上 下
23 / 76
出港前夜

7-4「関わったらどんな目に合うか分からないわ!」

しおりを挟む
 シドと共に射撃訓練を実施したクロウは、その訓練を楽しかったと振り返っていた。やはり、火薬とか、銃とか、兵器というのは何処か男の子の中でロマンの産物なのである。

 そういった意味で『人型』の『ロボット』であるDX-001はクロウにとってロマンの塊だった。何だったらDX-001のコックビットで生活したいとクロウは半ば本気で思っていた。シドに怒られそうなので言わないし実行しないが、一泊位ならシドも許してくれるかもしれない。いずれお願いしようと思った。

 DX-001を連想することで思考がそれたが、夕食までの間、シドはクロウの射撃訓練に付き合ってくれていた。無論いつもの60倍VR訓練で、である。銃器の基本はライフルという事で、先日組み立て分解を教えてもらった99式自動小銃の射撃訓練から行った。

 99式自動小銃は口径5.56x45mm、BOX型マガジンを搭載しその装弾数は40発。この時代において標準的なアサルトライフルの性能を持つ。

 クロウは知らぬ事だったが、なんとこの口径は4000年の長い歴史の開きがあるにも関わらずクロウが生きた時代のライフル弾と同一のものである。それはこの99式自動小銃がこの元となった銃を知るロスト・カルチャーの手によって開発されたからであった。99式自動小銃をVR上で撃ったクロウの感想はとにかく扱いやすいの一言だった。

 99式自動小銃は本体3.5kg、マガジンを装着してもその重さは4.5kgほどで、とにかく重心がいい位置にあるのか取り回しがしやすい。その上反動は軽く、300mの射程距離で初めて撃ったクロウでもバシバシ的に当たるのだ。最終的に適性射程距離である500mと800mまでシドに撃たせてもらったが、癖もなくいい銃だとクロウは感じた。

 次に撃たせてもらった拳銃は、その正式名称を87式拳銃改と言った。つくば艦内においてこの装備は個人に1丁ずつ与えられる個人装備であり、通常単に『拳銃』と呼ばれているそうだ。その口径は9x19mmでこれもクロウの時代と同じである。ただ、その装弾数は18発とやや多めに設定されていた。そのため、銃身はやや長め、グリップも装弾数が多い分やや長く設計されている。これは口径が9x19mmであっても炸薬の燃焼効率からマンストッピングパワーを上げ、この艦の個人携行火器として最低限その場を切り抜けられるようにとカスタムが施されたのが所以だという。

 意外なことに、クロウにはライフルである小銃よりもこの拳銃の方が反動は大きく感じた。だが、拳銃の射撃感というのは癖になるとクロウは思う。拳銃の有効射程距離はカタログスペックで50mがこの時代でも一般的であったが、シドによればその実際の有効射程はもっと短くなるという。「せいぜいが10mから30mって所だ。それ以上になれば拳銃である必要もない」要すれば使い分けであるという。そのため、10mから30mの距離で的の中に必ず弾痕が刻まれるようになるまで繰り返し、繰り返し射撃した。

 右利きのクロウは右手の平で拳銃のグリップを押すように、左手を右手のグリップを握った指に添えるようにあて、左手に引っ張るようにテンションをかける。シドに教わった通りこの状態で肩幅に足を楽に開いて撃つと不思議なくらいに的によく当たった。

 シドに言われ、漫画のように片手でも撃ってみたが、的には当てようと思えば当てられるものの、狙った箇所にピンポイントを狙うとなるとかなり難しい。片手だとどうしても標準が上下左右とずれるのだ。「だから、慣れない内は片手で撃とうとは絶対思うな。その内意識しなくても片手だろうが利き手じゃ無かろうが撃てば当たるようになる」とはそれを見たシドの言であった。

 こうして夕飯の時間までシドに射撃訓練に付き合ってもらったクロウは、用があると言うシドと別れ、一人で夕食時に賑わう食堂へと来ていた。一人で食事を食べ、食後のコーヒーを飲んでくつろいでいたクロウは、ここに来て初めて一人で食事を取っていることに気が付いた。

