私を捨てて後悔したようですけど、もうあなたと関わりません

第１４話

　国王がファリオス伯爵家に慰謝料を払ってから、数日が経っていた。
　ラウドはあれから、私に関わろうとしていない。
　魔法を使って活躍しても、気にしないようになっていた。
　
　今日は放課後、屋敷にザダムが来てくれる。
　応接室で現状を報告すると、ザダムは私に話す。

「ラウド殿下は、陛下に怒られて反省したのだろう……それでもキャシーは、何か気になることがありそうだ」

「……はい。私が気にしすぎなだけかもしれません」

　慰謝料を受け取って以降、私は気になっていることがあった。
　自意識過剰かもしれないと考えていたけど、ザダムが真剣な表情で私を眺める。

「話すと気が楽になるかもしれない。言えそうなら話して欲しい」

「ありがとうございます……最近、私は学園内での視線が気になっていました」

　心配してくれるザダムにお礼を伝えて、私は気になっている理由を話す。
　最近の私は、なぜか生徒達に注目されている。
　それはザダムも気付いていたようで――何が起きているのか、話そうとしていた。