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第46話

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 ファールア領に3人で向かって数日後、私達は研究施設に到着していた。
 周囲に街や村がない怪しく大きな建物で、ワンドが言うには地下室もあるらしい。

「誰にも知られたくないから、中には3人の研究者しかいません」

「物資を運ぶ者が週に数回来るが、その者は何も知らないのだな」

「はい……探ってみましたが、優秀な魔法使い3人が魔法の研究をしている程度しか知りませんでした」

 この施設に物資を運ぶ人達も、まさか禁忌とされる人造モンスターの研究をしているなんて考えていないはずだ。

「3人は基本的に1人で行動して、時々3人で集まり話し合うようです……各個撃破でいいでしょう」

「わかった。シーラもそれで構わないか?」

 ゼロア様が尋ねて、私は頷く。

「はい……研究者もまさか、私達の襲撃を受けるとは想定していないでしょう」

 モンスターの襲撃に備えて、防衛用の魔法道具を備えているのも調査済みだ。
 物資を運ぶ人を巻き込む可能性があるから、人に危害を与える魔法道具で防衛はしていないらしい。
 
 屋敷の内部もワンドは調べてくれて、優秀だと思うしかない。
 そして――私達は研究施設に潜入して、研究者達を制圧することに成功していた。
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