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第52話

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 私は結界魔法を使った方がいいと考えて、ウルクに提案した。

 世界樹のある森は探索に使ったけど、今回は国を守るために使いたい。
 ランアス国で私が酷使されていたことを知っているから、ウルクは心配していた。

「結界を街に張っていけば、魔法組織が行動しても即座に対処できそうだが……エルノアは大丈夫なのか?」
「はい。無茶をしなければ、結界の反動がくることはありません」

 宰相ドスラは、結界を張らせた後は領民達や兵士達を酷使していた。
 限界以上の力を発揮しても平然としているから国が繁栄したけど、結界を失うと反動がくる。
 今回は私が異変を即座に察知するために結界を張るだけだから、問題はなかった。

「これから攻撃をしかけてくるのなら、街に住む人達のためにも結界を張るべきです」

 心配してくれることは嬉しいけど、私は決意を伝える。
 結界を張っておけば、最悪の事態になっても味方を強化することもできそうだ。
 話を聞き納得してくれたウルクは、これからについて話そうとしていた。
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