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第8話

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 魔法学園は2学期が終わって、2週間の休みとなる。
 そして新学期になって3ケ月後には進級となるけど、今のままだとザオードは退学となるようだ。

 これから長期の休日となり、私はロザルラ公爵領にある広場でクラウスの魔法を眺めている。
 見ただけで魔法をどう扱うのが一番いいかがわかり、今まで私は助言していた。

 クラウスはザオードより魔法の扱いが上手で、私は今までのことを思い出して話す。

「私の助言をしっかり聞いてくださるから、ザオードより上達してますね」
「ザオードの奴は、助言をあまり聞いてなかったようだ。マリーの意見は的確だから、聞くのは当然さ」

 クラウスの魔法を眺めていると、私の助言が正しかったと知ることができて嬉しくなる。
 今まで思いついたことを助言していただけで、自信はあまりなかったからだ。

 魔法を教えているとわかったことがあるようで、クラウスが話す。

「恐らくマリーは、魔力の流れが感覚でわかるのかもしれない」
「そうなのでしょうか?」
「助言の内容から推測だけど、それ以外に考えられないな」

 そう言われて……私は、今までの自分がしてきた助言を思い返す。

 何を言っているのか聞いた人が戸惑いそうな発言をしていたけど、あれは感覚でわかったことを言っていたからか。
 クラウスの発言を聞き、私は間違っていないと思うようになっていた。

「……ありがとう、ございます」
「なんだ? マリーは急にどうした?」
「その、今まで気になっていましたけど、クラウスがいてくれたから知ることができました」
「そっか。それはよかった」

 ザオードと違い、クラウスは私の発言から様々なことを考えてくれる。
 それによる新しい発見が嬉しくて、傍にいたいと思うようになっていた。
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