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場違いな能力
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兵士からの報告を受けた一行は王と共に魔獣の亡骸までやって来た。
・ロドルフ
「この巨体は一体なんだ?
本当に浩二殿一人で倒したのか?」
・エミリア
「そうよ、私達観てたもん。」
何故かドヤ顔のエミリア。
一緒に居る護衛の兵士達もドヤ顔だ。
・ロドルフ
「一体どうやって、、、」
・エミリア
「スプライトフォールよ!」
しっかり名前を覚えたエミリア。
あの声、エミリアにも聞こえてたんだな。
エミリアが興奮気味にロドルフに説明中。
途中から護衛の兵士も加わって大騒ぎだ。
最終的にはもう一回やってと言われたが、魔力が足りないとか適当な理由で断っておいた。
あれって近場に撃つと大惨事になるんだよね。
フレンドリーファイア適応ゲームだし。
*フレンドリーファイアとは*
自分の放った攻撃が味方にも当たりダメージが入る事を言う。
以降FFと書きます。
・ロドルフ
「魔獣を倒してれた事、心から礼を言う。して、この魔獣なのだが譲って貰う事は可能だろうか?」
なんだろう、、、あれか?
素材を剥ぎ取るとかするのかな?
・「そうして貰えるとありがたい。」
快く差し上げておいた。
だってこんなデカい物、俺にはどうしたら良いか見当もつかん。処理の仕方も思いつかないし。
そんな事を考えている傍で喜んでいる王。
意気揚々と兵士に指示を出し解体が始まる。
解体作業は昼夜を問わず3日間行われた。
綺麗さっぱり無くなった時はびっくりした。
なんとも逞しい世界だ。
それから1週間が経過した。
『始まりの魔獣』襲来以降の襲撃は無い。
お陰で異世界ライフを満喫している。
その頃には兵士たちに新しい装備が行き渡っていた。この世界初の『始まりの魔獣』装備シリーズである。
性能が桁違いだと兵士たちは喜んでいる。
そこら辺の知識は無い。
戦闘のプロが言うのだから凄い装備なのだろう。
あまりに巨大な魔物だ。
お陰で素材が余っていた。
外交に使うか悩んでいたみたいだったが、俺の提案でエリシャの元に送る事にして貰った。
勇者召喚時、唯一優しくしてくれた人物。
俺的にはあの子に死んでほしくないしな。
外交的には商人の国と交渉した方が良いんだろうが、他国との親交が殆ど無いこの国にとって、話し合いの窓口を確保する事が困難である。
そんな現状では交渉が不可能に近い。
どうせ足元を見られるのであれば面倒な交渉は無しにしようと俺が進言したのだ。
言っておくが深い意味はない。
話し合いの場では反対する人もいたが「いずれ解る」とカッコよく言ってみた。
もう一度言うが深い意味はない。
とりあえずネコミミのあの子が喜んでくれたらいいなぁ~と思っただけです。反対意見も多かったが、最終的にはエミリアの援護射撃のお陰で俺の無茶な意見が通った。
そんな平和な日々が続き、2週間が経過した。
遂に第2波が到来する。
~エルデンの屋敷~
・「今日も平和だぁ~。」
今、俺は地面に寝そべっている。
見上げれば快晴。
いい天気だ。
それなのに、俺はズタボロになっていた。
・「もう動けないっす。」
・兵士長・コーン
「浩二殿、もう一度初めから行きますぞ。」
俺の目の前でやたらと張り切るこの男。
この国の兵士たちを取りまとめるエルデン王国兵士団団長その人である。美味しそうな名前なのに中身はただの戦闘狂だ。
ここ数日は毎日この男にしごかれている。
お陰であちこち痛いっす。
・「コーン先輩、パネェーっす。
もう今日は辞めましょうよ。」
・コーン
「はっはっは、浩二殿は冗談が上手いな。
ささ、次行きますぞ。」
毎日この調子で話を聞いてくれない。
魔物の襲来はいつ来るのだろう?
このままだと襲来の前に俺はこの男に殺される事になりそうだ。
・兵士
「伝令!西側国境付近にてゲートを確認。」
・コーン
「ついに来たか、、、兵士たちを集めろ。」
コーンさんが生き生きしているように見える。
魔物の襲撃って絶望的なものじゃなかったけ?
