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第37話
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あれから1ヵ月――ファールア領に来て、3カ月が経過していた。
私はプラントモンスターの核を調べて、ゼロア様とワンドは魔法道具の出所を調査してくれている。
様々な魔法を覚えていたから、異常事態の理由を突き止める魔法も覚えている。
核があまり傷ついていないから魔法で解析できて……これが、魔法道具の類いで人為的に生み出されたモンスターだと知る。
確信が持てた私は、ゼロア様と執事ワンドに話そうとしていた。
2人も話があるようで……ワンドの発言に、私は驚くこととなる。
「調べてみましたが……ジャカル家には、謎の施設が幾つかありました」
「謎の施設ですか?」
「はい……極一部の者しか知らない機密のようですけど、場所はわかっています」
もしモンスターを人為的に作っている施設なら、誰にも教えたくないに決まっている。
1ヵ月調査をすることで、ゼロア様とワンドは怪しそうな場所の目星はつけたらしい。
物資の移動とかで気になっていた場所があるようで、ワンドが話す。
「これから私はジャカル領に潜入して……魔法研究を行っている施設がないか、調べてみます」
「わかった……あまり無理はしなくていいぞ」
「状況によります。ファールア領を滅ぼそうとした連中は、絶対に許せません」
ゼロア様の発言を聞いて、ワンドは頷かず返答する。
2人は元凶の可能性が高いジャカル家を憎み……私も、こんなことをする元凶が許せなかった。
私はプラントモンスターの核を調べて、ゼロア様とワンドは魔法道具の出所を調査してくれている。
様々な魔法を覚えていたから、異常事態の理由を突き止める魔法も覚えている。
核があまり傷ついていないから魔法で解析できて……これが、魔法道具の類いで人為的に生み出されたモンスターだと知る。
確信が持てた私は、ゼロア様と執事ワンドに話そうとしていた。
2人も話があるようで……ワンドの発言に、私は驚くこととなる。
「調べてみましたが……ジャカル家には、謎の施設が幾つかありました」
「謎の施設ですか?」
「はい……極一部の者しか知らない機密のようですけど、場所はわかっています」
もしモンスターを人為的に作っている施設なら、誰にも教えたくないに決まっている。
1ヵ月調査をすることで、ゼロア様とワンドは怪しそうな場所の目星はつけたらしい。
物資の移動とかで気になっていた場所があるようで、ワンドが話す。
「これから私はジャカル領に潜入して……魔法研究を行っている施設がないか、調べてみます」
「わかった……あまり無理はしなくていいぞ」
「状況によります。ファールア領を滅ぼそうとした連中は、絶対に許せません」
ゼロア様の発言を聞いて、ワンドは頷かず返答する。
2人は元凶の可能性が高いジャカル家を憎み……私も、こんなことをする元凶が許せなかった。
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