私との婚約を破棄して問題ばかり起こす妹と婚約するみたいなので、私は家から出ていきます

天宮有

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第32話

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ランドン視点

 翌日――俺達シタート家とルーミスのルラック家が集まり、話し合うこととなっていた。
 
 俺はルラック家に文句を言うも、ルーミスの父の発言に驚くこととなる。

「ルーミスが問題を起こしたようですが、ランドン様が傍にいたのでしょう」

「なに……?」

「今までルーシーならここまで大事になりませんでした……失礼ながら、ランドン様が未熟だと言うしかありません」

「なっっッ!?」

 どう考えても悪いのはルーミスなのに、ルーミスの家族は開き直っていた。

 もう俺が、シタート伯爵家がルーミスを変えるしかないだろう。
 方法は1つだけあって――非人道的だから避けていたが、覚悟は決まった。

 家族が集まっている場で、俺は父上に提案する。

「……父上。以前俺が提案していた方法なら、ルーミスはマトモになるはずです」

「あれか……いや、あの方法はな……」

「俺が未熟だからとルラック家は言ったのです。それなら仕方ないでしょう」

 ルラック家の発言を理由にして、俺はこの場にいる者全員を納得させる。

 かなり危険な方法になるも、俺はルーミスを変えようとしていた。
 この時――ルーミスがどんな手を使っても無意味なことを、俺は想定していなかった。
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