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ぶらりダンジョンはしご旅

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数日は様子を見よう。
俺はそう言ったはずだ。
だがセリスって言う子は言う事を聞かない。
困ったものだ。

・セリス
「随分休んだから先を急ごうぜ!」

俺の新型装置は順調の様です。

・セリス
「なんだか魔力が溢れてくる。
じっとしてられない。」

順調すぎるみたいです。

・「あまり無理するなよ?俺自身その装置がセリスにどんな影響を与えるのか理解してないんだから。」

・セリス
「大丈夫、ライオットが作ったものだし。」

勝手に自信を持たれても困る、仕方がないのでセリスにくっついて様子を見ていよう。

・ミズキ
「凄く元気になりましたね。」

・マルチ
「いつもより元気。」

・リーシュ
「昨日まであんなに弱ってたのに。」

3人の心配をよそにセリスは元気いっぱいだ。

・「それにしても驚いたね、12層が最下層だったとは。少し上に戻ってセリスの様子を伺った方が良いかな?」

最下層と言う事はボスがいる。
少し慎重に行った方が良いかな?

・セリス
「何だかな、負ける気がしないんだ。」

セリスのやる気が止まらない。
こういう時って何かしら起こるよね。
やっぱり戻った方が良い気がする。

・???
「キュゥォオォン」

やべ、出会っちゃった。
これってこのダンジョンのボスかな?

・ミズキ
「気持ちわるぃ。」

・マルチ
「ウネウネしてる。」

・リーシュ
「ベタベタしてそう。」

・「触手だね、、、。」

大人の見る漫画を思い出してしまいそうだ。
一つ違うのは確実に殺しに来るって所かな?

・セリス
「出たな、牽制は私にやらせてくれ。ライオットのお陰で魔力の操作がめちゃくちゃスムーズになった気がするから魔力の扱いを少しでも慣れておきたい。」

ワザと付けてあった大きな抵抗を0にしたからね、スイスイと魔力が動く印象なんだろうな。

・セリス
「魔力ってこんなに扱いやすかったっけ?」

セリスの魔力が一瞬でとんでもない事になった。

・ミズキ
「私はここで見ています。」

いつもは敵の気を引くために前線に出るミズキ、危険を感じたのか今回は俺の後ろに居る。

・マルチ
「嫌な予感しかしない。」

マルチも既に俺の後ろに居る。

・リーシュ
「援護がいらない気がします。」

リーシュも俺の後ろに、って皆で俺に隠れないで欲しい。とりあえず魔法障壁らしきものを張っておこうか、こんど真剣に魔法障壁の道具を考えてみよう。

・セリス
「行くぜ!」

お手やらかにお願いします。

『氷塊』

セリス得意の氷魔法が発動した。
巨大な触手モンスターを大きな氷が襲う。
凄まじい魔力だ。

・「いつもの感じじゃないな。」

魔力の質が変化している。
これが本来のセリスの力か?
今までなら氷の塊を落として圧死させていた。
だが今回のは、、、

・ミズキ
「触手が、、、消滅した?」

触手と言う概念はあるんですね。
いやいやそんな事よりも。

・マルチ
「何が起こったの?」

リーシュは何も言わずにポカーンとしている。

・セリス
「何が起こった?」

セリス自身も理解していなかった。
それだけ凄い光景だった。

大きな触手を氷で包んだ瞬間、氷が一瞬で消え去ったんだ。でも実はそう見えただけで氷が触手モンスターを小さくしていった感じだった。

・「圧縮かな?」

俺の一言で4人が説明を求めてきた。

・セリス
「私は感じるままに『氷塊』を撃っただけだ、なのに何で敵が消えたんだ?」

・「消えたというより潰したって感じだと思うよ、セリスが魔法を使った時に感じたんだけど魔力の質が今までと違ってたね。こっちが本来のセリス自身の力なんじゃないかな?」

