9 / 20
第9話
しおりを挟む
半月が経過して――時間が戻ってから、約1ヶ月経っている。
テルマが何か言ってきても、私は全て否定することにしていた。
ミュノが賛同してくれることもあって、今のテルマはもう何も言ってこない。
そして――私は、時間が戻る前とは違い、ベネサを上回る成績になっている。
今日は試験の結果が張り出される日で、私の名前はベネサより上だ。
その後――休み時間に、焦った様子でテルマが私に尋ねる。
「あの、リーゼ様。どうして急に成績がここまでよくなったのですか?」
これは恐らく、ベネサに聞いてくるよう指示が出ているのでしょう。
「ダーロス王子に相応しくなるため、今まで以上に熱心になった結果です」
「そ、そうですか……凄いと思います」
実際は時間が戻っている1年分の知識があるからだけど、それをベネサ達が知ることはない。
時間を戻す前はベネサは私を上回る成績だったけど、今は私の方が上だ。
私はまず、ベネサを焦らせることにしていた。
ベネサの思い通り動かず、更にベネサにとっては嫌なことをしていく。
そうすることで――ベネサは今まで隠していた敵意を、私に見せるようになっていた。
テルマが何か言ってきても、私は全て否定することにしていた。
ミュノが賛同してくれることもあって、今のテルマはもう何も言ってこない。
そして――私は、時間が戻る前とは違い、ベネサを上回る成績になっている。
今日は試験の結果が張り出される日で、私の名前はベネサより上だ。
その後――休み時間に、焦った様子でテルマが私に尋ねる。
「あの、リーゼ様。どうして急に成績がここまでよくなったのですか?」
これは恐らく、ベネサに聞いてくるよう指示が出ているのでしょう。
「ダーロス王子に相応しくなるため、今まで以上に熱心になった結果です」
「そ、そうですか……凄いと思います」
実際は時間が戻っている1年分の知識があるからだけど、それをベネサ達が知ることはない。
時間を戻す前はベネサは私を上回る成績だったけど、今は私の方が上だ。
私はまず、ベネサを焦らせることにしていた。
ベネサの思い通り動かず、更にベネサにとっては嫌なことをしていく。
そうすることで――ベネサは今まで隠していた敵意を、私に見せるようになっていた。
1
お気に入りに追加
1,478
あなたにおすすめの小説
その断罪、三ヶ月後じゃダメですか?
荒瀬ヤヒロ
恋愛
ダメですか。
突然覚えのない罪をなすりつけられたアレクサンドルは兄と弟ともに深い溜め息を吐く。
「あと、三ヶ月だったのに…」
*「小説家になろう」にも掲載しています。
逆行令嬢は聖女を辞退します
仲室日月奈
恋愛
――ああ、神様。もしも生まれ変わるなら、人並みの幸せを。
死ぬ間際に転生後の望みを心の中でつぶやき、倒れた後。目を開けると、三年前の自室にいました。しかも、今日は神殿から一行がやってきて「聖女としてお出迎え」する日ですって?
聖女なんてお断りです!
美人すぎる姉ばかりの姉妹のモブ末っ子ですが、イケメン公爵令息は、私がお気に入りのようで。
天災
恋愛
美人な姉ばかりの姉妹の末っ子である私、イラノは、モブな性格である。
とある日、公爵令息の誕生日パーティーにて、私はとある事件に遭う!?
追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
聖女に巻き込まれた、愛されなかった彼女の話
下菊みこと
恋愛
転生聖女に嵌められた現地主人公が幸せになるだけ。
主人公は誰にも愛されなかった。そんな彼女が幸せになるためには過去彼女を愛さなかった人々への制裁が必要なのである。
小説家になろう様でも投稿しています。
安息を求めた婚約破棄
あみにあ
恋愛
とある同窓の晴れ舞台の場で、突然に王子から婚約破棄を言い渡された。
そして新たな婚約者は私の妹。
衝撃的な事実に周りがざわめく中、二人が寄り添う姿を眺めながらに、私は一人小さくほくそ笑んだのだった。
そう全ては計画通り。
これで全てから解放される。
……けれども事はそう上手くいかなくて。
そんな令嬢のとあるお話です。
※なろうでも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる