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第40話

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レヴォク視点

 調査員を下がらせて、俺と父上は2人で話すことにした。
 それは――シーラを始末したことは、誰にも知られてはならなかったからだ。

「ラオの奴が、シーラを逃がしたというのでしょうか」

「それならバーレツ国に行く最中に、シーラの目撃情報があるはずだ……シーラを保護して、利用しようと目論む貴族は多かった」

 ラオは完全にシーラを処分したと聞いていたが、どんな手を使って誰にも知られずバーレツ国に住ませたのかが理解できない。
 これは転移の魔石は貴重な魔法道具で、所持していることを想定できなかったからだ。

「錬金魔法について調べたが、シーラが近くにいないと修復する力は使えないようだ」

「それならバーレツ国にいたから、武器が修復されたということですね」

 もしかしたらシーラの他にも、錬金魔法が使える魔法使いがいたのかもしれない。
 その場合バーレツ国は、ガルク国と同じように有名となっているはずだ。
 
 考えられるとしたら――クリスタルタートルの襲撃を対処するために、シーラが錬金魔法で武器を作った。
 シーラの性格的に、その可能性が高い気がする。

 そして――シーラがバーレツ国にいると貴族達が知って、追放した俺達は非難されることとなる。
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