そうとしか考えられない。

・セリス
「どういう事だ?」

・「仮説しか言えないけど、俺が疑似心臓を弄った時に魔力の流れを遮る抵抗を排除したんだ。だから本来の魔力が使えるようになったんじゃないかな?今までは魔力を使う時に抵抗を掛けて無理やり増幅させていた部分があった、その影響で本来の魔力の一部しか使えなかったんだろう。」

・セリス
「それと敵が消える事、どう繋がるんだ?」

はっきり言って原理は解らない。
何でそうなるのかも解らない。
マップ機能があるから解った事だ。
敵が目の前から消えてもマップから消えなかった、俺のマップ機能では死んだ敵でも数十秒はマップに名前が残っている、文字の色は白から灰色に変わるけどね。どこかに飛ばしたのなら死なないと思うしマップから名前が消える筈だ、でも敵は目の前から消えた瞬間にその場で死んだ。
そこから考えられる事は一つ。

『目に見えない程に小さくなった。』

・「敵は目に見えなくなる程に小さくなったんだと思う、だから『圧縮』って言ったんだよ。セリスの本来の力は『物質を圧縮させる』と言う力なんじゃないかな?あくまでも仮説だけどね。」

本当にそんな力があるのだろうか?
あるのだとしたら怖いな。
使いこなしたらとんでもない強さになりそう。

・セリス
「私の本当の力、、、。」

セリスは自分の手を見つめている。

・「まあ少しずつ理解していけば良いさ、時間はたっぷりあるからね。」

俺はセリスの頭を撫でながら言う。
セリスは少し考えてから頷いた。

・リーシュ
「凄い力ですね。」

・マルチ
「魔力量が凄まじかった。」

今までとは桁違いだったな。
その点ではマルチと同意見です。

・ミズキ
「これでダンジョンクリアでしょうか?」

・「だと思うけどね。」

・マルチ
「あ、宝箱発見!」

マルチが宝箱も見つけた。
しかしダンジョンってのは本当にどんな仕組みなのかね?一度じっくり考えてみたいもんだ。とりあえず今はクリアしたことを喜びますか。

・セリス
「私の力、、、」

未だにセリスは何か考えている。
しっかりと自分の力を認識してないと危ないから良い傾向なのかもしれない、今はそっとしておこうかな。

・リーシュ
「あっけない幕切れでした。」

リーシュの一言にハッとする。
ダンジョンのボスが一番楽だった気がするな。
そう言う意味では可哀そうなボスだった。

・ミズキ
「では、開けますよ?」

ミズキが宝箱を開けた。
ちなみに宝箱の色は「銀色」だった。

・マルチ
「ほへぇ~、色々出たね。」

片っ端から鑑定していく。
相変わらずあまり使えない物が沢山出た様だ。

・リーシュ
「価値のあるものばかりなのでしょうが、ライオットの作る物の方が凄くて正しく価値を認識できない。」

・ミズキ
「売ればかなりの金額になりそうです。」

結構価値のあるものばかりだった。
使えない物とか言ってごめんなさい。

・セリス
「使えるとしたら『メダリオン』だけか。」

なんてたって『メダリオン』はLV限界突破アイテムだからね、とは言えLV75になってる人なんてセリス以外知らないけどね。

・リーシュ
「LV75以上の限界を超える物でしたっけ?王国でもLV75なんて人は聞いた事がありません、そう言う意味でもこの存在が知られれば世界が変わってしまいそうで怖いです。」

人間では寿命の関係上無理に近い数値だっけ?

・ミズキ
「本来なら一日に適性LVの魔物を3~4匹倒せば終わり、それが普通ですからね。一日で数十体も倒す私達が異常なのだと思います。魔力が使い放題なんて規格外としか言いようがありません。ちなみにここだけの話ですが王国でLV75になっているのは拳聖と剣聖のお二人だけですよ。彼らは魔力と言うより技術で魔物を狩りますからね、あのお二人も異常なのです。」

魔法の使い方にも問題があるんだろうな。
魔力をしっかり理解すれば皆ももっと魔法を使えると思う、面倒なので仲間以外に教える気はないけどね。

・「とりあえずダンジョンから脱出しようか。」

俺の一言でPTが動き出す。
帰りはさっさと出る事にした。
道中の敵はミズキとセリスが一撃で葬る。
戦利品をマルチとリーシュが拾う。
俺は『裁縫』を行いながら付いて行った。
とっても楽ちんです。

