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一章

9話【井の中の蛙】

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 平家を訪れたのは渡り人のナオだ。状況が分からず不安そうに眉を寄せて、中の様子を窺っている。檻の横でうずくまる従者を見付けて顔色が変わった。

「レインさん!?」

 駆け寄ろうとしたナオの間に割り込んで、ディーリッヒは奴隷を顎でしゃくる。

「生意気にも口答えをしたので、罰を与えていたんです」

「何ですって!?」

 声を荒げたナオは信じられない、と目を見開く。
 ディーリッヒは「そうでしょう?」と何度も頷く。

「本当、コイツは出来の悪い奴隷で困ってしまいますよ」

 やれやれと首を振る嫡男を尻目に、ナオはレインに寄り添い「大丈夫ですか?」と労りの声を掛けていた。

「ナオ殿?」

 彼女の行動があまりに予想外で、ディーリッヒは驚く。
 薄汚い奴隷に手を差し伸べる人物など滅多に居ない。身分が最底辺の、人間と称するのも烏滸がましいゴミだ。

「酷いですディーリッヒさん!」

「え?」

 何故責められるのだろう。悪いのは口答えをしたそこに転がるクズだ。

「何故、俺が酷いのですか?俺は奴隷の躾をしただけなのに…」

「……」

 〈アノーラ〉の奴隷制度の上に構築された歪んだ常識を前にナオが言葉を失う。

「ディーリッヒさんが、暴力を振るう乱暴な人だとは思いませんでした!」

「あ…いや、普段は俺も温厚な人間なんですよ!友人にも優しくて素晴らしい、とか伯爵家当主に相応しいとよく言われます!しかし、そこの奴隷が…」

「上に立つ人物であれば尚更、自分より弱い立場の人を守るべきだと思います!」

「…は、はは。じ、実はそんなに強く蹴飛ばしてません、本当ですよ?ソイツが大袈裟に痛がっただけで…」

 鉄格子にぶつけた肩を庇うレインに駆け寄り「おい、ホラ」と無理矢理立たせる。
 掴まれた腕の骨が軋んだ。耳元で「ナオ殿には俺を悪く言うな!」と低く脅される。

「さっきの口答えの件は父さんに言い付けてやるからな」

 マルクルを抱く腕に力が篭った。

「そんな事よりナオ殿!こんな獣臭い所へ何の御用で?」

 焦燥を隠し陽気を装ったディーリッヒはいつもの調子に戻る。

 彼は最初の朝食でナオに出会ってから、偶然を装って彼女に会いに来る回数が増えていた。
 庭で会えば茶会に誘い、廊下で会えばディナーに招待し、図書室での勉強中など待ち構えていたように口笛を吹きながら登場する。

 口の中を切った奴隷に、想い人がハンカチを出す光景に苛立ったディーリッヒの叱責が飛んだ。

「おいスレインッ!お前が気安く話して良い相手じゃないだろ!?もっと離れろ!」

『はっ…申し訳ありません…』

「また…!」

 ナオは眉を顰め足を踏み鳴らし前に歩み出た。

「ディーリッヒさん、またその呼び方…。それにレインさんと私がいくら仲が良かろうと貴方には関係ありません!」

「いやいや…コイツは奴隷ですよぉ?」

 明らかな嗤笑に、ナオは嫌悪感を露わにする。伯爵家の嫡男という立場に自惚れる彼の自尊心は人一倍だ。
 冒険者の強さに憧れる一方で、ドラコニス同様身分に拘りがあり、父親の金で守られてきたお坊ちゃんである。

 そんな彼はあの朝、ナオの笑顔に心奪われた。遅めの初恋を患った青年は度々彼女をデートに誘い、その全てを断られている。しかし、それも照れ隠しで焦らされているだけだと認識している彼には何を言っても無駄だった。
 スペトラード伯爵家次期当主の自分がフラれる訳がない。

「私もただの市民です!」

「市民?雲泥の差がありますよ。ソイツは下賎な奴隷スレイブなんですから」

 降り掛かる鋭利な言葉が、背後の青年を傷付けていると思うと居た堪れない。
 彼が時折見せる後ろ向きな発言の裏には、ディーリッヒのような人間の存在が原因の1つに思えた。

 元の世界とは違うこの世界の常識。日本生まれのナオには受け入れ難いものだった。

「もうッ!そういう話は聞きたくないって前にも言った筈です!」

「そうそう、そんな奴の話よりも、これからの俺達についての話をしましょう」

 事もなげに手を広げるディーリッヒに、ナオは憤る。
 彼は人を口汚く罵る事で悦に浸り、それが許容される自身こそ強者だと思い込んでいる節があった。更に彼女にひけらかすのは自らの財力と領地の広さ、豊かさ。
 ナオの心には何一つ響かないまま、時間だけが過ぎている。

