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~次の日~
・マルチ
「ふぁぁ、、、でっかい。」
・「あぁ、、、すげぇな。」
俺とマルチはある屋敷に来ていた。
昨夜マルチの正体を明かした後に国王はある条件を出した、それはマルチの安全の確保の為に屋敷に移り住み周りを兵士で警護させる事、移動の際は数人の護衛を必ずつける事、屋敷には信頼できる数名を呼び1人にはならない様にする事。
それらの事を踏まえての引っ越しとなった。
・マルチ
「大きな屋敷、此処にライオットと住むのね。」
マルチがモジモジしながらこちらを見る。
そんな事言ってると、、、
・セリス
「アタシも居るからな?マルチ。
最近アタシをおちょくる為にやってないか?」
・マルチ
「ふふ、セリスとライオットと居られる幸せ。」
・セリス
「まぁ良いか、本人が幸せなら何よりだ。」
セリスも一緒に住む事になった、そして今はまだ来ていないが流れでサリスさん、更には何故か受付のミミさんも加わって賑やかなメンツとなった。
・ミミ
「サリスがボア丼を忘れた罰です!私もおっきな屋敷に住みたい!」
これがミミさんの言い分だった。
マルチは快く承諾して今に至る。
・「しかし本当にデカイな。
掃除とか大変そうだ。」
・セント・カーティス
「それには及ばないぞライオット君。
常に数名のメイドが待機しているからな。
家事などは全てメイドがやるだろう。
後で皆を紹介しよう。
ちなみに予定では隣にはニュート君の家族も来る手筈になっている、私の部隊が随時警護をしているので安心して暮らしてくれ。」
確かニュートの知り合いの貴族さん。
良い人と繋がりを持ってるんだな。
ニュート、お前がかなり先を進んでる気がするよ。
俺も頑張らねば。
・マルチ
「ありがとう、色々とお世話になった。」
・セント
「いやいや気にしないでくださいマルチ様。
我々は貴方様を必ず御守りしますので。
部屋割りなどはお任せします、何でも好きに使って下さい。何かありましたら私かメイド長にご連絡して頂ければ対処しますので。」
・マルチ
「マルチで良い、国王も貴方も信頼できる人。
これから宜しく。」
セントさんが笑顔になりマルチと握手する。
マルチ、随分と変わったな。
カタコトじゃなくなったしフードもしなくなった。
・マルチ
「ではセント、昨夜お願いした事、宜しくお願いします。」
次はマルチが頭を下げる。
実は屋敷に移ると決まった際、マルチが国王にお願いしたことがあった。それはエルフとハーフエルフの保護。
この国はマシな方とは言え差別はまだ色濃く残っている、それを見かけた時は最優先で保護してマルチの元に避難させる。
その為の大きな屋敷となったのだ。
王国犯罪対策部隊。
警察みたいなもんかな?
それのトップであるカーティスさんが引き受けてこの場所を提供してくれた。うん、様するに良い人だね。
カーティス
「では皆が集まり次第案内しよう。」
今はセリスとマルチしかいない。
サリスさんとミミさんはギルドの宿舎から荷物を持ってくると言っていた、その為暫く待つ事となった。
・サリス
「申し訳ありません遅れました。」
・ミミ
「みんなおっはよー」
ミミさんの元気な挨拶。
仕事の時とプライベートが全然違うな。
朝から肉の丼食べながら来てるし。
てか食べてから来なさい!
・ミミ
「ふふ~、約束のボア丼!
ハムハム、ハムハム」
・マルチ
「ミミ、私にもちょうだい」
そうだった、マルチも肉好きだったな。
羨ましそうに眺めている。
・カーティス
「皆揃った様だな、では案内しよう。マルチ、後でコックに頼んでおくから今は先にやる事をしよう。」
マルチは頷いて付いていく。
俺達も続いて歩いて行き、各部屋やメイドさん、コック等それぞれ紹介してもらった。
そしてその流れで食事となった。
カーティスさんは自宅に戻って行った。
ちなみに本日の昼飯は。
マルチのご希望通り肉中心の食事だった。
うん、めっちゃ美味い。
ありがたやぁ。
・セリス
「食べながらで良いから聞いてくれ。
明日ダンジョンに向かおうと思う、出来れば此処にいる全員で行きたいのだが無理な人は居ないか?」
・マルチ
「私も行って良いの?」
・セリス
「勿論戦力として期待してる、頼んで良いか?」
・マルチ
「勿論!ふふ、私も一緒に行ける。」
マルチが嬉しそうだ。
大丈夫だよ、俺が1番のお荷物だから。
よし荷物待ちを率先してやろう。
・セリス
「反対は無さそうだな?では明日の予定を発表する。朝からギルドに向かいハリスと合流、そのまま軍所有のダンジョンに入りセーフゾーンのある3階まで進む。
そこで1日目を過ごす。
2日目に5階を打破して3日目から未調査区間の6階に入る。
そこからは予定は立てない。
状況に合わせて撤退か進軍を決める。
判断はサリスに任せる。
みんなもサリスの指示に従ってくれ。
想定外の事が起きない限りサリスの指示が絶対だ、まず大事なのは身の安全を確保する事。
ゆっくりと進む、良いか?」
誰も反対などしない。
場数を踏んでいるだけあって計画に無駄がない。
みんな真剣に聞いていた。
ミミさんの以外は、、、
・ミミ
「ハムハム、ハムハム。
うまぁい、あまぁい、しあわせぇ~。」
うん、本人が嬉しそうだから良いか。
メインもデザートも関係無しで食べまくってるな。
セリスも呆れて何も言えないみたいだ。
・マルチ
「ねえライオット、この後はどうするの?」
・「ん?俺か?そうだなレベル上げしようかな、俺が1番弱いしね。」
・マルチ
「そっか、私も行っていい?」
・「勿論良いよ、んじゃ一緒に行こうか。」
・セリス
「あ、アタシも行こ、、」
・サリス
「セリスはダメ、仕事山積みなのよ?3日も空けてたんだから今日はしっかりやってもらいます。」
食い気味でサリスさんが突っ込む。
・セリス
「そんなぁ。」
ガックリと肩を落とすセリス。
・「えっと、セリス頑張れ!」
・マルチ
「ファイト!セリス」
・セリス
「むぅ、、くそっ」
若干やけ食いをするセリス。
ミミさんは相変わらずモリモリ食べている。
あの小さい体の何処に入るのだろうか?
食事も終わると、、
・サリス
「では私達はギルドに戻ります。
ライオットさん、マルチ、また後でね」
・セリス
「しっかりレベル上げて来いよ。」
・ミミ
「夜もお肉食べるからね。」
1人だけ話のベクトルが違う。
まぁ良いか。
3人は歩いて行った。
・マルチ
「ライオット、今日は何処にいくの?」
・「何も決めてなかった、ギルドで聞いて来るか。」
結局、俺たちもギルドに向かって歩き出した。
・マルチ
「私は何処でも良い、ライオットと一緒なら」
ボソボソとマルチが呟く。
・「ん?何だった?」
・マルチ
「ん、何でもない。」
2人の歩みは続いて行く。
~ギルド~
・依頼カウンター受付嬢
「こんにちは、今日は如何しました?」
・「えっと何か討伐系の依頼入ってないかな?
張り紙見たけどパッとするのが無くて。」
・受付
「そうですね、ランク1のライオットさんだと討伐系の依頼は殆ど受けられないのですが。」
そうだった、ランクがあったんだった。
・「マルチはランクいくつ。」
・マルチ
「1、そもそも戦ってなかった。」
そうだった、困ったな。
・サリス
「あらライオットさん?