・コーン
「やっとこの装備を試す機会が来た。
ふふふ、どうやって切り刻んでやろうか。」
あ、この人が異常なのか。
完全に目がイッチャッテルヨ。
・コーン
「さぁ、浩二殿。行きますぞ!」
いや、無理っす。
あんたにやられて瀕死ですもん。
毎日の稽古、いやリンチでは能力を使っていない。
お陰で痛い思いをしている。
一度だけ稽古で使って見たことがあるが、APの概念が凄すぎて危機感が感じられなかった。
なので稽古の時は解除する事にしたのだ。
ちなみにAPとはアーマーポイントの事だ。
言ってみればHPみたいなものです。
耐久度と考えてくれればいいと思います。
はっきり言って場違いな感じがします。
攻撃力、耐久力、俺と周りの桁が違うし。
兵士長の一撃はダメージにして120程。
最新の装備で攻撃すると280に跳ね上がる。
これは岩を粉々に粉砕する程の威力である。
そして俺のAPは現在1万にしてある。
、、、はっきり言って何も感じない。
危機感など微塵も感じないのだ。
と言う訳で解除しようと決めたのだ。
これは余談だが、通常装備の兵士なら最新装備兵士長の攻撃ワンパンで沈むらしい。
HP280以下と考えれば良いか?
死んでないから300前後って所だろうか?
まぁ、その辺りと考えれば良い。
俺の攻撃力だとFFで死んでしまう。
十分に気を付けて戦おう。
その内、俺の攻撃力を教えますよ。
・コーン
「浩二殿、何をしておられる?
行きますぞぉ~。」
嬉しそうに俺を無理やり立たせる兵士長。
仕方がない、出陣と行きますか。
俺はAPを有効にした。
・エミリア
「浩二~、大変よ。魔獣が出たわ。」
一足遅れでエミリア登場。
始まりの魔獣を見た時の絶望感を考えれば、何となく危機感が薄く感じられます。
・「兵士さんの伝令で聞きました。
んじゃ、迎撃と行きますか。」
俺はとりあえずコーンに付いて行く。
まずは話し合いからだと言う。
てかそんな悠長な事していられるのだろうか?
魔物が襲ってきたらどうするの?
そんな疑問を抱えつつ屋敷に戻る。
屋敷の一室に行くと続々と人が集まって来た。
暫くして、、
・エルデン王・ロドルフ
「良く集まってくれた。
まずはゲートの位置を報告してくれ。」
・兵士
「っは!現在ゲートは西側国境付近に展開中。
既に西の村人は避難を開始しております。
こちらから迎えに行く部隊も先程出撃。
昼頃には合流予定です。」
国境付近の村なのに昼頃には合流できるのか。
なんとも小さな国だ事。
・「なぁエミリア。
ゲートが出たんだよね?
魔物の進行って村人の避難より遅いの?」
・エミリア
「言ってなかったっけ?
『始まりの魔獣』はゲートから直ぐに出て来るけど、2波からはゲートか出現して1週間ほど準備期間があるのよ。」
・「準備期間?なんじゃそら。」
・エミリア
「よく解らないけど、ゲートの色が関係してるみたい。出現時は青で、ドンドン黒くなっていくの。
最後に亀裂が入って魔物が溢れてくる感じらしいわ。全部書物で読んだだけだから実際はどうなのか知らないけどね。」
そっか、100年に一回だったっけ。
エミリアが見た事ないのは当たり前か。
・「全部書物だよりってのも不安だな。とは言え情報が残ってるだけマシな方か?」
会議は進む。
途中から全員に地図らしき物が渡された。
めっちゃ簡易的で手書きですな。
急いで用意したのかな?
・ロドルフ
「では地図を参考に意見を述べてくれ。」
・兵士団長コーン
「正面に部隊を配置するべきでしょう。
ゲート周辺は何もない平原。
これでは隠れる事も出来ません。
魔物の進行が予想すら出来ないのであれば正面からぶつける他ないと考えます。」
・王国兵士団・1班長ムジン
「正面から戦うとなると厳しいのでは?
敵の規模も解らないのですよ。」
・コーン
「それは理解している。だが万が一魔物がバラバラに動いたらどうする?
我が国の兵士は少ない。
全てに対応できるか解らぬ。
ならば敵が散開する前に叩く方が良いだろう。
その方が陣形を生かしきれるではないか。」
圧倒的に数が少ないのならそうなるか。
ちなみに王国兵士団の総数は57人だ。
3人の班長、そして兵士団長が居るだけ。
、、、少ないよな?
