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第23話

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 1ケ月後――私とリオウは、周辺のモンスターが再び強くなっていると村長から報告を受けていた。

 この国は危険な状況だとジークから聞いてたこともあって、私とリオウはあまり動揺していない。

 ジークの話だと――本来なら数年は現れない大地の主が、この国に限って複数現れているようだ。
 更に移動するようで誰も発見できず、各地で一時的にモンスターが強くなっていると聞いている。

 村の周辺に存在していた大地の主は倒したけど……別の移動している大地の主が、この周辺に現れたのだろうか。

 ジークは今、冒険者ギルドで調べているからこの場にはいない。

 私とリオウだけで大地の主を探すよりも、ジークが来てからの方がよさそうだ。
 とにかく今は、この周辺のモンスター退治を優先しよう。

 そう考えた私は、テーブル越しに対面している村長に話す。

「近い内にジークが来る予定となっていますので、それまでは私とリオウが村を守ってみせます」

「ありがとうございます……まさか大地の主が復活するだなんて、想像できませんでした」

 どうやら村長は、冒険者が倒した大地の主が復活したと考えているようだ。

 モンスターが強化されているせいだと思うけど、私はジークとの話を思い返して尋ねる。

「大地の主が復活ですか……それでも、誰も目撃していませんよね?」

「はい。倒されてから復活してこともあり、狡猾になっていると考えております」

 村長はそう言うけど、ジークは大地の主が復活するなんてありえないと言っていた。

 移動する大地の主は知性がありそうだけど、同類が倒されているこの付近にやって来たのが気になってしまう。

 このことはジークが屋敷に来てから話し合うことにして……私とリオウは、村を守るためモンスターを倒すことにしていた。
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