レベル上げに行くんじゃなかった?」
丁度サリスさんが通りかかった。
事情を説明してみる。
・サリス
「成る程そう言う事ならこうしましょう、ランクアップの依頼としてミズチの討伐をお願いします。
ミズチを10体討伐でランクを3とします。
宜しいかしら?」
・「俺たちはありがたい限りですが2ランクも上げて良いんですか?」
・サリス
「良いのよ、元々ランクなんて無駄死にしない様に設定したのものだしね。ノートリアスを倒した貴方達ならランク5は行ってるはずだもの。」
そうなんだ、、、
まあレベル上げ出来るなら何でも良いや。
・「ありがとうございます。」
・サリス
「どういたしまして、詳細は受付に聞いてね。
じゃあ私はこれで。」
サリスさんが去って行く。
・受付
「ミズチ討伐ですね。場所が湖となりますので結構な難易度ですよ?大丈夫ですか?」
・「やってみます。」
・受付
「わかりました、でも危ないと感じたら直ぐに逃げて下さいね。では湖までの地図がこちらになります。」
成る程、白亜門じゃ無い門をくぐった先か。
こっち側に行くの初めてだな。
さほど遠くなさそうだしサクッと行って来るか。
・「走るぞマルチ、行けるか?」
・マルチ
「OKだよ」
2人は同時に走り出す。
結構なスピードで走って行った。
お陰で湖に着く頃にはヘロヘロだった。
、、俺が。
・「ま、マルチさん速い。」
・マルチ
「えっへん!まだまだ早く走れるよ?」
・「マジか、、、。」
とりあえずは目的地に着いた。
ではお目当ての敵を探しますか!
マップオープン
・「ふむ、、、湖の中にいるね。
さてどうしようかな。」
・マルチ
「私、泳げない。」
・「結構でかい湖だから泳げても戦えないかもね。さて、どうしたものか。」
暫く考えながら石を投げ込んで遊んでみる
するとマルチも同じ事をやりだす。
何気に楽しい時間を2人で過ごす。
・「いや、ミズチ倒さなきゃ、、、」
・マルチ
「楽しかったからこのままでも良い。」
えぇ~、マジっすか?
射撃レベル上がるから良いっちゃ良いんだけど。
・「とりあえず話でも聞いてみるか。」
・マルチ
「誰に?誰もいないよ?」
そう思うよね~。
でも実は3人ほど居たりします。
・「すみませ~ん、ちょっとお聞きしたい事があるので出て来てもらえます~?」
何も起こらない、、、。
・「えっと、そこの木の上にいる方~
そっちの岩の後ろの方~
そちらの木の裏にいる方~
誰でも良いので出て来てください~。」
暫くすると3人共出て来てしまった。
1人でよかったのになぁ。
・仮面の女
「何故わかった?我々は気配を絶っていたはずだ。」
・「ん~、何となく。」
・仮面の男1
「何となくって、なんたる屈辱。」
・仮面の男2
「ライオット、、、危険な男。」
一瞬殺気が放たれるが仮面の女が静止する。
俺はマルチを庇う形で前に出る。
・仮面の女
「よせ我々は味方だ、驚かせてすまない。
それで何か用か?」
・「えっとですね、ミズチと言う魔物の事について聞きたくて。ミズチってご存知ですか?」
・仮面の女
「知っている、何が知りたい?」
・「そうですね、ミズチに関する一般常識と狩り方を。」
・仮面の女
「ミズチ、姿形は巨大な蛇。
捕食する時水面から飛び出して獲る。
ヒレが進化していて少しなら飛べる。
肉食で獰猛。
低空で飛ぶ中型の魔物まで捕食する。
狩り方法は言えない。
ランクアップ試験なら自分達でやるべき。
以上だ。」
うはぁ、しっかり教えてくれる割に厳しい。
まぁお陰でイメージは出来たな。
・「ありがとうございました。」
・仮面の女
「次、お前の番だ。」
・「へっ?」
・仮面の女
「情報はタダでは渡さない、既にそちらが受け取ったのならば何かを返すのが必然。さぁ我々を見つけた方法を話せ。」
ぬぅ、コイツ。
どうする?もう少し抵抗してやろうか。
ん、、、?
