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第24話
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私を捕らえようとした強力な魔法使い達を、サダムは一瞬で倒すことができていた。
支えているけど、サダムは魔法を使ったことで意識が朦朧としていて……呪いを解かないと危険な状態だ。
「不意打ちでなければ、俺でもやられていただろう……敵の意識が、キャシーに集まっていたからだ」
「それなら、来てよかったです」
サダムの発言を聞いて、私は安堵していた。
そんな中で――ラウドが私達を見て、笑いながら宣言する。
「はははっ! キャシーは魔力を使い果たし、サダムは瀕死の状態なら……俺達の勝ちだ!」
そう言って火球の魔法を私達に目がけて飛ばすけど――サダムが魔法を一瞬で全て打ち消し、ラウドが茫然とする。
「なぁっ!? 何故だ!?」
「どうしてお前が、俺に勝てると思っているのか理解できない……ラウド、まだ足掻くのか?」
そう言ってサダムが手の平を見せると、ラウドの顔が青くなる。
力の差を理解したようで、扉に走りながら叫ぶ。
「い、いえっ! 全てクノレラ様が悪い! 申し訳ありませんでした!!」
叫びながらラウドが部屋から出て行き、クノレラは唖然としていた。
「ラウド!? 今まで私の命令に従っていたのに、どうしてこの状況で逃げるのよ!!」
「限度があっただけだろう……俺も意識を保てなくなってきている。早急に終わらせよう」
ラウドは部屋から逃げたけど、クノレラは逃がすわけにはいかなかった。
支えているけど、サダムは魔法を使ったことで意識が朦朧としていて……呪いを解かないと危険な状態だ。
「不意打ちでなければ、俺でもやられていただろう……敵の意識が、キャシーに集まっていたからだ」
「それなら、来てよかったです」
サダムの発言を聞いて、私は安堵していた。
そんな中で――ラウドが私達を見て、笑いながら宣言する。
「はははっ! キャシーは魔力を使い果たし、サダムは瀕死の状態なら……俺達の勝ちだ!」
そう言って火球の魔法を私達に目がけて飛ばすけど――サダムが魔法を一瞬で全て打ち消し、ラウドが茫然とする。
「なぁっ!? 何故だ!?」
「どうしてお前が、俺に勝てると思っているのか理解できない……ラウド、まだ足掻くのか?」
そう言ってサダムが手の平を見せると、ラウドの顔が青くなる。
力の差を理解したようで、扉に走りながら叫ぶ。
「い、いえっ! 全てクノレラ様が悪い! 申し訳ありませんでした!!」
叫びながらラウドが部屋から出て行き、クノレラは唖然としていた。
「ラウド!? 今まで私の命令に従っていたのに、どうしてこの状況で逃げるのよ!!」
「限度があっただけだろう……俺も意識を保てなくなってきている。早急に終わらせよう」
ラウドは部屋から逃げたけど、クノレラは逃がすわけにはいかなかった。
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