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第51話
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馬車に乗って屋敷に戻る最中も、私はメリタのことばかり考えてしまう。
屋敷に戻ると、家族が私を心配してくれた。
どうやらメリタがジトアに好意を持っていそうだと考えて、私は不安になっていたようだ。
お父様はかなり心配していたけど、お母様はそこまで気にしていなさそうな気がする。
「お父様は、私のことを気にしすぎな気がします」
思わず言ってしまうけど、お父様は真剣な表情で話す。
「そうだろうか……親として当然だと思うし、迷惑だとしても考えを変える気はない」
「迷惑ではありませんし、それはお父様の自由ですよ」
そう言って――私はお父様とお母様に、今日の出来事を話す。
メリタについて話すと、お父様は調べると言ってくれた。
危険な気がしたけれど――私が何を言っても、お父様は止まりそうになかった。
屋敷に戻ると、家族が私を心配してくれた。
どうやらメリタがジトアに好意を持っていそうだと考えて、私は不安になっていたようだ。
お父様はかなり心配していたけど、お母様はそこまで気にしていなさそうな気がする。
「お父様は、私のことを気にしすぎな気がします」
思わず言ってしまうけど、お父様は真剣な表情で話す。
「そうだろうか……親として当然だと思うし、迷惑だとしても考えを変える気はない」
「迷惑ではありませんし、それはお父様の自由ですよ」
そう言って――私はお父様とお母様に、今日の出来事を話す。
メリタについて話すと、お父様は調べると言ってくれた。
危険な気がしたけれど――私が何を言っても、お父様は止まりそうになかった。
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