・仮面の女
「さあ、、、教えろ。」
ちょっと涙目になってるじゃない。
瞳がウルウルしてる気がする。
可哀想になって来た。
でもなぁ、、
・「勝手に話したのはそっちだろ?
情報交換の意思を示した覚えはない。」
・仮面の女
「うぐ、正論を、ぐぅ、、、。」
やばい泣きそうになってる。
・「冗談ですよ、実はずっと監視しているの知ってましてね。マルチの護衛でしょう?国王が護るって言いながら誰も付けて無いのはおかしいなって思ってね。」
・仮面の女
「はじめから知っていたのか。
では場所が分かったのは何故だ?」
・「人数とマルチからの距離で逆算しました。丁度3人が隠れられる場所しかない所で呼び掛けたって所ですね。」
・仮面の女
「湖に石を投げていたのは我々がその場所まで来る様に仕向ける為の時間稼ぎ、そう言うことか。」
よし誤魔化せた、、。
流石にマップの事は言えん。
・マルチ
「私を監視していたの?」
・「違うよマルチ。
この人達はマルチを護衛してたんだよ。」
・マルチ
「そう、、、ありがとう。
でも必要ない、ライオットと2人にして。」
・仮面の女
「申し訳ありません、それは出来ません。」
・マルチ
「むぅ、、、。」
・「まあまあ、この人達も仕事だから無理言っちゃダメだよ?なんかすみませんね。情報ありがとうございました、では業務に戻ってください。」
・仮面の女
「承知」
その言葉を残し3人とも消えた。
どうやってんだろう?
・マルチ
「ライオットは知ってたの?
あの3人がいたって事。」
・「まあね、でも邪魔するわけじゃないし敵じゃなかったから無視してた。」
・マルチ
「そか、、、気にしなければ良いか。」
意外に切り替えの早いマルチだった。
・マルチ
「ふぁぁ、、、でっかい。」
・「あぁ、、、すげぇな。」
俺とマルチはある屋敷に来ていた。
昨夜マルチの正体を明かした後に国王はある条件を出した、それはマルチの安全の確保の為に屋敷に移り住み周りを兵士で警護させる事、移動の際は数人の護衛を必ずつける事、屋敷には信頼できる数名を呼び1人にはならない様にする事。
それらの事を踏まえての引っ越しとなった。
・マルチ
「大きな屋敷、此処にライオットと住むのね。」
マルチがモジモジしながらこちらを見る。
そんな事言ってると、、、
・セリス
「アタシも居るからな?マルチ。
最近アタシをおちょくる為にやってないか?」
・マルチ
「ふふ、セリスとライオットと居られる幸せ。」
・セリス
「まぁ良いか、本人が幸せなら何よりだ。」
セリスも一緒に住む事になった、そして今はまだ来ていないが流れでサリスさん、更には何故か受付のミミさんも加わって賑やかなメンツとなった。
・ミミ
「サリスがボア丼を忘れた罰です!私もおっきな屋敷に住みたい!」
これがミミさんの言い分だった。
マルチは快く承諾して今に至る。
・「しかし本当にデカイな。
掃除とか大変そうだ。」
・セント・カーティス
「それには及ばないぞライオット君。
常に数名のメイドが待機しているからな。
家事などは全てメイドがやるだろう。
後で皆を紹介しよう。
ちなみに予定では隣にはニュート君の家族も来る手筈になっている、私の部隊が随時警護をしているので安心して暮らしてくれ。」
確かニュートの知り合いの貴族さん。
良い人と繋がりを持ってるんだな。
ニュート、お前がかなり先を進んでる気がするよ。
俺も頑張らねば。
・マルチ
「ありがとう、色々とお世話になった。」
・セント
「いやいや気にしないでくださいマルチ様。
我々は貴方様を必ず御守りしますので。
部屋割りなどはお任せします、何でも好きに使って下さい。何かありましたら私かメイド長にご連絡して頂ければ対処しますので。」
・マルチ
「マルチで良い、国王も貴方も信頼できる人。
これから宜しく。」
セントさんが笑顔になりマルチと握手する。
マルチ、随分と変わったな。
カタコトじゃなくなったしフードもしなくなった。
・マルチ
「ではセント、昨夜お願いした事、宜しくお願いします。」
次はマルチが頭を下げる。
実は屋敷に移ると決まった際、マルチが国王にお願いしたことがあった。それはエルフとハーフエルフの保護。
この国はマシな方とは言え差別はまだ色濃く残っている、それを見かけた時は最優先で保護してマルチの元に避難させる。
その為の大きな屋敷となったのだ。
王国犯罪対策部隊。
警察みたいなもんかな?