敵の規模も目的も解らないから、敵がバラバラになる前に倒したいと言う考えは理解できる。
・ロドルフ
「それしか方法は無いか、、、
浩二殿の見解を聞きたい。」
・「ふむ、、、質問していい?
この地図で見るとゲートの前って何もないの?」
・コーン
「うむ、見渡す限りの平原だ。」
見渡す限りってのは言い過ぎだろう。
そうか、平原か、、、
・「そうだなぁ~、ゲートからちょっと離れた所に部隊を展開できる?」
俺は地図に線を書く。
・コーン
「そこまで長く展開は出来ぬ。
だが半分ほどなら可能だ。」
兵士が少ない影響が出てるのね。
とは言え、これなら何とかなりそうだ。
・「よし、俺が大半を倒すよ。
漏れた敵をお願いしたい。」
会議室がどよめく。
しかし兵士長は不安でいっぱいだ。
・コーン
「申し訳ないが、、、
あの腕で一人戦うのは危険だ。」
当然そうなるよね。
・「俺って遠距離特化なので。
稽古はいずれ必要になるだろう対人専用です。
そのうち他国の奴に絡まれるだろうから。」
劣等国が浮き上がれば必ず叩きに来る。
人間ってそんなもんだよね。
だから備えておこうと稽古しているだけ。
魔物が相手ならあの能力で対応すればいい。
・エミリア
「そうよ、浩二にはアレがあるわ。
光魔法スプライトフォールよ!」
エミリアのテンションが爆上がりした。
どうやら光魔法がスイッチらしい。
・「信じられないのも解る。
だが、俺を信じて欲しい。」
俺の考えが正しいのなら勝てる筈だ。
今まで人々は魔物を追い返してきた。
兵士の攻撃力は150前後だと思われる。
新装備前は100以下の兵士もいた。
昔も今もあまり変わらないだろう。
その能力で追い返していたんだ。
そう考えれば勝てる気がする。
ちなみに、スプライトフォールだが。
攻撃力は一発1200超えです。
それがなん十発と降り注ぎます。
本当に場違いですよね。
、、、負ける気がしないのです。
会議は俺の案で進んで行った。
一応、前線基地は近くの森に造るらしい。
勝てると思うが何が起きるか解らない。
俺の考えが間違ってたら怖いしね。
万全を期すことは良い事です。
・ロドルフ
「この巨体は一体なんだ?
本当に浩二殿一人で倒したのか?」
・エミリア
「そうよ、私達観てたもん。」
何故かドヤ顔のエミリア。
一緒に居る護衛の兵士達もドヤ顔だ。
・ロドルフ
「一体どうやって、、、」
・エミリア
「スプライトフォールよ!」
しっかり名前を覚えたエミリア。
あの声、エミリアにも聞こえてたんだな。
エミリアが興奮気味にロドルフに説明中。
途中から護衛の兵士も加わって大騒ぎだ。
最終的にはもう一回やってと言われたが、魔力が足りないとか適当な理由で断っておいた。
あれって近場に撃つと大惨事になるんだよね。
フレンドリーファイア適応ゲームだし。
*フレンドリーファイアとは*
自分の放った攻撃が味方にも当たりダメージが入る事を言う。
以降FFと書きます。
・ロドルフ
「魔獣を倒してれた事、心から礼を言う。して、この魔獣なのだが譲って貰う事は可能だろうか?」
なんだろう、、、あれか?
素材を剥ぎ取るとかするのかな?
