71 / 72
第71話
しおりを挟む
マクスウェルが消滅して――平原には私とロラン、そしてバルターとダリアがいる。
もう残っている手は馬車の執事を狙うぐらいだと警戒していたけど……2人は戦意を失っていた。
ダリアは仮面が壊れているけど、倒れたまま動こうとしない。
そして……バルターは仮面を外して、地面に叩きつけながら叫ぶ。
「ダリアは仮面の影響で心を壊した……俺はこのままだと処刑されるだろう。しかし、シエルが婚約者に戻ってくれれば別だ!」
「……何を、言っているのですか?」
この状況でそんなことを言い出すバルターが、私には理解できなかった。
それでもバルターは必死に、私に全身を使い頭を下げて頼み込む。
「この俺が頼んでいるのだ……シエルよ、俺の婚約者に戻ってくれぇっ!!」
バルターが私に婚約者に戻って欲しいと、必死に懇願していた。
これしか手段がないのは間違いないようで――私は断言する。
「お断りします。もう私は、貴方とは一切関係ありません」
私に断られて数日後――マクスウェルに協力していたことが判明したようで、バルターは処刑されることとなっていた。
もう残っている手は馬車の執事を狙うぐらいだと警戒していたけど……2人は戦意を失っていた。
ダリアは仮面が壊れているけど、倒れたまま動こうとしない。
そして……バルターは仮面を外して、地面に叩きつけながら叫ぶ。
「ダリアは仮面の影響で心を壊した……俺はこのままだと処刑されるだろう。しかし、シエルが婚約者に戻ってくれれば別だ!」
「……何を、言っているのですか?」
この状況でそんなことを言い出すバルターが、私には理解できなかった。
それでもバルターは必死に、私に全身を使い頭を下げて頼み込む。
「この俺が頼んでいるのだ……シエルよ、俺の婚約者に戻ってくれぇっ!!」
バルターが私に婚約者に戻って欲しいと、必死に懇願していた。
これしか手段がないのは間違いないようで――私は断言する。
「お断りします。もう私は、貴方とは一切関係ありません」
私に断られて数日後――マクスウェルに協力していたことが判明したようで、バルターは処刑されることとなっていた。
13
お気に入りに追加
5,988
あなたにおすすめの小説
婚約者様、勝手に婚約破棄させていただきますが、妹とお幸せにどうぞ?
青杉春香
恋愛
フラメル家の長男であるライダと婚約をしていたアマンダは、今までの数々ののライダからの仕打ちに嫌気がさし、ついに婚約破棄を持ちかける。
各話、500文字ほどの更新です。
更新頻度が遅くてすみませんorz
王子が親友を好きになり婚約破棄「僕は本当の恋に出会えた。君とは結婚できない」王子に付きまとわれて迷惑してる?衝撃の真実がわかった。
window
恋愛
セシリア公爵令嬢とヘンリー王子の婚約披露パーティーが開かれて以来、彼の様子が変わった。ある日ヘンリーから大事な話があると呼び出された。
「僕は本当の恋に出会ってしまった。もう君とは結婚できない」
もうすっかり驚いてしまったセシリアは、どうしていいか分からなかった。とりあえず詳しく話を聞いてみようと思い尋ねる。
先日の婚約披露パーティーの時にいた令嬢に、一目惚れしてしまったと答えたのです。その令嬢はセシリアの無二の親友で伯爵令嬢のシャロンだったというのも困惑を隠せない様子だった。
結局はヘンリーの強い意志で一方的に婚約破棄したいと宣言した。誠実な人柄の親友が裏切るような真似はするはずがないと思いシャロンの家に会いに行った。
するとヘンリーがシャロンにしつこく言い寄っている現場を目撃する。事の真実がわかるとセシリアは言葉を失う。
ヘンリーは勝手な思い込みでシャロンを好きになって、つきまとい行為を繰り返していたのだ。
婚約破棄をした相手方は知らぬところで没落して行きました
マルローネ
恋愛
伯爵令嬢だったアンネリーは婚約者であり、侯爵でもあるスティーブンに真実の愛がどうたらという理由で婚約破棄されてしまった。
悲しみに暮れたアンネリーだったが、偶々、公爵令息のジョージと再会し交流を深めていく。
アンネリーがジョージと楽しく生活をしている中、真実の愛に目覚めたらしいスティーブンには様々な災厄? が降りかかることになり……まさに因果応報の事態が起きるのであった。
とある令嬢の婚約破棄
あみにあ
恋愛
とある街で、王子と令嬢が出会いある約束を交わしました。
彼女と王子は仲睦まじく過ごしていましたが・・・
学園に通う事になると、王子は彼女をほって他の女にかかりきりになってしまいました。
その女はなんと彼女の妹でした。
これはそんな彼女が婚約破棄から幸せになるお話です。
私を売女と呼んだあなたの元に戻るはずありませんよね?
ミィタソ
恋愛
アインナーズ伯爵家のレイナは、幼い頃からリリアナ・バイスター伯爵令嬢に陰湿ないじめを受けていた。
レイナには、親同士が決めた婚約者――アインス・ガルタード侯爵家がいる。
アインスは、その艶やかな黒髪と怪しい色気を放つ紫色の瞳から、令嬢の間では惑わしのアインス様と呼ばれるほど人気があった。
ある日、パーティに参加したレイナが一人になると、子爵家や男爵家の令嬢を引き連れたリリアナが現れ、レイナを貶めるような酷い言葉をいくつも投げかける。
そして、事故に見せかけるようにドレスの裾を踏みつけられたレイナは、転んでしまう。
上まで避けたスカートからは、美しい肌が見える。
「売女め、婚約は破棄させてもらう!」
捨てた私をもう一度拾うおつもりですか?
ミィタソ
恋愛
「みんな聞いてくれ! 今日をもって、エルザ・ローグアシュタルとの婚約を破棄する! そして、その妹——アイリス・ローグアシュタルと正式に婚約することを決めた! 今日という祝いの日に、みんなに伝えることができ、嬉しく思う……」
ローグアシュタル公爵家の長女――エルザは、マクーン・ザルカンド王子の誕生日記念パーティーで婚約破棄を言い渡される。
それどころか、王子の横には舌を出して笑うエルザの妹――アイリスの姿が。
傷心を癒すため、父親の勧めで隣国へ行くのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる