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第16話
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レヴォク視点
シーラを始末してから、数ヶ月が経っていた。
俺は父上に呼び出されて、話を聞き驚愕することとなる。
「シーラの作った武器が、魔力で修復されなくなったようだ」
「なっっ……!? どうしてですか!?」
「わからん! 複数の武器が壊れたと報告を受けている……クソッッ!!」
部屋には俺と父上しかいないのは、シーラのことを話したいからだと推測できる。
シーラの作った武器が、シーラが消えたことで修復能力を失ってしまったようだ。
「錬金魔法について詳しく調査させているが、まずいことになった……シーラを捜索するべきだと、貴族達が提案している」
「そんなことをしても意味はありませんが、貴族達はシーラが戻ることを期待しているということですか」
シーラはもう始末して、どこにもいない。
捜索しても無意味だと知っているのは、俺と国王だけだ。
「そうだ。危険な剣を本当に作ったのか調査もされている。真相を知られることはないはずだが、シーラを連れ戻すべきと考えている者は多い!」
国王が叫び、俺も焦っていた。
シーラの作る武器は今まで壊れたことがないから、国王はシーラを消すことに決めた。
武器が修復能力を失い壊れるのなら、シーラを戻すしかないと考える者が現れるのは当然のことだ。
「シーラはもういない……どうすればいいのですか!?」
「それを考えるために貴様を呼んでいる! 大変なことになってしまった!!」
国王の怒声を聞き――シーラを消したことを、俺達は後悔するしかなかった。
シーラを始末してから、数ヶ月が経っていた。
俺は父上に呼び出されて、話を聞き驚愕することとなる。
「シーラの作った武器が、魔力で修復されなくなったようだ」
「なっっ……!? どうしてですか!?」
「わからん! 複数の武器が壊れたと報告を受けている……クソッッ!!」
部屋には俺と父上しかいないのは、シーラのことを話したいからだと推測できる。
シーラの作った武器が、シーラが消えたことで修復能力を失ってしまったようだ。
「錬金魔法について詳しく調査させているが、まずいことになった……シーラを捜索するべきだと、貴族達が提案している」
「そんなことをしても意味はありませんが、貴族達はシーラが戻ることを期待しているということですか」
シーラはもう始末して、どこにもいない。
捜索しても無意味だと知っているのは、俺と国王だけだ。
「そうだ。危険な剣を本当に作ったのか調査もされている。真相を知られることはないはずだが、シーラを連れ戻すべきと考えている者は多い!」
国王が叫び、俺も焦っていた。
シーラの作る武器は今まで壊れたことがないから、国王はシーラを消すことに決めた。
武器が修復能力を失い壊れるのなら、シーラを戻すしかないと考える者が現れるのは当然のことだ。
「シーラはもういない……どうすればいいのですか!?」
「それを考えるために貴様を呼んでいる! 大変なことになってしまった!!」
国王の怒声を聞き――シーラを消したことを、俺達は後悔するしかなかった。
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