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第18話

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 ダリアが教室から出て行って、ロランに案内されて私は食堂に向かう。

 食堂のテーブルでロランと対面して、昼食を終えて話をすることになっていた。
 
「俺は今まで友達がいなかったから、誰かと昼食を食べたかった」

「そ、そうですか」

 私なんかが一緒でよかったのかのか尋ねようとしたけど、その前にロランに言われてしまう。
 正面にはロランが座っていて、それだけで今日一番の幸せだった。

「それにしても、まさか仮面を外した翌日の昼休みで、ダリアが暴走するとは思わなかった」

「私も驚きました……発言的に考えて、ダリアは私の行動を予測していたのかもしれません」

 ――魔法学園の宝物庫には、魔法道具を破壊できる希少な魔法道具が存在しているらしい。
 壊れる可能性があるから緊急時でなければ使用できず、私の仮面を外すために許可はおりない。
 
 ダリアは私が仮面を外そうと動くと推測して、許可が下りないから忍び込んで使ったと思い込んでいた。

 宝物庫に仮面を外せる魔法道具があって、婚約破棄を受けてすぐ外していたのなら……そう考えてもおかしくはない。

「外し方を知らない場合、ダリアが言った方法が一番手っ取り早かったのも事実だ……それを知ってたからこそだろう」

 ロランも同じ考えのようで、私の発言に納得してくれる。

 恐らくダリアは、私が仮面を外した場合のことを想定していた。
 もしかしたらバルターから魔力を隠していることを聞いていて、外した場合のことを危惧していたのかもしれない。

 ロランがいなければ外せなかったと思うし、私が婚約破棄を受けてからまだ2日しか経っていない。
 理由を知っていたからこそ暴走して、私のことを犯罪者だと確信している様子だった。

「これでダリアは諦めたと思うけど、バルターも暴走しそうだ」

 そう言いながら、ロランは嬉しそうに私に話してくれる。

 さっきの絶望したダリアを見た時よりも――ロランと一緒に食事できることが、私にとっては嬉しかった。
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