 噛み合わない2人をオロオロと窺いつつ、レインは何も出来ない己に辟易した。

「今から中庭で茶でもどうです?あそこにはナオさんに似た天使の彫刻と、美しい噴水がありますよ」

「直ぐに神殿に行かないといけないので」

 とりつく島もなく答える彼女に、ディーリッヒは鼻の下を伸ばす。
 良家の娘でないのは残念だが、ナオにはそれを補うだけの愛嬌と肩書きがある。
 体の線も細く華奢だが、発育途中と思われる胸の膨らみは服の上からでも分かる。

 欲望に忠実なディーリッヒの視線を手繰って倦厭した。半笑いの口から舌が見えた時、ナオの全身に悪寒が駆ける。

「兎に角無理です!」

「仕方ないですね。まぁ、焦る必要もありません。今回の魔物討伐アップシートは俺達の仲をより深めてくれるでしょうから」

 白い歯を見せて微笑んで踵を返すディーリッヒの背中に子供っぽく舌を出す。
 疲労感が漂うナオを従者が気遣った。

『大丈夫ですか?その、申し訳ありません…』

「レインさんが謝る必要ないですよ!」

 ディーリッヒの不躾な態度と、主人の息子を止められない無力な自分。ナオが困っている時に手を差し伸べる事が出来ない歯痒い現状が肩にのし掛かる。

 何に対しての謝罪なのか明確に口に出せない彼に、全ての意味を込めて「全然大丈夫です!」と笑った。

「レインさんこそ、また何か言われたら言って下さい!ああ言う人は、ガツンと言わないと分からないままだと思います」

『坊ちゃんとは、幼い頃から一緒に居るので慣れておりますよ』

 青年が零した何気ない返答に、少女は言葉を失う。幼い頃から無価値な存在だと罵られているのか、と胸がズキリと痛んだ。

 レインはいつも仕事を一生懸命に取り組んでいる。彼は何でも出来るスーパーマンだと常々思っていたが、それは日々の努力の推積だと最近になって気付いた。

「……無理しないで下さい、レインさん」

 慰るような声。少女は青年の腫れた頬に手を伸ばし、割れ物を扱うようにそっと触れた。

 ナオと話していると卑屈な気持ちが晴れていくように感じた。
 世界を渡っても逞しく生きている彼女のように、とまではいかないが倣って前を向ける。

『――、…』

 返答を忘れていると、ナオは胸をドンと叩き「任せて下さい!レインさんは私が守ります!」と剛勇に宣言した。

「今回ディーリッヒさんの従者として魔物討伐に同伴されると聞きました!」

 唐突な申し出に困却する。打算や奸智で動くような人物ではない彼女だからこそ、100%善意からの発言だと分かる。だからこそ解らない。

 彼女に向き直り胡桃色の瞳と視線が交差する。

『どうして…僕などにそんな』

「もう!レインさんだからですよ!」

 まるで、そんな事も分からないのか、と不満げに頬を膨らませる少女に、勘違いしそうになった。
 狼狽える青年に何かおかしな事を口走ったかと、順を追って行動を顧みたナオは羞恥のあまり紅潮する。

「ちが、…いやっ…その!お世話になってるレインさんだから何か恩返しが出来ればと!」

 わたわたと首を振り取り乱す少女は、今度こそ変な言い回しをしていないか注意した。

 まだ心臓が鎮まらないレインは、平静を装いつつ含羞を帯びた笑みを浮かべる。

『そんな事を仰って下さるのは、ナオ様だけです』

 冗談めかしく言って見せたが事実だ。奴隷の身を案じてくれる者など、肉親でない限り滅多に居ない。

「…、そ、そんな事…」

 真っ赤になって俯く少女の声はいつもより格段に小さい。ナオは自らの胸の鼓動の大きさを煩わしく思った。初めての現象に戸惑いつつ感情を持て余す。

 すると青年のシャツの裾を、レンヨウが噛んで引き寄せた。

『…、あ…』

 剣を向けられ恐ろしい思いをさせてしまった。
 心なしか不安そうに見上げる神獣の頬に手の甲を這わす。ぶつけた腕が痙攣し、力が入らない。レンヨウはその手を舐めてレインを慰わった。

