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第一章 海神ポセイドン

24話 策略

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ドアを開けるとなんとそこにはイデアが立っていた

「!?
イデアちゃんなんでここに!?まさかわざわざ俺に会いにきてくれたとか?」

「バカか貴様は!そんな訳があるまい。ハーデス様にお前らの状況を聞いたので良い話を持ってきてやったのだ。」

こいつどうやってきたとか考えないあたり本当にバカなのか!?ハーデス様ならそれくらいはできると思っておるのか… 

まぁよい

「良い話??」

「そうだ。
タダでは神樹をわけないと言われたのであろう。
そこでだ貢献もしくは手柄をたてないとならんのだろう。」

「お前らが転移した魔法陣の周辺にハイオークの集団がおったでおろう。最近あの辺にオークロードが誕生したのでオークも進化しハイオークがあの様な集団となっている。
あの辺りはエルフも狩場にしておってなあれほどオーク共が増えれば狩りにもでられず大変であろう。」

なるほどねなんとなく話が見えてきたぜ

「つまりそのオーク達を追い払おうってわけか?それでかわりに神樹をいただくと」

「うむ。
惜しいな、正確に言えばもうオークロードは狩っておる!だからシロウ達が代わりにそれをやつらに証拠として渡すがよい!」

「すでに狩った!?イデアちゃんが!?」

「ハーデス様に協力いただいたがそんなところだな。」

「理解したならさっさと行くぞ。あんな派手なものを衆目がある時に運ぶと話が面倒くさくなる。
夜中の間に運んだほうがよいであろう。」

イデアにそう言われシロウ達はイデアの後を追い
泉付近の魔法陣へと向かう

「魔法陣で転移した先の近くにもう用意しておる。早く行くがよい!」

「イデアちゃんは?」

「私はハーデス様の所へ戻らねばならん。
あとはお前らでどうにかするがよい。」

そういうとイデアはスッと姿を消す

「もう既に用意されてるなら運ぶだけさーね、とりあえず行ってみるさー。」

「そうですわね。それにこの魔法陣で転移できるなら近くに用意してるっておっしゃられてた事ですし、そんなに大変じゃないかもしれませんわね。」

ダイスケとグィネヴィアの言葉に頷き
シロウを先頭に魔法陣へと踏み出す

ドサっ!

「ったく毎度、毎度もうちっと優しく転移させれねーのかよ。これだからお前ら俺を先頭にしたんだな!?」

「身体的強度ならシロウが1番さーね(笑)俺は細いから。」

「この私の下敷きになれるだけ光栄と思いなさい。」

ったく、コイツラまたメチャクチャ言いやがる
てかあれかオークロードは!
本当に倒れてやがる。こないだ見たハイオークよりもメチャクチャでけーし纏ってる装飾品もちっと豪華だな

「さってとコイツを運ぶとするか。」

「この様な汚らわしい物を私に触れとおっしゃられてますの?シロウあなたが頑張りなさい!
私は他に残党がいないか見張っていますわ。」

でたよ、またグィネヴィアのワガママ
こいつ本当に何でついてくるんだ!?

「ま、女だししゃーねーか。
オラっダイスケ気合入れて運ぶぞ!」

ウォォーーめちゃくちゃ重てーー!
シロウとダイスケは引きずりながらなんとか魔法陣に乗り転移する事に成功した


シロウ達がオークロードを引きずりながら転移し姿が消えるのを確認するとオークロードがいた場所にイデアが現れる

「バカ共めあれはこの間お前らが倒したハイオークの群れを合成して巨大化させた傀儡にすぎん。
あの魔法陣は生きた魔物は通れぬ様に展開されておるからな。
あの傀儡の中に私の魔力を込めた魔法具が入っておるともしらずにな。
これで魔法陣を再構築して生きた魔物もエルフの里へと送ることができるわ。」

「これで本物のオークロードとハイオークやオークジェネラルを送り込んでやれるわ。
エルフ共よ目にものを見せてくれよう。」



ドサっ!
またもやシロウ達は転移して地面へと落ちる
オークロードが落ちた瞬間シロウはすぐにオークロードの腹の上に乗り現れたグィネヴィアを受けとめる。

「あら、シロウにしては気がきくことですわね。」

「お嬢様を魔物の上に落としたら後が怖いからな!何言い出すかわかんねーし。」

「いつもそのような行動を心がければよろしいことでしてよ!それでいつまで私を抱きかかえてるつもりなのかしら?」

「うっせーなー、せっかく受けとめてやったのによ。はいはい今おろしますよ。」

ボソ
「別にすぐに降ろして欲しいという訳ではありませんのに。」

「ん?何か言ったか?」

「別に何でもありませんわ。」

とりあえずまだ夜明け前だしアルテミス達に報告は日が昇ってからするとしても、死体つっても何がおこるかわかんねーから見張っとくか。

「グィネヴィアは戻って休んでろよ。ダイスケもグィネヴィアに何かあったらいけねーから一応ついていってこいな。俺はこいつ見張っとくから。
日が昇ったらアルテミス達をよんできてくれよ。」

シロウはそういって夜明けを待つことにした
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