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第11話
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翌日になって――私は魔法学園に登校していた。
仮面が外れていることにクラス中が騒然としているけど、私は気にしない。
今まで避けたり蔑んだりしていたこともあって、誰も私に声をかけてくることはなかった。
このクラスは侯爵令嬢ダリアが私を敵視していたから、蔑んでくる人が多かった。
今は恐怖している生徒が何人か見えるけど、きっと昨日のロランが関係していそう。
そう考えていると――ダリアが教室にやって来て、私を見て驚く。
「なっっ……!? どうして、シエルの仮面が外れているの!?」
ダリアが驚き、憤っているのは……恐らく、私の仮面を外した見た目にある。
鏡で何度も見ていたけど、仮面が外れた私は何も問題なかった。
登校中の男子生徒達の反応からも、美人と認識されていそうで……ダリアが憤っている理由もそこに違いない。
「貴方達! 私の方が美しいですよね!」
そんなことを取り巻きに対して叫ぶけど、ダリアは完全に脅していた。
「は、はいっ!」
「えぇっと、そうですね」
「……と、当然です。ダリア様の方が美しいに、決まっています」
取巻きの女子は脅しに屈しているけど、男子は私を眺めて困惑している様子だ。
その反応にダリアが露骨にイライラしているけど……昨日ロランの件があるからか、私に対して暴言を吐いてこない。
そして午前中、魔法を扱う授業があって、私は大活躍することになる。
先生の高評価や驚く生徒達を見たせいなのか……昼休みになって、ダリアが私の元にやって来ていた。
仮面が外れていることにクラス中が騒然としているけど、私は気にしない。
今まで避けたり蔑んだりしていたこともあって、誰も私に声をかけてくることはなかった。
このクラスは侯爵令嬢ダリアが私を敵視していたから、蔑んでくる人が多かった。
今は恐怖している生徒が何人か見えるけど、きっと昨日のロランが関係していそう。
そう考えていると――ダリアが教室にやって来て、私を見て驚く。
「なっっ……!? どうして、シエルの仮面が外れているの!?」
ダリアが驚き、憤っているのは……恐らく、私の仮面を外した見た目にある。
鏡で何度も見ていたけど、仮面が外れた私は何も問題なかった。
登校中の男子生徒達の反応からも、美人と認識されていそうで……ダリアが憤っている理由もそこに違いない。
「貴方達! 私の方が美しいですよね!」
そんなことを取り巻きに対して叫ぶけど、ダリアは完全に脅していた。
「は、はいっ!」
「えぇっと、そうですね」
「……と、当然です。ダリア様の方が美しいに、決まっています」
取巻きの女子は脅しに屈しているけど、男子は私を眺めて困惑している様子だ。
その反応にダリアが露骨にイライラしているけど……昨日ロランの件があるからか、私に対して暴言を吐いてこない。
そして午前中、魔法を扱う授業があって、私は大活躍することになる。
先生の高評価や驚く生徒達を見たせいなのか……昼休みになって、ダリアが私の元にやって来ていた。
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