・「そうして貰えるとありがたい。」
快く差し上げておいた。
だってこんなデカい物、俺にはどうしたら良いか見当もつかん。処理の仕方も思いつかないし。
そんな事を考えている傍で喜んでいる王。
意気揚々と兵士に指示を出し解体が始まる。
解体作業は昼夜を問わず3日間行われた。
綺麗さっぱり無くなった時はびっくりした。
なんとも逞しい世界だ。
それから1週間が経過した。
『始まりの魔獣』襲来以降の襲撃は無い。
お陰で異世界ライフを満喫している。
その頃には兵士たちに新しい装備が行き渡っていた。この世界初の『始まりの魔獣』装備シリーズである。
性能が桁違いだと兵士たちは喜んでいる。
そこら辺の知識は無い。
戦闘のプロが言うのだから凄い装備なのだろう。
あまりに巨大な魔物だ。
お陰で素材が余っていた。
外交に使うか悩んでいたみたいだったが、俺の提案でエリシャの元に送る事にして貰った。
勇者召喚時、唯一優しくしてくれた人物。
俺的にはあの子に死んでほしくないしな。
外交的には商人の国と交渉した方が良いんだろうが、他国との親交が殆ど無いこの国にとって、話し合いの窓口を確保する事が困難である。
そんな現状では交渉が不可能に近い。
どうせ足元を見られるのであれば面倒な交渉は無しにしようと俺が進言したのだ。
言っておくが深い意味はない。
話し合いの場では反対する人もいたが「いずれ解る」とカッコよく言ってみた。
もう一度言うが深い意味はない。
とりあえずネコミミのあの子が喜んでくれたらいいなぁ~と思っただけです。反対意見も多かったが、最終的にはエミリアの援護射撃のお陰で俺の無茶な意見が通った。
そんな平和な日々が続き、2週間が経過した。
遂に第2波が到来する。
~エルデンの屋敷~
・「今日も平和だぁ~。」
今、俺は地面に寝そべっている。
見上げれば快晴。
いい天気だ。
それなのに、俺はズタボロになっていた。
・「もう動けないっす。」
・兵士長・コーン
「浩二殿、もう一度初めから行きますぞ。」
俺の目の前でやたらと張り切るこの男。
この国の兵士たちを取りまとめるエルデン王国兵士団団長その人である。美味しそうな名前なのに中身はただの戦闘狂だ。
ここ数日は毎日この男にしごかれている。
お陰であちこち痛いっす。
・「コーン先輩、パネェーっす。
もう今日は辞めましょうよ。」
・コーン
「はっはっは、浩二殿は冗談が上手いな。
ささ、次行きますぞ。」
毎日この調子で話を聞いてくれない。
魔物の襲来はいつ来るのだろう?
このままだと襲来の前に俺はこの男に殺される事になりそうだ。
・兵士
「伝令!西側国境付近にてゲートを確認。」
・コーン
「ついに来たか、、、兵士たちを集めろ。」
コーンさんが生き生きしているように見える。
魔物の襲撃って絶望的なものじゃなかったけ?
・コーン
「やっとこの装備を試す機会が来た。
ふふふ、どうやって切り刻んでやろうか。」
あ、この人が異常なのか。
完全に目がイッチャッテルヨ。
・コーン
「さぁ、浩二殿。行きますぞ!」
いや、無理っす。
あんたにやられて瀕死ですもん。
毎日の稽古、いやリンチでは能力を使っていない。
お陰で痛い思いをしている。
一度だけ稽古で使って見たことがあるが、APの概念が凄すぎて危機感が感じられなかった。
なので稽古の時は解除する事にしたのだ。
ちなみにAPとはアーマーポイントの事だ。
言ってみればHPみたいなものです。
耐久度と考えてくれればいいと思います。
はっきり言って場違いな感じがします。
攻撃力、耐久力、俺と周りの桁が違うし。
兵士長の一撃はダメージにして120程。
最新の装備で攻撃すると280に跳ね上がる。
これは岩を粉々に粉砕する程の威力である。
そして俺のAPは現在1万にしてある。
、、、はっきり言って何も感じない。
危機感など微塵も感じないのだ。
と言う訳で解除しようと決めたのだ。
これは余談だが、通常装備の兵士なら最新装備兵士長の攻撃ワンパンで沈むらしい。
HP280以下と考えれば良いか?
死んでないから300前後って所だろうか?
まぁ、その辺りと考えれば良い。
俺の攻撃力だとFFで死んでしまう。
十分に気を付けて戦おう。
その内、俺の攻撃力を教えますよ。
・コーン
「浩二殿、何をしておられる?
行きますぞぉ~。」
嬉しそうに俺を無理やり立たせる兵士長。
仕方がない、出陣と行きますか。
俺はAPを有効にした。
・エミリア
「浩二~、大変よ。魔獣が出たわ。」
一足遅れでエミリア登場。
始まりの魔獣を見た時の絶望感を考えれば、何となく危機感が薄く感じられます。
・「兵士さんの伝令で聞きました。
んじゃ、迎撃と行きますか。」
俺はとりあえずコーンに付いて行く。
まずは話し合いからだと言う。
てかそんな悠長な事していられるのだろうか?
魔物が襲ってきたらどうするの?
