上 下
24 / 76
つくば抜錨

8-1「いえ、ほんの数分です」

しおりを挟む
 ゼンブン会に拘束され、半ば強引にアニメ鑑賞会に参加させられる事になったクロウは、いつの間にか移動していたVR空間内の映画館へと来ていた。

 見ればゼンブン会の会員たちで客席がまばらに埋まっていた。どうやらここで鑑賞会を行うらしい。

 なるほど、VR環境は音響なども忠実に再現する。粋な計らいだとクロウは思った。

 そして大上映会はクロウが所有するロボットアニメのその初代から上映された。

 そのロボットアニメは、この時代とは若干異なる『宇宙世紀』という時代観を描く。クロウも勿論この『宇宙世紀』をメインの軸とする通称『オリジナル』と呼ばれる世界観が好きである。だが、好きであるがゆえにこの時に『正史』とも呼ばれる作品群はそれこそ目を皿にして、DVDディスクに穴が開くのではないかと危惧するほどにクロウは繰り返し見ていた。見なくとも先の展開登場人物、彼らの話すセリフまでも暗記しているほどである。

 上映が始まって2時間ほどだろうか、クロウはおもむろに映画館の座席から、まるでトイレへと席を立つ観客のように周りの迷惑にならないように席を立った。

 見ればゼンブン会の会員たちも上映の最初の時から微妙に座席の位置が変わっているようだった。どうやら彼らも時々休憩を挟みながら見ているようだった。

 クロウはそのまま映画館の上映室を静かに後にすると、このVR空間がどうやら映画館の建物そのものを再現しているものだと気が付く。『○○座』とか、『○○館』とかそんな名前が付きそうなレトロな内装だった。

 それはまるで、美術館の通路であるとか、クロウの時代に現存した東京駅の古い部分の廊下を連想させる作りであった。

 ビロードの赤いじゅうたんの敷かれた廊下をしばらく歩くと、劇場に備え付けの休憩スペースのような場所が目に留まった。なんと灰皿まで設置されている。クロウはタバコを吸わないし、そもそも未成年であるので喫煙の習慣はない。だが、兄である八郎は喫煙者であり、クロウを伴って外出する際、よくクロウに煙を吸わせないようにしながらもタバコを吸っていた。

 ここで待っていれば、あるいはふらりと八郎が現れそうな気さえした。

 だが、とクロウは思う。恐らく、ここで待っていれば『彼』が来る。お膳立ては長かったが、この上映会自体が『それが』目的であるとクロウは考えている。事実、クロウがその休憩室のソファーに腰掛けてものの数分で『彼』はふらりと現れた。まるでクロウと待ち合わせをしたかのように。

「やあ。クロウ少尉。待たせたかな?」
 タイラー・ジョーンその人である。

「いえ、ほんの数分です」

「そうか」
 彼は短く答えるとクロウの座るソファーの隣に腰掛けた。

「すまない、タバコに火を付けても構わないだろうか? 所詮はVRだが、こういう時間を持たせるにはいい小道具だ」

「構いませんよ、兄も喫煙者でしたし、僕もきっと成人したら吸う。と思います。僕はどうも兄を真似しないと気が済まない部分があるので」

「すまないな」

 言いながら、タイラーは胸ポケットから紙巻のタバコを1本取り出すと、おもむろにいかにも高級そうなライターで火を付け大きくその煙を肺へ吸い込んだ。タイラーが喫煙者であることは彼のカフェ調の自室に初めて案内された時からクロウは気が付いていた。綺麗に清掃こそされているものの、その独特の香りが室内に充満していたからだ。そして、その香りはクロウが病院からこの『つくば』へ来る途中に借りていたタイラーのコートにも微かに感じ取れていた。

「クロウ君。この『つくば』艦内で一番秘匿性の高い空間は何処だと思う? ああ、わかりにくいだろうか、盗聴されにくく、記録にさえ残らず、意思を他人と共有できる場所だ」

