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第36話
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ラウド視点
城からクノレラが去って行き、俺は部屋で1人になっている。
計画は明日決行されて、準備は万全だ。
何も問題はないとクノレラは確信して――俺は、現状が不安になっていた。
「クノレラが魅了した人間を利用して、更に犯罪者を魅了して刺客にする……とんでもないな」
キャシーの実力は知っていたから、確実に葬るために戦力を揃えていた。
逃げられる可能性を危惧しているも、今までに揃えた戦力なら逃げることは不可能だ。
問題があるとすれば、俺の権力で犯罪者を雇っているという点だ。
これが発覚してしまうと、父上に失望されている俺は処刑となってもおかしくはない。
「反対したかったが、魅了魔法をかけられる可能性があった……クソッッ!」
俺はキャシーを排除させるようクノレラ誘導するも、それにより後悔している。
再び魅了魔法を使われると従うしかなくて、それなら命令を聞くしかない。
「キャシーに執着しなければよかったが、もう明日には全てが終わるだろう!」
過去に戻ることはできず、時間の流れを受け入れるしかない。
俺は自分の行動を強く後悔しながら――キャシーを、排除しようとしていた。
城からクノレラが去って行き、俺は部屋で1人になっている。
計画は明日決行されて、準備は万全だ。
何も問題はないとクノレラは確信して――俺は、現状が不安になっていた。
「クノレラが魅了した人間を利用して、更に犯罪者を魅了して刺客にする……とんでもないな」
キャシーの実力は知っていたから、確実に葬るために戦力を揃えていた。
逃げられる可能性を危惧しているも、今までに揃えた戦力なら逃げることは不可能だ。
問題があるとすれば、俺の権力で犯罪者を雇っているという点だ。
これが発覚してしまうと、父上に失望されている俺は処刑となってもおかしくはない。
「反対したかったが、魅了魔法をかけられる可能性があった……クソッッ!」
俺はキャシーを排除させるようクノレラ誘導するも、それにより後悔している。
再び魅了魔法を使われると従うしかなくて、それなら命令を聞くしかない。
「キャシーに執着しなければよかったが、もう明日には全てが終わるだろう!」
過去に戻ることはできず、時間の流れを受け入れるしかない。
俺は自分の行動を強く後悔しながら――キャシーを、排除しようとしていた。
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