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第54話
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レヴォク視点
俺は目の前の出来事に、恐怖するしかなかった。
「ツタは人を吸収して動きが鈍ります! 今の内に早く逃げましょう!!」
研究者が叫び、俺は激怒するしかない。
「なっ……どういうつもりだ!?」
「ゼロア達の襲撃を受け……完成したプラントモンスターの種を奪われました!」
「なっ――」
「私は命令を受けて……謝罪して責任をとるのなら種を使わないと言われていたのです! どうしてくれるのですか!?」
その発言と同時に――研究者の首輪が作動して、意識を失う。
ジャカル家が取りつけていた他言させないための制限をかける魔法道具は、もうシーラの手によって別の効果を持っていたようだ。
「そんな……」
研究者が必死だったのも頷ける。
今までの会話はシーラに聞かれていて、笑ったから人造モンスターを起動させたのだろう。
「私達はどうすればよいのですか!?」
そうソフィーが叫び声をあげて――4本のツタが、俺とソフィー以外の命を奪う。
「そんな……」
「ぐぅっっ……ソフィー、逃げるぞ!!」
俺はソフィーの手を引き、屋敷の外まで走る。
使用人の姿はなく……恐らく犠牲者を出さないようシーラ達が逃がしたのだろう。
ゼロア達が近くで稼働させたのなら、巻き込まれないようにしているはず。
魔法道具でモンスターの行動範囲を屋敷の中に限定しているはずだから、屋敷から出れば助かるはず。
俺達は必死に走り、屋敷の出口の扉が見えた
そして――目の前には――婚約破棄したシーラと、辺境伯ゼロアの姿があった。
俺は目の前の出来事に、恐怖するしかなかった。
「ツタは人を吸収して動きが鈍ります! 今の内に早く逃げましょう!!」
研究者が叫び、俺は激怒するしかない。
「なっ……どういうつもりだ!?」
「ゼロア達の襲撃を受け……完成したプラントモンスターの種を奪われました!」
「なっ――」
「私は命令を受けて……謝罪して責任をとるのなら種を使わないと言われていたのです! どうしてくれるのですか!?」
その発言と同時に――研究者の首輪が作動して、意識を失う。
ジャカル家が取りつけていた他言させないための制限をかける魔法道具は、もうシーラの手によって別の効果を持っていたようだ。
「そんな……」
研究者が必死だったのも頷ける。
今までの会話はシーラに聞かれていて、笑ったから人造モンスターを起動させたのだろう。
「私達はどうすればよいのですか!?」
そうソフィーが叫び声をあげて――4本のツタが、俺とソフィー以外の命を奪う。
「そんな……」
「ぐぅっっ……ソフィー、逃げるぞ!!」
俺はソフィーの手を引き、屋敷の外まで走る。
使用人の姿はなく……恐らく犠牲者を出さないようシーラ達が逃がしたのだろう。
ゼロア達が近くで稼働させたのなら、巻き込まれないようにしているはず。
魔法道具でモンスターの行動範囲を屋敷の中に限定しているはずだから、屋敷から出れば助かるはず。
俺達は必死に走り、屋敷の出口の扉が見えた
そして――目の前には――婚約破棄したシーラと、辺境伯ゼロアの姿があった。
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