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第19話
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ルグド視点
俺はシアノの魔法を受けて、これから最期を迎えるようだ。
全身を震わせるシアノを、俺の兄ラザスが強く抱きしめる。
「シアノはよくやってくれた。俺も同じ魔法を使えるが、ルグドには警戒されていていてね――シアノでなけれはダメだった」
「はい。私はルグド殿下よりも――私を愛してくれるラザス殿下に従います」
どうやらシアノは、俺の兄ラザスのことが好きになってしまったようだ。
ラザスはシアノを抱きしめながら、俺の目の前で話をはじめる。
「シアノは何も悪くない。姉妹だから、聖女の力が分かれてしまったようだ。これからシアノが聖女として相応しくなるために、ミレッサを消すとしよう」
「はい。ラザス殿下は、私のことを考えてくれる……これからお姉様を消せば、全て解決します!」
もう俺のことはどうでもよくなったようで、2人はこれからのことを話している。
――俺の婚約者だったシアノは、兄ラザスに奪われてしまう。
それが俺の、最期に見た光景だった。
俺はシアノの魔法を受けて、これから最期を迎えるようだ。
全身を震わせるシアノを、俺の兄ラザスが強く抱きしめる。
「シアノはよくやってくれた。俺も同じ魔法を使えるが、ルグドには警戒されていていてね――シアノでなけれはダメだった」
「はい。私はルグド殿下よりも――私を愛してくれるラザス殿下に従います」
どうやらシアノは、俺の兄ラザスのことが好きになってしまったようだ。
ラザスはシアノを抱きしめながら、俺の目の前で話をはじめる。
「シアノは何も悪くない。姉妹だから、聖女の力が分かれてしまったようだ。これからシアノが聖女として相応しくなるために、ミレッサを消すとしよう」
「はい。ラザス殿下は、私のことを考えてくれる……これからお姉様を消せば、全て解決します!」
もう俺のことはどうでもよくなったようで、2人はこれからのことを話している。
――俺の婚約者だったシアノは、兄ラザスに奪われてしまう。
それが俺の、最期に見た光景だった。
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