「普通であれば、艦長室。ですが、限定的な意味であればこのVR空間が一番でしょう。何よりここは60倍以上の速度でそれを伝える事さえ出来る」

 クロウにイントールされた知識では艦長室と他の数部屋が機密度の高いエリアに指定されている。だが、クロウはシドとの度々のVRシミュレータ体験によって、このVR空間の特性を理解していた。

「ここは、『第四世代人類』でなければ侵入することも出来なければ、万が一そのデータを第三者が奪ったとしても解析に時間がかかり過ぎる」

「正解だ」

 タイラーはおもむろに紫煙をその口から吐き出す。

「だから、タイラー艦長が次に僕に重要な要件で話しかけて来るときは、多分ここなんだろうと思っていました」

「やはり、君は軍人としての資質があるな」

「だとすれば兄のおかげです。兄の姿を見て僕は参考にした部分が大きいですから」

 クロウは指を組みながら、次に聞くべきことを探す。

「この談話室の入り口は一つです。つまりそこさえ塞いでしまえば密室で、この空間の会話は外に漏れる事は絶対にありません。見張りはルウ中尉ですか?」

「いいや、彼女には所用があってね、席を外している。外にはニコラス伍長がいる。君と面識は無いだろうが、優秀な部下だ。万が一にもここに我々以外の人間を入れる事はない」

「そう、ですか……」

 ここでクロウは、ゆっくりと呼吸を整える。『どこから聞くべき』だろうか、と考えながら。

「タイラー艦長の敵は誰ですか? まさか、命令通りに木星に向かう訳じゃないでしょう?」

 クロウは、インストールされた知識から木星に放逐された元火星の住人たちが木星圏で反乱を起こし、地球連邦政府の想定外の規模で反乱を起こしている事実を知っていた。

 彼ら『マーズ共和国』が戦線布告を行ったのが去年の宇宙歴3501年2月1日。木星が地球に最接近する周期である翌年、つまり今年の宇宙歴3502年2月1日をもって武力侵攻を地球連邦勢力に対して行うと表明した。

 当初地球連邦政府は遺憾の意だけ表明し沈黙を貫こうとしたが、その共和国側の想定外の戦力に狼狽し、なんとこの『つくば』に単艦特攻を命じていた。だが、その直後の宇宙歴3501年2月15日、その命令は取り下げられ、代わりに地球連邦政府はマーズ共和国と1年間の『停戦協定』を結んでいる。

 期限は宇宙歴3502年2月1日で何の変わりも無いように表面上見えるが、ことこの『つくば』にとってその意味は大きい。少なくともその期限までは『単艦特攻』などというバカな命令が下されることがないからだ。だが、さらにそのすぐ後に今度は『つくば型』全艦による宇宙歴3502年2月1日付の『突撃命令』が下されていた。全艦と言えば聞こえはいいが1艦が3艦になっただけである。

「私の、いや、この艦の敵は『反フォース・チャイルド派』を母体とする『反第四世代人類派』だ。共和国とは和平の道も残されていると考えている」

 つまりそういう事だとクロウは思う。

 このタイラーはその『足場固め』を、約1年をかけて行ってきている。恐らく、その準備も綿密に行っている筈で、味方も『つくば型』だけにとどまる筈が無い。その『反第四世代人類派』に対抗するために大規模な対抗勢力を構築している筈だ。

「だからDX-001は重力下の戦闘も想定されているのですね」

 それは、あのDX-001に乗ってすぐにクロウが気付いた事実だった。

 宇宙用と銘打ちながらDX-001の脚部は明らかに1G以上の重力下で歩行できるように堅牢に設計されていた。そしてそれを証明するようにあの機体には『1G下歩行用のプリセット』がシステム上搭載されていたのである。つまりDX-001は地球上で歩けるし、走れるし、専用装備を必要とするものの飛行する事すら可能だった。

