私を追い出した結果、飼っていた聖獣は誰にも懐かないようです

第１５話

　数日後――ジークが屋敷にやって来きて、私の気分は一気に晴れやかになる。

　リオウと一緒にいる日々も幸せだったけど、私はジークと早く再会したいと思っていた。

　数か月後になりそうかと待ちわびていたけど、こんなに早く来てくれるのは想定していない。

　居間で椅子に座り、テーブルを挟んで私はジークに話す。

「ジーク、よく来てくれたわね」

「ああ。リオウに会いたくなってな」

　ジークはそう言って、私は少し不満になってしまう。

「そう、ですか……」
　
　動物が好きなジークにとって、意思疎通できる可愛い小犬リオウに会いたくなるのは当然だ。

　数日間待ちわびていた私としては少し不満になってしまい、リオウがジークに尋ねる。

『ジーク、アミリアとは会いたくなかったのですか？』

「いや、そういう意味で言ったわけではないんだ。当然アミリアにも会いたかった」

　リオウがフォローしてくれるけど、なんだかリオウに催促したような気がして申し訳なくなってくる。

　ありえないけど「アミリアはどうでもいい」なんて言われたら、私は寝込んでいたかもしれない。

　ジークの返答に安堵して――私とリオウは、ジークからこの国の現状を聞こうとしていた。