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第37話
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数日後――ルグドの謹慎が解けて、学園に登校していた。
授業が終わった放課後、ルグドは私の元へやって来る。
警戒してしまうけど、処罰された後だから何もしてこないはずだ。
「アリザよ。俺がいない間も成績がよくなっていたようだな」
「そうですね。ルグド殿下は、私に何か用ですか?」
「用はないが、気になって聞いてみただけだ」
そう言うけど、ルグドは私のことを観察している。
今でも警戒しているかどうか、確認したくなったのかもしれない。
そんなルグドに対して、私は聞いておきたいことがあった。
「ルグド殿下は、新しい婚約者のシェム様に怒られなかったのですか?」
「シェムが俺を怒るわけないだろう……なんだ? 新しい婚約者ができた俺が気になるのか?」
「いいえ。そんなわけないでしょう」
私が断言すると、ルグドは顔を赤くして怒りだす。
気にして欲しかったようだけど、もう私はルグドのことはどうでもいい。
「ぐっっ……そうか。それならいい!」
そう叫んで教室から出て行くけど、ルグドはシェムのことを信頼している様子だ。
もしかしたら、ルグドはもうシェムに操られているのかもしれない。
授業が終わった放課後、ルグドは私の元へやって来る。
警戒してしまうけど、処罰された後だから何もしてこないはずだ。
「アリザよ。俺がいない間も成績がよくなっていたようだな」
「そうですね。ルグド殿下は、私に何か用ですか?」
「用はないが、気になって聞いてみただけだ」
そう言うけど、ルグドは私のことを観察している。
今でも警戒しているかどうか、確認したくなったのかもしれない。
そんなルグドに対して、私は聞いておきたいことがあった。
「ルグド殿下は、新しい婚約者のシェム様に怒られなかったのですか?」
「シェムが俺を怒るわけないだろう……なんだ? 新しい婚約者ができた俺が気になるのか?」
「いいえ。そんなわけないでしょう」
私が断言すると、ルグドは顔を赤くして怒りだす。
気にして欲しかったようだけど、もう私はルグドのことはどうでもいい。
「ぐっっ……そうか。それならいい!」
そう叫んで教室から出て行くけど、ルグドはシェムのことを信頼している様子だ。
もしかしたら、ルグドはもうシェムに操られているのかもしれない。
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