「私を軽蔑するかね?」

「いいえ」

 タイラーがその行動を選んだのはクロウにしてみれば仕方のない事とも思えた。

 彼もクロウも『第四世代人類』としてこの時代に存在している以上、それらの『反第四世代人類派』といずれ対立するのは明らかであった。

 また、タイラーはその敵対勢力の母体が『反フォース・チャイルド派』だと語った。クロウはフォース・チャイルドが誕生する過程を想像して、それまでの人類が彼らに対して畏怖の念を感じるのも理解できる。

 仮に、仮にではあるが、フォース・チャイルドを全世界で一斉に誕生させれば、古い第三世代人類などあっと言う間に淘汰されてしまう。

 そして、第三世代人類と第四世代人類の圧倒的な違いはこの『VR空間』と『インストール』が使用できる事にある。第三世代人類がせっせと訓練している間に、第四世代人類はその60倍の練度で訓練を完了する。たとえ味方であっても、それに対して複雑な感情が両者において横たわったのはクロウにも容易に想像できた。

「私は、私と私の子供たちを守る」

 タイラーは吸い終わったタバコの吸い殻を強く灰皿へ押し付けながら、強い意志を伴って言う。

「信じるよ、『兄貴』」
 クロウはこのタイミングでカマをかける。

 その髪を金に変え仮面で素顔を隠しているが、このタイラーと名乗る男は、恐らく間違いなくクロウの兄、東郷平・八郎だろう。それは彼の歩き方の癖、不意の動作でクロウには割とすぐに察する事の出来た事実でもあった。

 恐らく、であるが。タイラーを名乗る八郎はあのタイミングで『名乗れない』事情があったのではなかろうか。だが、この空間であればあるいはとクロウは考えたのだ。

「なんだ、ごっこ遊びはもうおしまいか九朗。もう少し遊べると思っていたんだがな」

 タイラーはいや、九朗の兄である八郎はそう言って口元に笑みを浮かべた。仮面を取ろうとする八郎に対して九朗は言う。

「いいよ、兄貴。多分だけど、兄貴はその必要があるからその『仮面』を被っているんだろう? その必要が無くなるまで、兄貴はその仮面を取らなくていい。それまで僕が兄貴を守るよ」

 クロウの兄は悪戯っぽい所もあるが、伊達や酔狂でその顔を隠すような事はしない。恐らく仮面を被るのはそれなりの理由がちゃんとあるのだ。

「あ、そうだ兄貴。お袋の手紙ちゃんと読めよ。『婚期逃したら怒る』って書いてあった」
 立ち上がるタイラーに、ふとクロウは声をかける。

「ああ、後で貸してくれるか? ちゃんと読む」

 言いながら、二人はその談話室を後にする。その瞬間からは、二人は上司と部下へ戻るのだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夢の骨

戸禮
SF
悪魔は人間に夢を問うた。人が渇望するその欲求を夢の世界で叶えるために。昏山羊の悪魔は人に与えた。巨額の富も、万夫不当の力も、英雄を超えた名声も全てが手に入る世界を作り出した。だからこそ、力を手にした存在は現実を攻撃した。夢を求めて、或いは夢を叶えたからこそ、暴走する者の発生は必然だった。そして、それを止める者が必要になった。悪魔の僕に対抗する人類の手立て、それは夢の中で悪夢と戦う"ボイジャー"と呼ばれる改造人間たちだった。これは、夢の中で渇望を満たす人間と、世界護るために命懸けで悪夢と戦う者たちの物語−

コンビニバイト店員ですが、実は特殊公安警察やってます(『僕らの目に見えている世界のこと』より改題)

岡智 みみか
SF
自分たちの信じていた世界が変わる。日常が、常識が変わる。世界が今までと全く違って見えるようになる。もしかしたらそれを、人は『革命』と呼ぶのかもしれない。警視庁サイバー攻撃特別捜査対応専門機動部隊、新入隊員磯部重人の新人教育が始まる。SFだってファンタジーだ!!

