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第31話
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ドスラ視点
国王の俺が斬られそうになったというのに、王妃のリオナは嬉しそうにしていた。
ウルクの実力を把握したようだが、俺は恐怖するしかない。
発言的に、兵士長ヒルゴに対して、どんな魔法をかけるか興味があったのだろう。
思案したリオナが、俺に話す。
「洗脳する魔法なら悪事の証拠となりましたけど、これはただヒルゴ様が錯乱しただけ……戦果を聞き、私を警戒していそうです」
鑑定魔法を使い鑑定に成功すると、数日の間なら誰に魔法をかけられたのかわかるらしい。
もしウルクが洗脳の魔法を使っていた場合……幾つかの国の魔法使いに調べさせて証拠とすれば、二―ルド国を貶めることができたようだ。
リオナはそうなることを望んでいたが、ウルクはヒルゴが錯乱する程度に抑えている。
茫然としているヒルゴを眺めて、リオナが話す。
「ヒルゴ様はドスラ様に剣を向けました。まだウルク王子の魔法がかけれているかもしれません」
「そ、そうか……それなら牢に入れておこう!」
処刑しろと叫んだが、もし処刑すればヒルゴの部下達が何をするかわからない。
それでも俺に対して剣を振るったのは玉座の間にいる者達が知っているし、罰を与える必要はあるだろう。
強力な戦力を失いエルノアは戻って来ないと、散々な結果だ。
これもリオナの計画通りということを、俺は後から知ることとなる。
国王の俺が斬られそうになったというのに、王妃のリオナは嬉しそうにしていた。
ウルクの実力を把握したようだが、俺は恐怖するしかない。
発言的に、兵士長ヒルゴに対して、どんな魔法をかけるか興味があったのだろう。
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「洗脳する魔法なら悪事の証拠となりましたけど、これはただヒルゴ様が錯乱しただけ……戦果を聞き、私を警戒していそうです」
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