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第23話
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ラウド視点
魔法学園が休日になると、クノレラは頻繁に城へやって来る。
王子の婚約者という立場に優越感を覚え、もてなされることが嬉しいようだ。
俺はいつも通り、クノレラを溺愛する。
今まで実際に行動していたから、溺愛している演技が自然にできていた。
「ラウド殿下、キャシー様を貶める計画は着実に進んでいます。安心してください」
「ああ。クノレラの計画なら、何も問題はないだろう」
不安だが表情には出さず、俺はクノレラに心酔していると強く思う。
バレないように接することができたのは、クノレラが自身の力を過信しているからだ。
そして俺は、本題に入ろうとしていた。
「俺はクノレラのことが好きだが――偶にキャシーのことが、気になってしまう」
「……今、ラウド殿下は何を言いましたか?」
「キャシーが学園で活躍していると、頭痛がして何かを思い出しそうになるようだ」
「なるほど。そのせいで、私の魅了が解けたのかもしれません」
クノレラは困惑しながらも、俺の話を聞いて納得したようだ。
今までの活躍は事実で、俺の方から魅了が解けそうだと言った。
「恐らく、元婚約者という立場のせいだろう……クノレラの方が遥かに好きなのに、どうしてか意識してしまう!」
「わかりました。ラウド殿下の婚約者として、なんとかしなければなりません」
苦悩している演技をすることで、俺を眺めてクノレラは思案している。
魅了魔法には膨大な魔力が必要となるから、今の俺に使わないはず。
そして俺の予想通り――クノレラが、俺に魅了魔法を使うことはなかった。
魔法学園が休日になると、クノレラは頻繁に城へやって来る。
王子の婚約者という立場に優越感を覚え、もてなされることが嬉しいようだ。
俺はいつも通り、クノレラを溺愛する。
今まで実際に行動していたから、溺愛している演技が自然にできていた。
「ラウド殿下、キャシー様を貶める計画は着実に進んでいます。安心してください」
「ああ。クノレラの計画なら、何も問題はないだろう」
不安だが表情には出さず、俺はクノレラに心酔していると強く思う。
バレないように接することができたのは、クノレラが自身の力を過信しているからだ。
そして俺は、本題に入ろうとしていた。
「俺はクノレラのことが好きだが――偶にキャシーのことが、気になってしまう」
「……今、ラウド殿下は何を言いましたか?」
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「なるほど。そのせいで、私の魅了が解けたのかもしれません」
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「わかりました。ラウド殿下の婚約者として、なんとかしなければなりません」
苦悩している演技をすることで、俺を眺めてクノレラは思案している。
魅了魔法には膨大な魔力が必要となるから、今の俺に使わないはず。
そして俺の予想通り――クノレラが、俺に魅了魔法を使うことはなかった。
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