魔法刑事たちの事件簿R(リターンズ)

アンジェロ岩井
SF
魔法という概念が、一般的に使われるようになって何年が経過したのだろうか。 まず、魔法という概念が発見されたのは、西暦2199年の十二月一日の事だった。たまたま、古よりの魔術の本を解読していたヤン・ウィルソンが、ふと本に書いてある本に載っている魔法をつぶやいてみたところ、何と目の前の自分の机が燃え始めのだ。 慌てて火を消すうちにウィルソンは近くに載っていた火消しの魔法を唱えると、その炎は消化器を吹きかけられた時のように消したんだのだ。 ウィルソンはすぐに魔法の事を学会に発表し、魔法は現実のものだという事を発表したのだった。 ただに魔法の解読が進められ、様々な魔法を人は体に秘めている事が発見された。 その後の論文では、人は誰しも必ず空を飛ぶ魔法は使え、あとはその人個人の魔法を使えるのだと。 だが、稀に三つも四つも使える特異な魔法を使える人も出るらしい。 魔法を人の体から取り出す魔法検出器(マジック・ディセイター)が開発され、その後は誰しも魔法を使えるようになった。 だが、いつの世にも悪人は出る。例え法律が完全に施行された後でも……。 西暦2332年の日本共和国。 その首都のビッグ・トーキョーの一角に存在する白籠市。 この街は今や、修羅の混じる『魑魅魍魎の都市』と化していた。 その理由は世界有数の警備会社トマホーク・コープと東海林会の癒着が原因であった。 警察や他の行政組織とも手を組んでおり、街の人々は不安と恐怖に苛まれ、暮らしていた。 そんな彼らの不安を拭い去るべく、彼らに立ち向かったのは4人の勇気ある警官たちであった。 彼らはかつてこの白籠市が一つのヤクザ組織に支配されていた時に街を救った警官たちであり、その彼らの活躍を街の人々は忘れてはいなかった。 ここに始まるのは新たな『魔法刑事たち』の『物語』

Apricot's Brethren

七種 智弥
SF
~あらすじ~ 目覚めた時、少年は自分がどこにいるのかわからなかった。周囲は見知らぬ風景で、何の手掛かりもない。記憶喪失に陥り、自分の正体や過去のことを思い出すことができないのだ。 少年は不安と焦りを感じながらも、周囲を探索し始める。いつの間にか迷い込んだ家屋の中で、何か手掛かりを見つけることを期待しながら。 しかし、その最中に家主に発見されてしまう。驚きとパニックに襲われる中、少年は説明しようとするものの、家主は警戒心を抱いている様子だった。 男との腹を割った会話の末、少年は家主に自分の状況を説明する。記憶喪失であり、自分の正体を探しているのだと。家主は悶着の末、少年と行動を共にすることとなる。 そして少年の正体を追求するための冒険へ。彼らは様々な場所を訪れ、人々と出会いながら少年の謎を解き明かしていく。 果たして、少年Xの正体とは何なのか。彼の過去や記憶はどこにあるのか。そして、この見知らぬ世界に迷い込んだ理由とは何なのか。 少年と男の物語は、彼らの運命を変える大きな真実へと続いていく……。

