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第一章 海神ポセイドン

26話 愛と憎しみ その2

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「アルテミスあなたさすがに里の長だけあって中々やりますわね。」

「グィネヴィア貴様こそ人間のくせにけっこう強いのだ。もうじき父上達が来てくれるのだ!
それまで頑張ってなんとかもたせるのだ!」


グィネヴィアとアルテミスそしてエルフ兵達は里の入り口にオーク達を近付けまいと抵抗するが
さすがにこの数ではジワジワと押し込まれていく

「アルテミス!よく頑張って持ちこたえたよねー。今度は僕たちが頑張る番だよねー。」

「父上っ!遅かったのだ!耐えてはいたけどあまりにも数が多すぎるのだ!」

「ジン様まだ姿が見えませんけれどシロウ達はきておりませんこと?」

「あー彼らはまだ酔いがさめないみたいでフラフラしながらついてきてたよねー。もうすぐ来ると思うけど役に立つとは思えないんだよねー。」

ジンはそう言いながらアルテミスと兵の指揮をとり自身も魔法や精霊を召喚しハイオークの群れを退けていく
しかし次から次へとハイオーク達は現れる

「このままじゃ埒が明かないよねー。」

「そうなのだ父上!それにあいつら通常の個体よりも装備がいいのだ。いつもよりダメージが通っていないのだ!」

ドーンッ!!!
アルテミスとジンの会話を遮る様にハイオークより一回り大きなオークが現れる

「これはオークジェネラルなのだ!よく見たらこいつ1体だけじゃなく何体かいるのだ!!」

「ガハハハハ、エルフ共よさっさと投降して我らのために働くがよい!オークロード様は飢えておられるゆえ貴様らは今後食料供給係として我らのタメに一生働くのだ!」

「なっ、何故魔物が喋っていますの!?」

「オークジェネラルクラスになるとレベルが上がって言語を理解し話せる個体もいるのだ!!知能があるぶん厄介なのだ!グィネヴィアよ気をつけるのだ!」

オークジェネラルは先程までのハイオークとは比べ物にならない程の剛腕で武器を振りエルフ達を横薙ぎに倒していく

「貧弱!貧弱ゥ!魔法や弓などがあっても貴様らエルフは所詮非力、接近すればこちらのものだな!
前線のハイオーク共よもっと押し込むのだ。オークロード様の盾となり槍となれるチャンスであるぞ!」

オークジェネラルの最前線への登場により戦火は激しくなりエルフ達は徐々に押し込まれていく

「あのおバカ達はまだ来ませんこと!?
大事な時に本当に役に立ちません事ですわ!
シロウ達が来ればもしかしたら状況がかわるかもしれませんのに!」

「グィネヴィアよお前はそんなにあいつらを信頼しているのか!?妾にはただの酔っぱらいで役にたつなんてとても思えないのだ!」

「純粋な戦闘では決して強くありませんけど今までなぜか困難も解決していますから何か起こしてくれそうな気がするのですわ」

ベン、ベン、ベン♪

グィネヴィアがそういうとどこからか三線の音が鳴り響く

「安らぎの歌さー。オーク達はこれで眠ればいいさー!」

「待たせたな!俺がシロウの登場!みんなどうも中身は獰猛♪」

ピロンッ!

ハイオークは攻撃力が上がった!
オークジェネラルは攻撃力が上がった!

「…おいグィネヴィアよ何か起こすのはこちらの不都合もか?敵の攻撃力が上がっているのだ!」

「前言撤回ですわ、本当に役立たずですわ。」

「シロウ何やってるさー!シロウが変なリリック(歌詞)を入れるから大変な事になってるさー!」

「あれー、俺のせいー???
皆怒っちゃやーよ。シロウ悲しい。マジぴえん」

ブチッ!!!

「お前らええから早くあいつらの進軍とめてこんかい!貴様らの息の根を先にとめたろかい!このアホンダラ!」

未だに酔っている二人にグィネヴィアがついにキレてしまいダイスケを最前線のハイオーク達の前へと投げる

「グィネヴィアひどいさー。非力な俺をこんな最前線に送るなんて…。ウォーターでなんとか足止めするしかないさーね。
ウ、ウォ、ウォー、…
ヴォエッ…ウォエー。」

「ウォーター唱えようとしたら吐いてしまったさー。でもこれでなんかスッキリしたさーね。
よし、改めてウォーター!」

「シロウおんどれもいつまで遊んどんじゃい!充電しちゃるけーワレも早う行ってなんとかしてこんかい!」

グィネヴィアはシロウにサンダーレクイエムを放つとダイスケ同様に最前線へと投げ飛ばす

「ギャァァー!グィネヴィアあいつキレたらこえーな、怒らせない様にしねーとな」

ダイスケの至近距離からのウォーターで前線のハイオーク達は水浸しになりウォーターの勢いに耐えられず尻もちをつくものもいた

「よっし、上出来だダイスケ!濡れてるもんに電気はよく通るってもんよ!
スパーク!!!」

ドーンッ!!!

濡れたハイオーク達にスパークを浴びせ
ハイオーク達は丸焦げになり倒れている

「ダイスケ残りも頼んだぞ!よーく濡らしとけよ!」

「OKさー!ウォーター」

「スパーク」

「ウォーター」

「スパーク」

「ウォーター」  

「スパーク……パチッ」

やっべ充電切れたわ…グィネヴィアん所へ急がねーと!

「グィネヴィアわりー頼む!」

「本当にシロウって不便ですわね。
仕方がないですわ、サンダーレクイエム!」

「サンキュ、グィネヴィア!
でもグィネヴィアって俺からしたらマラソンの給水ポイントみてーなやつだよな(笑)」

「誰が給水ポイントじゃ、オドレ尻から手つっこんで奥歯ガタガタ言わしたろかいっ!」

「ごめんなさい、さっさと行ってきます!」
さっきキレたらこえーから怒らせないって誓ったのに俺のバカ!

「グィネヴィアよ、妾はお前が怖いのだ!」

「オホホホホ、私としたことがお二人のバカさ加減につい我を忘れてしまいましたわ。」

充電が完了したシロウは最前線へと復帰してスパークを放つ

「テメーらであらかた終わりだな!くらいやがれ!
うち、ダーリンのこと愛してるっちゃ☆」

これあっちじゃ恥ずかしくて叫べないけどこの世界なら誰もしらねーから大丈夫だよなっ!
あ、よくみたらダイスケがひいてやがる…
スマン言ってみたい衝動を抑えれなかったんだわ
だからそんな目でみるなよ…
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