それのトップであるカーティスさんが引き受けてこの場所を提供してくれた。うん、様するに良い人だね。
カーティス
「では皆が集まり次第案内しよう。」
今はセリスとマルチしかいない。
サリスさんとミミさんはギルドの宿舎から荷物を持ってくると言っていた、その為暫く待つ事となった。
・サリス
「申し訳ありません遅れました。」
・ミミ
「みんなおっはよー」
ミミさんの元気な挨拶。
仕事の時とプライベートが全然違うな。
朝から肉の丼食べながら来てるし。
てか食べてから来なさい!
・ミミ
「ふふ~、約束のボア丼!
ハムハム、ハムハム」
・マルチ
「ミミ、私にもちょうだい」
そうだった、マルチも肉好きだったな。
羨ましそうに眺めている。
・カーティス
「皆揃った様だな、では案内しよう。マルチ、後でコックに頼んでおくから今は先にやる事をしよう。」
マルチは頷いて付いていく。
俺達も続いて歩いて行き、各部屋やメイドさん、コック等それぞれ紹介してもらった。
そしてその流れで食事となった。
カーティスさんは自宅に戻って行った。
ちなみに本日の昼飯は。
マルチのご希望通り肉中心の食事だった。
うん、めっちゃ美味い。
ありがたやぁ。
・セリス
「食べながらで良いから聞いてくれ。
明日ダンジョンに向かおうと思う、出来れば此処にいる全員で行きたいのだが無理な人は居ないか?」
・マルチ
「私も行って良いの?」
・セリス
「勿論戦力として期待してる、頼んで良いか?」
・マルチ
「勿論!ふふ、私も一緒に行ける。」
マルチが嬉しそうだ。
大丈夫だよ、俺が1番のお荷物だから。
よし荷物待ちを率先してやろう。
・セリス
「反対は無さそうだな?では明日の予定を発表する。朝からギルドに向かいハリスと合流、そのまま軍所有のダンジョンに入りセーフゾーンのある3階まで進む。
そこで1日目を過ごす。
2日目に5階を打破して3日目から未調査区間の6階に入る。
そこからは予定は立てない。
状況に合わせて撤退か進軍を決める。
判断はサリスに任せる。
みんなもサリスの指示に従ってくれ。
想定外の事が起きない限りサリスの指示が絶対だ、まず大事なのは身の安全を確保する事。
ゆっくりと進む、良いか?」
誰も反対などしない。
場数を踏んでいるだけあって計画に無駄がない。
みんな真剣に聞いていた。
ミミさんの以外は、、、
・ミミ
「ハムハム、ハムハム。
うまぁい、あまぁい、しあわせぇ~。」
うん、本人が嬉しそうだから良いか。
メインもデザートも関係無しで食べまくってるな。
セリスも呆れて何も言えないみたいだ。
・マルチ
「ねえライオット、この後はどうするの?」
・「ん?俺か?そうだなレベル上げしようかな、俺が1番弱いしね。」
・マルチ
「そっか、私も行っていい?」
・「勿論良いよ、んじゃ一緒に行こうか。」
・セリス
「あ、アタシも行こ、、」
・サリス
「セリスはダメ、仕事山積みなのよ?3日も空けてたんだから今日はしっかりやってもらいます。」
食い気味でサリスさんが突っ込む。
・セリス
「そんなぁ。」
ガックリと肩を落とすセリス。
・「えっと、セリス頑張れ!」
・マルチ
「ファイト!セリス」
・セリス
「むぅ、、くそっ」
若干やけ食いをするセリス。
ミミさんは相変わらずモリモリ食べている。
あの小さい体の何処に入るのだろうか?
