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第21話

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 その後エドガーは、私に助けてほしいと頼み込んでいた。

 ユアンの調査と証拠集めで全てを失い、更に魔法が使えなくなったようだ。

 元婚約者なら助けろと言い出すけど、助ける気は一切ない。

 魔法も使えず平民になったエドガーは、2度と私の元に現れることはなかった。

■◇■◇■◇■◇■

 パーティが終わって、私はユアンの部屋にいる。

 今日の出来事で、ユアンは私に話しておきたいことがあるようだ。

「ルクル様が先に言ってくれなければ、私は処罰されていたかもしれません……ありがとうございます」

「気にしないでください。その、恋人として当然のことですもの」

 エドガーが家族に勘当を言い渡されてから、数ヶ月が経っている。

 私はユアンに告白して、恋人になることができていた。

 全てが解決して――私は、記憶を失う前のルクルについて考える。

 生きることを諦めてしまった過去だけど、今の私は違う。

 今の私は――好きなユアンと一緒にいられる日々を、送ることができていた。
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