

　ヨハンは1人で納得しながら、隠れて待機してくれるようだ。

　私達は村の外に向かうことにして――村の外に兵士の集団が見えて、ラミダとケドスの姿もあった。