食事も終わると、、
・サリス
「では私達はギルドに戻ります。
ライオットさん、マルチ、また後でね」
・セリス
「しっかりレベル上げて来いよ。」
・ミミ
「夜もお肉食べるからね。」
1人だけ話のベクトルが違う。
まぁ良いか。
3人は歩いて行った。
・マルチ
「ライオット、今日は何処にいくの?」
・「何も決めてなかった、ギルドで聞いて来るか。」
結局、俺たちもギルドに向かって歩き出した。
・マルチ
「私は何処でも良い、ライオットと一緒なら」
ボソボソとマルチが呟く。
・「ん?何だった?」
・マルチ
「ん、何でもない。」
2人の歩みは続いて行く。
~ギルド~
・依頼カウンター受付嬢
「こんにちは、今日は如何しました?」
・「えっと何か討伐系の依頼入ってないかな?
張り紙見たけどパッとするのが無くて。」
・受付
「そうですね、ランク1のライオットさんだと討伐系の依頼は殆ど受けられないのですが。」
そうだった、ランクがあったんだった。
・「マルチはランクいくつ。」
・マルチ
「1、そもそも戦ってなかった。」
そうだった、困ったな。
・サリス
「あらライオットさん?
レベル上げに行くんじゃなかった?」
丁度サリスさんが通りかかった。
事情を説明してみる。
・サリス
「成る程そう言う事ならこうしましょう、ランクアップの依頼としてミズチの討伐をお願いします。
ミズチを10体討伐でランクを3とします。
宜しいかしら?」
・「俺たちはありがたい限りですが2ランクも上げて良いんですか?」
・サリス
「良いのよ、元々ランクなんて無駄死にしない様に設定したのものだしね。ノートリアスを倒した貴方達ならランク5は行ってるはずだもの。」
そうなんだ、、、
まあレベル上げ出来るなら何でも良いや。
・「ありがとうございます。」
・サリス
「どういたしまして、詳細は受付に聞いてね。
じゃあ私はこれで。」
サリスさんが去って行く。
・受付
「ミズチ討伐ですね。場所が湖となりますので結構な難易度ですよ?大丈夫ですか?」
・「やってみます。」
・受付
「わかりました、でも危ないと感じたら直ぐに逃げて下さいね。では湖までの地図がこちらになります。」
成る程、白亜門じゃ無い門をくぐった先か。
こっち側に行くの初めてだな。
さほど遠くなさそうだしサクッと行って来るか。
・「走るぞマルチ、行けるか?」
・マルチ
「OKだよ」
2人は同時に走り出す。
結構なスピードで走って行った。
お陰で湖に着く頃にはヘロヘロだった。
、、俺が。
・「ま、マルチさん速い。」
・マルチ
「えっへん!まだまだ早く走れるよ?」
・「マジか、、、。」
とりあえずは目的地に着いた。
ではお目当ての敵を探しますか!
マップオープン
・「ふむ、、、湖の中にいるね。
さてどうしようかな。」
・マルチ
「私、泳げない。」
・「結構でかい湖だから泳げても戦えないかもね。さて、どうしたものか。」
暫く考えながら石を投げ込んで遊んでみる
するとマルチも同じ事をやりだす。
何気に楽しい時間を2人で過ごす。
・「いや、ミズチ倒さなきゃ、、、」
・マルチ
「楽しかったからこのままでも良い。」
えぇ~、マジっすか?