最下層から2日で地上に戻って来た。
此処から黒龍のダンジョンに向かう。

・リーシュ
「休まなくて大丈夫ですか?」

優しいリーシュは皆に声を掛けていた。
体調管理をしてくれている様だ。

・「俺が馬車を運転するから皆は休んでて。」

これもLV上げの一環なのです。
しかし異世界に来てビックリしたこと、それは馬車もとい魔物車の扱い方である。長期間ダンジョンに潜る時はどこかに預けるのかと思っていたが、ダンジョン付近で魔物を餌と共に置いておくだけ。後は帰って来た時に魔物が残っていれば馬車として使い、魔物が居なかったら馬車を諦めるという使い捨て方式なのだ。
異世界って不思議だね。
今回は魔物が残っていてくれたので再利用中なのだ、お陰でこの魔物に愛着も沸いて来ている。

・セリス
「しかし立て続けにダンジョンに行く事になるなんて初めてだな、いつもは準備にひと月位かけてダンジョンにアタックしてたのに。」

・ミズキ
「常識って何なんでしょうね。」

・マルチ
「楽しければ何でもいい。」

馬車の荷台でお喋り中の皆。
俺は裁縫をしながら運転中である。
一向は次のダンジョンに向かった。


*作者より読者の方々へ*
『ながら運転』はダメですからね?


~数日後~

・セリス
「何でだ!良いじゃないか入らせろよ。」

目的のダンジョンに着いた矢先にこれである。

・兵士
「申し訳ありません、国の許可が無いとお通し出来ない決まりになってまして。私個人としてはお通ししたいのですがライオット様は脱獄犯であり逃亡者として指名手配されているのです。」

そう言えばそうだった。
ここは軍の管轄だったね。
更に俺は脱獄して逃亡中でもあった。

・兵士
「私はライオット様にお世話になった上で彼の人柄を知っています。あの人がそんな罪を犯すとは思えない、ですのでどうかお引き取りをお願いしたい。彼を捕まえたくないのです。」

兵士としては失格なのだろうけどそうまで思ってくれているのは嬉しい、このままだと兵士の方に迷惑が掛かりそうだな。
どうしたもんかなぁ。

・ミズキ
「私の権限でお願いします。」

・兵士
「すみません、ライオット様を補助したという事でミズキ様もお尋ね者になっています。」

・ミズキ
「えっ?」

ミズキがこれでもかと言うほど驚いている。
この顔は中々お目に掛かれない。
ナイスです、兵士さん。

・セリス
「ならギルドの権限ならどうだ?」

・兵士
「セリス様はギルドを離れたと報告が入っています。」

・セリス
「こういう時だけ情報が早い!」

セリスが理不尽に怒っている。
辞めてあげて、兵士さんは悪くないから。

・マルチ
「どうするライオット?」

・「困ったな、兵士さんに迷惑掛かっちゃうから無理にはいる訳には行かないし。」

何かしら策は無いかと考える俺であった。

・ライオット レベル48
筋力 389 補正 360 計 689 
知力 424 補正 640 計 1064
敏捷 365 補正 220 計 585

スキル
チートマップ・精神自動回復・順応力・鑑定

魔法
☆風100 水91 炎90
癒しの鼓動

技能(補正値は装備時のみ発動)
剣術38 LV7 筋14 敏14
杖術31 LV6 知30
盾術36 LV7 筋35
槍術31 LV6 筋18 知18
体術26 LV5 筋10 敏15
射撃87 LV17 筋34 敏34

特殊技能(補正値は常時発動)
採取62 LⅤ12 筋60 知60
☆採掘100 筋100 敏100
魔装60 LV12 知120
操舵58 LV11 敏110

加工技能(補正値は常時発動)
裁縫83 LV16 知160
☆鍛冶100 筋200
錬金51 LV10 知100
☆魔生100 知200
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