『もう大丈夫ですよ、レンヨウ様…』

 ナオは青年の腕が上がらないのを盗み見る。

「………。そうだ!レインさん、一緒に掃除しませんか?」

 魔獣小屋を見回した後で少女が閃いたとばかりに手を叩いて提案する。
 兵士のサボった痕跡の残る平家の中は、木箱や備品が乱雑になり果実の種や皮が放置されていた。

『、掃除は僕がしますよ!』

 客人に業務をさせる訳にはいかないと、レインは慌てて申し出を断った。

「2人でやった方が早いですし、力仕事なら任せて下さい!」

 握り拳を得意げに作る彼女の善意は留まる事を知らない。言い出したら聞かないナオの頑固な一面に覚えのあるレインは困窮した。
 
『で、では…僕が掃除をしている間、この猫をお願いしても良いでしょうか?』

 困った青年は上着に包んだ猫をナオの前に出す。「可愛い!」と目線を合わせる彼女に、マルクルは目を瞬かせた。

『お嬢様の猫でマルクルと言います。怪我をしているので、手当をしてから安静にしたいのですが…』

 手当をしたとしても、またディーリッヒに見付かれば痛めつけられるだろう。

 何とか匿う場所が必要だが、レインの部屋は狭くグリフィスも同居している。ルームメイトは猫アレルギーを有しており迷惑は掛けられない。
 ミーアの部屋には美術品が多く、誤って倒してしまいエドワードの逆鱗に触れれば元も子もない。

 元々伯爵は猫嫌いで、娘の願いに仕方なしにマルクルを飼っている。ミーアの知らぬ間に処分するなど造作もない。

「ふーむ、まずは手当するのが先ですね」

『…暴れるかもしれないので、僕が傷口を洗います。落ち着いたらナオ様にお渡ししますので、体を拭いてあげて下さいませんか?』

「了解です!」

 平家の外の木箱の上に畳まれていたタオルを持って、ナオが両手を広げる。いつパスされても大丈夫だと張り切って鼻息を荒くしていた。
 やる気に満ち溢れた少女を置いて、レインは排水溝が完備された区画へ移る為にもう一方の牢屋の鍵を開ける。レンヨウが居る牢を通過せず、蛇口がある場所へ行くにはこの方法しかない。

 3人の監視兵が居ないこの場では、レンヨウが居る檻の鍵は開けられないのだ。

 蛇口にホースを繋げて準備をする傍ら、レンヨウが不満げに地団駄を踏んでいた。珍しい仕草に目を引かれる。

「この魔獣が、蒼神レンヨウですね」

『はい』

「凄く綺麗…」

 それにはレインも深く同意した。レンヨウは神秘的な雰囲気を纏い、高い声は歌声のようにも聞こえる。莫大な魔力を持つ美しい魔獣は正に、神の獣だ。

 〈アノーラ〉には五大神獣と呼ばれる魔獣がおり、レンヨウはその中の1匹だ。レインは他の魔獣は知らないが如何に美しくとも、このレンヨウには敵わないと確信していた。

「この子はオスとメスどっちなんですか?」

『他の魔獣と違い、レンヨウに性別はありません。オスやメスの概念は無く、澄んだ泉から誕生すると伝えられています』

 古い文献の情報によれば、蒼神レンヨウは無性別で甘い果実や木の実を好むと綴られている。
 詳細な挿絵はなく、その生体は謎が多い。絵本によってレンヨウの姿が異なるのはこの為だ。

 ぼんやり眺めていた青年は、気を取り直してマルクルに集中する。水の気配を感じた白猫は決死の脱出を試みたが、上着に包まれており、言葉の通り手も足も出なかった。

 チョロチョロと小指程の水で脚を洗うと、流水は瞬く間に赤に変わる。泥と土を洗い流したレインは手早くマルクルをタオルに包んだ。暴れ疲れた猫は大人しくナオの腕の中に収まった。

「酷い怪我ですねぇ」

『……、…割れた、瓶で切ったのでしょう…』

 ナオがマルクルの体を拭いて止血している間、レインは小屋の中の掃除を始める。
 彼女にそれ以上の質問をされれば誤魔化す自信が無かった。

「そうでした!私、レインさんを探していたんですよ」

『僕を?どうかされましたか?』

 箒を持った手を止めて尋ねると、ナオは「今日からちょっと屋敷から出る事になりまして…」と困った笑顔をする。
 そういえば、ディーリッヒにも神殿に行くと返事をしていた。