そんな疑問を抱えつつ屋敷に戻る。
屋敷の一室に行くと続々と人が集まって来た。
暫くして、、
・エルデン王・ロドルフ
「良く集まってくれた。
まずはゲートの位置を報告してくれ。」
・兵士
「っは!現在ゲートは西側国境付近に展開中。
既に西の村人は避難を開始しております。
こちらから迎えに行く部隊も先程出撃。
昼頃には合流予定です。」
国境付近の村なのに昼頃には合流できるのか。
なんとも小さな国だ事。
・「なぁエミリア。
ゲートが出たんだよね?
魔物の進行って村人の避難より遅いの?」
・エミリア
「言ってなかったっけ?
『始まりの魔獣』はゲートから直ぐに出て来るけど、2波からはゲートか出現して1週間ほど準備期間があるのよ。」
・「準備期間?なんじゃそら。」
・エミリア
「よく解らないけど、ゲートの色が関係してるみたい。出現時は青で、ドンドン黒くなっていくの。
最後に亀裂が入って魔物が溢れてくる感じらしいわ。全部書物で読んだだけだから実際はどうなのか知らないけどね。」
そっか、100年に一回だったっけ。
エミリアが見た事ないのは当たり前か。
・「全部書物だよりってのも不安だな。とは言え情報が残ってるだけマシな方か?」
会議は進む。
途中から全員に地図らしき物が渡された。
めっちゃ簡易的で手書きですな。
急いで用意したのかな?
・ロドルフ
「では地図を参考に意見を述べてくれ。」
・兵士団長コーン
「正面に部隊を配置するべきでしょう。
ゲート周辺は何もない平原。
これでは隠れる事も出来ません。
魔物の進行が予想すら出来ないのであれば正面からぶつける他ないと考えます。」
・王国兵士団・1班長ムジン
「正面から戦うとなると厳しいのでは?
敵の規模も解らないのですよ。」
・コーン
「それは理解している。だが万が一魔物がバラバラに動いたらどうする?
我が国の兵士は少ない。
全てに対応できるか解らぬ。
ならば敵が散開する前に叩く方が良いだろう。
その方が陣形を生かしきれるではないか。」
圧倒的に数が少ないのならそうなるか。
ちなみに王国兵士団の総数は57人だ。
3人の班長、そして兵士団長が居るだけ。
、、、少ないよな?
敵の規模も目的も解らないから、敵がバラバラになる前に倒したいと言う考えは理解できる。
・ロドルフ
「それしか方法は無いか、、、
浩二殿の見解を聞きたい。」
・「ふむ、、、質問していい?
この地図で見るとゲートの前って何もないの?」
・コーン
「うむ、見渡す限りの平原だ。」
見渡す限りってのは言い過ぎだろう。
そうか、平原か、、、
・「そうだなぁ~、ゲートからちょっと離れた所に部隊を展開できる?」
俺は地図に線を書く。
・コーン
「そこまで長く展開は出来ぬ。
だが半分ほどなら可能だ。」
兵士が少ない影響が出てるのね。
とは言え、これなら何とかなりそうだ。
・「よし、俺が大半を倒すよ。
漏れた敵をお願いしたい。」
会議室がどよめく。
しかし兵士長は不安でいっぱいだ。
・コーン
「申し訳ないが、、、
あの腕で一人戦うのは危険だ。」
当然そうなるよね。
・「俺って遠距離特化なので。
稽古はいずれ必要になるだろう対人専用です。
そのうち他国の奴に絡まれるだろうから。」
劣等国が浮き上がれば必ず叩きに来る。
人間ってそんなもんだよね。
だから備えておこうと稽古しているだけ。
魔物が相手ならあの能力で対応すればいい。
・エミリア
「そうよ、浩二にはアレがあるわ。
光魔法スプライトフォールよ!」
エミリアのテンションが爆上がりした。
どうやら光魔法がスイッチらしい。
・「信じられないのも解る。
だが、俺を信じて欲しい。」
俺の考えが正しいのなら勝てる筈だ。
今まで人々は魔物を追い返してきた。
兵士の攻撃力は150前後だと思われる。
新装備前は100以下の兵士もいた。
昔も今もあまり変わらないだろう。
その能力で追い返していたんだ。
そう考えれば勝てる気がする。
ちなみに、スプライトフォールだが。
攻撃力は一発1200超えです。
それがなん十発と降り注ぎます。
本当に場違いですよね。
、、、負ける気がしないのです。
会議は俺の案で進んで行った。
一応、前線基地は近くの森に造るらしい。
勝てると思うが何が起きるか解らない。
俺の考えが間違ってたら怖いしね。
万全を期すことは良い事です。
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