射撃レベル上がるから良いっちゃ良いんだけど。
・「とりあえず話でも聞いてみるか。」
・マルチ
「誰に?誰もいないよ?」
そう思うよね~。
でも実は3人ほど居たりします。
・「すみませ~ん、ちょっとお聞きしたい事があるので出て来てもらえます~?」
何も起こらない、、、。
・「えっと、そこの木の上にいる方~
そっちの岩の後ろの方~
そちらの木の裏にいる方~
誰でも良いので出て来てください~。」
暫くすると3人共出て来てしまった。
1人でよかったのになぁ。
・仮面の女
「何故わかった?我々は気配を絶っていたはずだ。」
・「ん~、何となく。」
・仮面の男1
「何となくって、なんたる屈辱。」
・仮面の男2
「ライオット、、、危険な男。」
一瞬殺気が放たれるが仮面の女が静止する。
俺はマルチを庇う形で前に出る。
・仮面の女
「よせ我々は味方だ、驚かせてすまない。
それで何か用か?」
・「えっとですね、ミズチと言う魔物の事について聞きたくて。ミズチってご存知ですか?」
・仮面の女
「知っている、何が知りたい?」
・「そうですね、ミズチに関する一般常識と狩り方を。」
・仮面の女
「ミズチ、姿形は巨大な蛇。
捕食する時水面から飛び出して獲る。
ヒレが進化していて少しなら飛べる。
肉食で獰猛。
低空で飛ぶ中型の魔物まで捕食する。
狩り方法は言えない。
ランクアップ試験なら自分達でやるべき。
以上だ。」
うはぁ、しっかり教えてくれる割に厳しい。
まぁお陰でイメージは出来たな。
・「ありがとうございました。」
・仮面の女
「次、お前の番だ。」
・「へっ?」
・仮面の女
「情報はタダでは渡さない、既にそちらが受け取ったのならば何かを返すのが必然。さぁ我々を見つけた方法を話せ。」
ぬぅ、コイツ。
どうする?もう少し抵抗してやろうか。
ん、、、?
・仮面の女
「さあ、、、教えろ。」
ちょっと涙目になってるじゃない。
瞳がウルウルしてる気がする。
可哀想になって来た。
でもなぁ、、
・「勝手に話したのはそっちだろ?
情報交換の意思を示した覚えはない。」
・仮面の女
「うぐ、正論を、ぐぅ、、、。」
やばい泣きそうになってる。
・「冗談ですよ、実はずっと監視しているの知ってましてね。マルチの護衛でしょう?国王が護るって言いながら誰も付けて無いのはおかしいなって思ってね。」
・仮面の女
「はじめから知っていたのか。
では場所が分かったのは何故だ?」
・「人数とマルチからの距離で逆算しました。丁度3人が隠れられる場所しかない所で呼び掛けたって所ですね。」
・仮面の女
「湖に石を投げていたのは我々がその場所まで来る様に仕向ける為の時間稼ぎ、そう言うことか。」
よし誤魔化せた、、。
流石にマップの事は言えん。
・マルチ
「私を監視していたの?」
・「違うよマルチ。
この人達はマルチを護衛してたんだよ。」
・マルチ
「そう、、、ありがとう。
でも必要ない、ライオットと2人にして。」
・仮面の女
「申し訳ありません、それは出来ません。」
・マルチ
「むぅ、、、。」
・「まあまあ、この人達も仕事だから無理言っちゃダメだよ?なんかすみませんね。情報ありがとうございました、では業務に戻ってください。」
・仮面の女
「承知」
その言葉を残し3人とも消えた。
どうやってんだろう?
・マルチ
「ライオットは知ってたの?
あの3人がいたって事。」
・「まあね、でも邪魔するわけじゃないし敵じゃなかったから無視してた。」
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「そか、、、気にしなければ良いか。」
意外に切り替えの早いマルチだった。
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然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
追放したんでしょ?楽しく暮らしてるのでほっといて
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私たちの未来の王子妃を影なり日向なりと支える為に存在している。
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【完結】私だけが知らない
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目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
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