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第33話
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クラウスから盗賊について聞いてから、1週間が経っている。
魔法学園に登校して、異変に気付いた私はクラウスに報告した。
「あちらの席に座る生徒は姿を変える魔法を使った別人なので、盗賊だと思います」
「マリーならわかるのか……どうやら、先生達が教室に来る前に動いていたようだ」
変装している人なのは間違いないけど、盗賊なのかはまだ判明していない。
それでもクラウスの話から、盗賊だと思うしかなかった。
生徒が持ち物を盗まれていることに気付くのは休み時間のタイミングだから、その時間帯を先生は警戒していた。
実際は授業がはじまる前に、教室にいない生徒に変装することで行動していたようだ。
私は生徒に変装した人の元へ向かい、話そうとする。
どうやら警戒されていると察したようで、盗賊は魔法を繰り出して攻撃してきた。
風の魔法を私は防ぎ、捕えようとした時――ザオードが、盗賊を捕らえようと動く。
魔法を使わず捕らえることで評価されたかったようだけど、盗賊の方が強い。
ザオードが邪魔で私は魔法が使えなくなり、盗賊はザオードを捕らえて人質にしてきた。
「うぐっっ!? マリーよ俺を助けろ!!」
盗賊に拘束されたザオードが、私に向かって叫ぶ。
助けを求めてくるけど、この状況で助けることは不可能だ。
魔法学園に登校して、異変に気付いた私はクラウスに報告した。
「あちらの席に座る生徒は姿を変える魔法を使った別人なので、盗賊だと思います」
「マリーならわかるのか……どうやら、先生達が教室に来る前に動いていたようだ」
変装している人なのは間違いないけど、盗賊なのかはまだ判明していない。
それでもクラウスの話から、盗賊だと思うしかなかった。
生徒が持ち物を盗まれていることに気付くのは休み時間のタイミングだから、その時間帯を先生は警戒していた。
実際は授業がはじまる前に、教室にいない生徒に変装することで行動していたようだ。
私は生徒に変装した人の元へ向かい、話そうとする。
どうやら警戒されていると察したようで、盗賊は魔法を繰り出して攻撃してきた。
風の魔法を私は防ぎ、捕えようとした時――ザオードが、盗賊を捕らえようと動く。
魔法を使わず捕らえることで評価されたかったようだけど、盗賊の方が強い。
ザオードが邪魔で私は魔法が使えなくなり、盗賊はザオードを捕らえて人質にしてきた。
「うぐっっ!? マリーよ俺を助けろ!!」
盗賊に拘束されたザオードが、私に向かって叫ぶ。
助けを求めてくるけど、この状況で助けることは不可能だ。
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