上 下
2 / 30
第一章 海神ポセイドン

1話 くそったれFor Life

しおりを挟む
ある日の夏
俺(シロウ)はいつものように仕事をしていた。

『はぁー今日も、しに暑いさーねー』
そんな事を言いながら隣で相棒のダイスケが作業をしている。

そう沖縄でクリーニング工場の機械と設備の修理、メンテナンスが俺の仕事だ。
だが出身は本州だ。

『こんな暑い日はさっさと終わらせてマシン屋(パチンコ)で涼んで飲みにでも行くか』

俺はそう言ってさっさと業務用アイロン台の修理にとりかかる。

終わったら今日はどこの店に行くかななどと考えながら仕事していると、突然ダイスケの方からバチバチバチッと強烈な音と叫び声が聞こえた!


『ガァァァッ』音のする方を見るとなんと
ダイスケが感電している!!!

配線がショートしクリーニング工場のため床も濡れており感電したようだ。


連鎖感電せず助けるにはドロップキック!
俺は助走をつけいざ助けに参らんと跳ぼうとした所、業務用洗濯機から排出された洗剤と排水により足を滑らせそのままダイスケに抱きつく形でぶつかる。

『グワァァァッ』 ………

うぉーーー大事なとこでやらかしたー!
目の前が徐々に真っ暗になっていく
俺はこんなマヌケな最期をとげるのか…

人生1回したくねー後悔
既にしてるぜ脳内は崩壊
All right くそったれFor Life

せめてこの感電でスマホのデータだけは全部とんでくれ頼む!
人様には見せれない

そんな事を考えながら意識を失った。



『…ロウよ』  
『…シロウよ、そろそろ起きぬか!』


俺を呼ぶ声で目を覚ます。

あれ?どこだここ??
俺は何をしていたんだっけ?

ぼんやりした頭で考えながら
周りを見渡すと隣にダイスケがいるのが見え、思い出した!


『テメーが感電しやがるから』

『やー(お前)がマヌケに足を滑らせるから』
俺達が言い争いを始めると同時に


『いい加減こっちを見んかい!!』
声がする方を見ると、厳格そうなオヤジがいた。

『全くおぬしらは死んだ後でまでケンカなぞ始めおって。』

俺とダイスケは目を見合わせると同時に
『『ジジイ誰だよ!?』』

『ワシか?ワシはおぬしらの世界でいう神の中の神、主神じゃ!たまには人間界の様子を見てみようと神チャンネルをザッピングしておったらたまたまおぬしらのおもしろい映像が写っておっての、肉体から魂が抜けだしておったからあわててこっちに呼んだんじゃよ』

『やっぱ俺達は死んだのか…』

『スマホのデータはおぬしの望み通り消去しておいたから安心するがよい』

『ところでおぬしらの様なおもしろい最期をププッ』

『笑ってんじゃねーぞくそジジイ』

『いやースマンスマン。
まるで昔のコントの様な最期だったんでのつい。
まぁ面白いものを見せてくれたかわりといっちゃなんじゃが、元の世界には生き返らせれぬが違う世界で新たな人生を送る気はないかの?』

『違う世界だと!?』


『そうじゃな、いわゆるおぬしらでいうラノベとやらの異世界転生というやつになるかのー。地球と違って文明は発達しておらぬがスキルと魔法が使えるぞい』


『魔、魔法!?スキル!?行く!行く!』

『おいダイスケ聞いたか?お前も行くよな?もしかしたらリ◯ロのレ◯りん、ラ◯ちーみたいな可愛い子いるかもしんねーぞ!』

『まぁ元々死んだ身で元の世界には帰れないなら行くしかないさーね。ただ俺達もその魔法とかスキルって使えんの?』

『もちろんじゃ!久々に笑わせてくれたのでサービスしておくぞ。』

『そんじゃー俺も行くか!』


『よしそうと決まればすぐに転生を始めるでの!詳しい事はその世界を担当しておるレシステンシアに聞くがよい』

『それじゃー達者での、新しい人生を楽しむがよい。』

『おう、ジジイも元気でな!』
との言葉と共に光の中へと消えていく。


『クククッ…ハーッハッハッハッ』

『スキル、魔法に異世界の美女で何も知らず簡単に行ってくれおったわい…
これから楽しくなりそうじゃの』
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが

マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって? まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ? ※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。 ※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

アラフォーの悪役令嬢~婚約破棄って何ですか?~

七々瀬 咲蘭
恋愛
スーパー特売に走っていたはずですが、気がついたら悪役令嬢でした。 …悪役令嬢って何? 乙女ゲームをプレイしたこともないアラフォー主人公が突然、悪役令嬢?になって国を巡る陰謀に巻き込まれたり、恋をしたり、婚約破棄されたり、と忙しい毎日を送る話。 ※「グリッターズ」スピンオフ作品になります。 ※ 初心者です。誤字脱字スペース改行ミスは持病です。お許し下さい。 ※更新ペースは不定期です。ガラスのメンタルですので、温かく見守って下さい。

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

チートな幼女に転生しました。【本編完結済み】

Nau
恋愛
道路に飛び出した子供を庇って死んだ北野優子。 でもその庇った子が結構すごい女神が転生した姿だった?! 感謝を込めて別世界で転生することに! めちゃくちゃ感謝されて…出来上がった新しい私もしかして規格外? しかも学園に通うことになって行ってみたら、女嫌いの公爵家嫡男に気に入られて?! どうなる?私の人生! ※R15は保険です。 ※しれっと改正することがあります。

処理中です...