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第52話
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マリウス視点
フィーレとリカルドは、国外れに存在する森で暮らしている可能性が高い。
捜索隊が森の探索をすれば、生息しているモンスターにやられてしまうのが問題だ。
打つ手がないと考えている中、俺は円卓で提案する。
「森の中が危険で捜索できないのなら、街に来たところを狙えばいい」
俺が宰相に提案すると、陛下が賛同してくれた。
「そうだな! 賞金をかけて指名手配にすれば、人に危害を及ぼせないフィーレを捕えることは容易いだろう!」
俺と父上は、フィーレが平民なのに称えられないよう行動を阻止してきたから知っている。
俺達が止めても人を治してしまうほど優しい元聖女フィーレを、国民達が賞金のために捕えようと動く。
護衛のリカルドは抵抗するかもしれないが、フィーレが止めれば従うしかないだろう。
俺の提案に父上が賛同する中……宰相と兵士長ジェノスは、呆れている様子だった。
アビリコ以外賛同すると考えていたのに、何か問題があるのだろうか?
問題は一切ないと考えている中、宰相が話す。
「フィーレは人々、国民を助けています……それを賞金をかけて指名手配にすれば、反感を買われる恐れがあります」
「反感だと!? 国民は王都を平和にするべきと考えるに決まっているだろう!」
「父上の言う通りだ。聖女に戻せば平和になると伝えれば、国民も喜んでフィーレを差し出すだろう」
「……わかりました。なるべく穏便な方法で、賞金つきの指名手配にいたします」
国王と王子の命令だから渋々といった反応をして、宰相が大広間を出て行く。
これで大丈夫だと、この時の俺と父上は考えていた。
その後――宰相の言う通り国民の反感を買い、街の冒険者達が捜索隊を追い払うこととなっていた。
フィーレとリカルドは、国外れに存在する森で暮らしている可能性が高い。
捜索隊が森の探索をすれば、生息しているモンスターにやられてしまうのが問題だ。
打つ手がないと考えている中、俺は円卓で提案する。
「森の中が危険で捜索できないのなら、街に来たところを狙えばいい」
俺が宰相に提案すると、陛下が賛同してくれた。
「そうだな! 賞金をかけて指名手配にすれば、人に危害を及ぼせないフィーレを捕えることは容易いだろう!」
俺と父上は、フィーレが平民なのに称えられないよう行動を阻止してきたから知っている。
俺達が止めても人を治してしまうほど優しい元聖女フィーレを、国民達が賞金のために捕えようと動く。
護衛のリカルドは抵抗するかもしれないが、フィーレが止めれば従うしかないだろう。
俺の提案に父上が賛同する中……宰相と兵士長ジェノスは、呆れている様子だった。
アビリコ以外賛同すると考えていたのに、何か問題があるのだろうか?
問題は一切ないと考えている中、宰相が話す。
「フィーレは人々、国民を助けています……それを賞金をかけて指名手配にすれば、反感を買われる恐れがあります」
「反感だと!? 国民は王都を平和にするべきと考えるに決まっているだろう!」
「父上の言う通りだ。聖女に戻せば平和になると伝えれば、国民も喜んでフィーレを差し出すだろう」
「……わかりました。なるべく穏便な方法で、賞金つきの指名手配にいたします」
国王と王子の命令だから渋々といった反応をして、宰相が大広間を出て行く。
これで大丈夫だと、この時の俺と父上は考えていた。
その後――宰相の言う通り国民の反感を買い、街の冒険者達が捜索隊を追い払うこととなっていた。
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