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第23話

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 私達がバ―レツ国に来て、半年が経っている。
 平和で幸せな生活を送っていて、今日は家に客人が来ていた。

 私の隣にはゼロアがいて、テーブル越しには鎧を着た青年が座っている。
 バーレツ国の冒険者ギルドで一番強い人らしく、ギルドマスターと呼ばれているようだ。

「シーラの作る魔法道具によって、バーレツ国の冒険者達は助かっている……本当にありがとう」

「冒険者ギルドが、魔法道具作りに必要となる魔石を提供してくれるからです。私の方こそ、ありがとうございます」

 頭を下げるギルドマスターに対して、私もお礼を伝えた。
 
 ギルドマスターの紹介は前に受けていて、何度かこの家で会っている。
 私の作る魔法道具を内密に取引してくれて、魔石の提供もしていた。
 それによって冒険者ギルドは助かり、私達も多額の報酬を貰っている。

「錬金魔法についても、ギルドマスターが調べてくれました」

 ゼロアの話を聞いて、私は納得する。
 ギルドマスターは私の作る武器も知っているから、魔法道具を作れることにも納得しているようだ。

「シーラの武器についても知っている……そのことで、話したいことがあって来た」

 そう言って、ギルドマスターがテーブル越しに私達を眺める。
 どうやらギルドマスターは、私達に話したいことがあるようだ。
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