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第5話
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巨大な龍の姿になったヒュームの背中に私は乗って、空を飛び数時間が経っている。
魔界と呼ばれる大陸に到着したようだけど、見た目は私が今まで住んでいた場所とあまり変わらなかった。
歩くと王都に到着したようで、ヒュームが案内してくれる。
これから私は、王都にある屋敷で暮らすようだ。
周囲を眺めながら、私は魔界についてヒュームと話しておきたい。
「凶悪なモンスターが生息して、亜人が住まう危険な場所と聞いていたので、もっと禍々しいのかと思っていました」
「危険な場所というのは間違っていない。普通の人間も問題なく住めるし、大地に魔力が溢れているから快適に暮らせるはずだ」
人の姿になったヒュームがそう言って、魔界の王都を一緒に歩く。
私達のいた世界と同じように繁栄しているみたいで、参考にしたりされたりしているようだ。
王都は人が賑わい、体の一部が別の動物と混じっている亜人達が暮らしている。
龍人のヒュームも亜人で、私のような人間はあまり見当たらない。
私は珍しいからか注目されていそうで不安になってしまうと、ヒュームが話す。
「ルナには俺の魔力を与えているから、なにか問題が起きたとしても魔法で対処できる」
「そうなんですか?」
「実際に魔法を使えばわかる。それに……ルナが嫌じゃなければ俺が傍にいるから、何も心配しなくていい」
「は、はい……ありがとうございます」
ヒュームが私を気遣い、元婚約者モグルドとは全然違う。
ヒリスが好きだったからか、モグルドは私とあまり関わっていなかった。
傍でヒュームは私を気遣い、不安になると声をかけてくれる。
最近はいらない婚約者と言われて傷心していたこともあり、ヒュームの優しさが嬉しかった。
魔界と呼ばれる大陸に到着したようだけど、見た目は私が今まで住んでいた場所とあまり変わらなかった。
歩くと王都に到着したようで、ヒュームが案内してくれる。
これから私は、王都にある屋敷で暮らすようだ。
周囲を眺めながら、私は魔界についてヒュームと話しておきたい。
「凶悪なモンスターが生息して、亜人が住まう危険な場所と聞いていたので、もっと禍々しいのかと思っていました」
「危険な場所というのは間違っていない。普通の人間も問題なく住めるし、大地に魔力が溢れているから快適に暮らせるはずだ」
人の姿になったヒュームがそう言って、魔界の王都を一緒に歩く。
私達のいた世界と同じように繁栄しているみたいで、参考にしたりされたりしているようだ。
王都は人が賑わい、体の一部が別の動物と混じっている亜人達が暮らしている。
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私は珍しいからか注目されていそうで不安になってしまうと、ヒュームが話す。
「ルナには俺の魔力を与えているから、なにか問題が起きたとしても魔法で対処できる」
「そうなんですか?」
「実際に魔法を使えばわかる。それに……ルナが嫌じゃなければ俺が傍にいるから、何も心配しなくていい」
「は、はい……ありがとうございます」
ヒュームが私を気遣い、元婚約者モグルドとは全然違う。
ヒリスが好きだったからか、モグルドは私とあまり関わっていなかった。
傍でヒュームは私を気遣い、不安になると声をかけてくれる。
最近はいらない婚約者と言われて傷心していたこともあり、ヒュームの優しさが嬉しかった。
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