「街の神殿に行って魔法の勉強する事になったんです!リーダーがエドワードさんに頼んで、推薦状を書いてもらったらしくて…」

『そう、なのですか』

「帰って来るのがクエストの出発ギリギリなんです。その事を伝えたくて探してました!」

 神殿で努力に励めばきっとパーティーの役に立てると思っているのだろう、ナオはやる気満々だった。
 
 〈アノーラ〉各地にある神殿は魔力が光属性の者を集めて、彼らに適した力の使い方を伝授しており、多くの社会奉仕を行なっている。
 そこでナオの魔法の腕を磨けば得られるモノが大きいと、カイルが判断したのだ。
 
「レインさん、お世話になりました!暫く留守にしますが、また明後日から宜しくお願いします!魔物討伐、一緒に頑張りましょう!」

 ディーリッヒの魔物討伐が終わったら獲物を持って戻ってくる。その後、数日間休息を設けてギルドを経由して報酬を貰い、帝都に帰るのが今回の流れだ。

『お戻りになられた後も…従者は僕で宜しいのですか?』

「はい、勿論です!寧ろ他の人じゃ困ります!もう私、レインさんの淹れてくれたホットティーを飲まないと寝付きが悪くて…」

 渡り人との共有した秘密があるからではなく、レインの仕事振りを認めているからこそ指名してくれていると分かった途端、堪らなく嬉しかった。

『一時でもナオ様の近侍を務めさせて頂けた事、身に余る光栄でした』

「此方こそ有り難う御座いました!」

 作法に則った堅苦しいお辞儀をした青年に、ナオは構わず半ば無理矢理手を取って握手をする。力強く上下に振られ、レインは言葉を挟む余裕を無くした。

『神殿へはこの後ご出発ですか?何かお手伝い出来る事は…』

「大丈夫ですよ!持ち物も殆ど無いですし」

 神殿の個室まで用意してもらったと恐縮する彼女に、レインがピタリと停止する。突然動きを止めた彼を不審に思ったナオは食い入るように見つめた。

「?」

 突然弾けるように青年が顔を上げ、少女は吃驚して仰反る。

『ナオ様!あの…図々しいお願いとは百も承知ですが、マルクルも神殿に連れて行って頂くことは出来ませんか?』

「ふぇ!?」

 珍しく弾んだ声のレインに、ナオはたじたじになった。一歩下がると一歩距離を詰める青年は、マルクルを安息の地に導いてくれるかもしれない少女に詰め寄る。
 みるみるうちにナオの顔が耳まで赤くなった。

『深い傷なので手当した後、暫く療養する場所が必要です…!お嬢様には僕から上手くお伝えしておきますので、どうかお願い致します!』
 
 今はディーリッヒがいる屋敷より神殿の方が安全だ。光明が見えたレインは、夢中でナオに頼み込む。

『お世話をお願いするのも気が引けますが、マルクルは利口で大人しい猫ですし手はあまり掛からないと思います!』

 タオルに包んだ猫の後ろで「わ、分かりました…っ」と、もごもご返答するナオの声は小さい。
 体温が上がり、それが顔に集中しているのが分かる。きっと林檎のように赤い。
 それが恥ずかしくてマルクルを抱き寄せ顔を隠した。

 了承すると答えを貰った瞬間、レインの表情が明るくなる。懇請を受け入れてくれた彼女に感謝の念が溢れた。

『有り難う御座います…!この御恩は生涯忘れません!』

 感極まったレインがナオの手を取る。少女はビクリと肩を揺らし、突然の事に困惑した。
 琥珀色の双眸に自らの姿が真っ直ぐに写っている。身分の違いを理由に極力接触を避けてきた青年に手を握られている。それを意識すると耳まで朱に染まった。

「ぉ…大袈裟ですよ…」

『いえ、大袈裟などでは』

 マルクルを助けてくれる。そう思うと止まらなかった。
 厚かましい願いを聞き入れてくれた彼女の手を両手で包み感謝を伝える。

 そんな彼を前に、ナオは視線を合わせられずにいた。珍しく俯く少女の様子がおかしいと気付き、顔を覗き込む。真っ赤になった困り顔の彼女に見つめ返された時、やっと自分の無礼な態度を自覚した。

『申し訳ありませんナオ様…!』

 手を放して跪こうとするレインを制して「大丈夫です!驚いただけです!」と、決して嫌な訳じゃないと必死に弁解する。

 3人の兵士が漸く現れたのは丁度その時だった。A級冒険者が居た事に彼らは驚き、時刻の遅延に対してナオに平謝りをする。
 レンヨウの檻の開錠を許され、レインは自分の耳が赤いのに気付かないフリをしながら平常通りの作業に戻った。
 
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