エバーラスティング・ネバーエンド──第三人類史

悠木サキ
ファンタジー
"心"が込められたものは、そうでないものより、その存在が優位する──  存在を維持する「鼓動」、創造する「律動」、そして破壊する「波動」。  人間の"心"を原動力としたこれらの特殊な能力によって、能力を操る兵士が戦争で活躍する世界。  戦争に徴兵された少年カウル=ハウンドは、重巡洋艦『アマネ』に艦上歩兵科守備隊として乗艦する。  そこで目にしたのは、銃弾で戦艦の砲弾を撃ち落とし、身一つで空を駆け、創り出した刀剣で敵を切り裂く異能の兵士たちであった。  しかし、これらの能力は強大な力をもたらす反面、人の『心』を消費するものだった。  すり減らされる精神、失われていく心──『人間らしさ』を犠牲にして、戦う兵士たち。  給弾員として配属されたカウルは、パートナーの対空迎撃要員シーナ=スレヴィアスに心ない扱いを受けながら任務に従事するが、ついに発生した戦闘に心を削りながら戦うことを余儀なくされる。  戦闘が終わり小康状態になったある夜、絶望したカウルは命を絶とうと艦の縁に立つ。  身を投げようとしたその時、カウルは黒衣の女性軍人、ラヴァース=アルトカノンと邂逅する。  才能がなければ死ぬ世界──『特別』でなければ生き残れない戦いの中で、ただ普通に生まれ育ったカウルは己の凡庸さを嘆くが、それでも地を這いずり回る思いで、己の『心』だけを武器に立ち向かっていく──

【完結】忌み子と呼ばれた公爵令嬢

美原風香
恋愛
「ティアフレア・ローズ・フィーン嬢に使節団への同行を命じる」  かつて、忌み子と呼ばれた公爵令嬢がいた。  誰からも嫌われ、疎まれ、生まれてきたことすら祝福されなかった1人の令嬢が、王国から追放され帝国に行った。  そこで彼女はある1人の人物と出会う。  彼のおかげで冷え切った心は温められて、彼女は生まれて初めて心の底から笑みを浮かべた。  ーー蜂蜜みたい。  これは金色の瞳に魅せられた令嬢が幸せになる、そんなお話。

シンギュラリティはあなたの目の前に… 〜AIはうるさいが、仕事は出来る刑事〜

クマミー
SF
 これは未来の話… 家事、医療、運転手、秘書など… 身の回りの生活にアンドロイドが 広まり始めた時代。  警察に事件の一報があった。それは殺人事件。被害者は男性で頭を殴られた痕があった。主人公風見刑事は捜査を進め、犯人を追う最中、ある事実に到達する。  そこで風見たちは知らぬ間に自分たちの日常生活の中に暗躍するアンドロイドが存在していることを知ることになる。 登場人物 ・風見類 この物語はコイツの視点のことが多い。 刑事になって5年目でバリバリ現場で張り切るが、 少し無鉄砲な性格が災いして、行き詰まったり、 ピンチになることも… 酔っ払い対応にはウンザリしている。 ・KeiRa 未来の警察が採用した高性能AI検索ナビゲーションシステム。人間の言葉を理解し、的確な助言を与える。 常に学習し続ける。声は20代後半で設定されているようだ。常に学習しているせいか、急に人間のような会話の切り返し、毒舌を吐いてくることもある。

そうだ、王子辞めよう!〜婚約破棄する側!?から始まる転職活動〜 (自称)無能な王子は廃嫡を望む

にゃんパンダ
恋愛
悪役令嬢に転生!ではなく婚約破棄した王子に転生してしまう物語。 「スービーズ公爵令嬢セシル、今ここでお前との婚約破棄を宣言する!」  無実の罪で突然の婚約破棄を宣告された公爵令嬢セシル。悲しみと絶望の中で彼女は前世の記憶を取り戻……さなかった!  なんと、前世の記憶を取り戻したのは、婚約破棄を宣言した無能な皇太子マクシミリアンの方だった!?しかも男爵令嬢アネットに唆され、無実のセシルを断罪してしまった直後に。 「なんで今なんだよ!これ絶対セシルにザマァされるヤツだよ!」  既に手遅れなことを悟った彼は何とか事態を打開しようと言い訳を考えるが、それが元で色々と物事は変な方向に動き出してしまう。 ※群像劇風の作品となっています。主人公は一応マクシミリアンですが、ヒロイン達も準主人公的な扱いとなっており、同じぐらいの割合で登場し、彼女達の視点からも物語が進んで行きます。

処理中です...