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第43話

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 私はウルクから聞いた話を思い返し、部屋で1人になって思案していた。

 ランアス国の兵士長を追い出した後で、森に異変が起きている。
 そこからドスラが魔法組織を支援することで、二―ルド国を滅ぼそうとしているとウルクは推測しているようだ。

 状況的に間違いない気がするけど、私は気になって呟く。

「魔法道具でニールド国を滅ぼそうとしても……私がいるから、対処できています」

 それは結界魔法について知っているからランアス国なら、わかっていたはずだ。
 森での出来事を思い返すと、ウルクは私の傍にいてくれた。
 
「森でウルク様は、私の傍を離れないと仰っていましたけど……1人になった私を、狙う人がいたのでしょうか?」

 結界魔法で把握できる敵は、私に対して敵意を持った人やモンスターだけだ。
 連れ戻すだけなら敵と認識されないかもしれなくて、ウルクはそこを警戒していそう。

 ウルクがいてくれてよかったと、私は思っている。
 その頃――ドスラがリオナに従っていることを、私は何も知らなかった。
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