 タイラーによれば第四世代人類は何も1日3食食べる必要は無いのだという。曰く、1週間に1度の食事でも問題ないそうで、実際この『つくば』艦内のクルーの中にもそうしたサイクルで食事を取るものも少なからずいるという。だが、第三世代人類から第四世代人類へとバージョンアップを果たした人類の多くは食事を習慣として取るため、食べなくてもいいと知りつつもついつい、空腹感を感じてしまうのだ。艦長であるタイラーはそこで24時間自由に各員に食事を取らせる事に決めたらしい。

 そんなことを思っていたクロウの席をいつの間にかぐるりと、黒いフードを被った者たちが取り囲んでいた。明らかに怪しい集団だったが、もしかすると、クロウが知らないだけで、彼らはどこかの部署の何らかの作業着を着ているだけかも知れない。

 そう思ってクロウは気にしないことにしたが、クロウの左右の席を同じ衣装の者が座りクロウのいるテーブルを彼らが取り囲んで、ようやく自分が明らかに彼らに狙われていると悟った。

「あー、『ゼンブン会』の連中が例の新人を取り囲んでるぜ!」

「しっ、よしましょう! 関わったらどんな目に合うか分からないわ!」

 そんな黒装束の集団の外から、普通の常備服を着た男女がクロウを気にしながらも通り過ぎていった。どうやらこの黒い連中は『ゼンブン会』と呼ばれる集団で、この艦のものであればその存在は知っている者たちのようであった。

『クロウ・ヒガシ少尉。我々とご同行願おうか』

 その内一人の者が進み出て明らかにボイスチェンジャー越しの声でそう言った。彼らの格好は。そう、黒魔術をやっているサバトのような格好である。その頭はとんがっており、目と口の部分だけが白いメッシュ状に加工されているが、背格好だけでは流石にクロウにも話しかけて来たのが誰なのかまでは分からない。

「えっと」

 クロウが躊躇していると、彼らの間に明らかに小さい人物が紛れているのに気が付いた。それはクロウが自分を見ていると確認すると、『のじゃあああああああ!』と威嚇してきた。ああ、この小さいのはルピナスである。クロウが悟ったその瞬間である。

『今だ、確保!!』

 と、一人が声をかけると周りの黒装束たちによってクロウはあっと言う間にす巻きにされ神輿のように彼らに運ばれてしまった。

「まあ、ルピナスもいるし。多分害はないだろう」

 そんなことを呟きながら、まだ食堂の食器を返していないことにクロウは気が付いたが、黒装束の一人がきちんとそれらを片付けて食器返却口に返していたので気にしないことにした。

 クロウが連れて来られたのはなんとVR訓練室である。彼らはそのリクライニングシートの一席にクロウを下すとそのリクライニングに隠されたスイッチを操作した。瞬間、リクライニングシートの左右の手すりと両足のフットレストの辺りからアームが出現しクロウを拘束してしまった。

「ちょ、ちょっと!」

 流石にいたずらにしてもこれは度が過ぎている。クロウは流石に声を上げるが、目の前に来た黒装束の一人のセリフによってその非難の声は遮られてしまった。

『抵抗は無駄だ、クロウ・ヒガシ少尉。貴様には我々の同士たる資質があるとすでに判明している。神妙に我らの同士に加わるがいい』

 と、言うと彼はその大きい体躯で丁寧にクロウにシートベルトを装着し、『コネクターを繋ぐとき危ないから動くんじゃねーぞ』と言いながらクロウの首筋にコネクターを接続した。

「何やってるんですかシド先輩?」

 その姿はこの艦でクロウが見慣れたその人の所作である。流石にここまで近く、見覚えのある背格好であればクロウも気づく。

『ぎっくぅ! ききききき貴様! ここここここでは本名は言ってはならぬのが鋼の掟! 吾輩の事は『同士S』と呼べ!!』

 ごまかし下手かよ、と思いながらクロウはとりあえず頷いておく。見れば全部で30席あるリクライニングシートが黒い衣装の彼らによってほぼ埋め尽くされている。リクライニングシートに座る事によって見えた彼らの足元は女性男性両方含んでいた。

 そうこうしている間に彼らの準備も整ったようだ。

『同士諸君、準備はいいか』
『応!』
『では『前時代文化研究同好会』の定例会を始める』

 瞬間半ば強制的にクロウはVR空間に投入されたのだった。思えばクロウが自主的にVR空間に侵入したことはほぼ無かった。その内自由にVRを利用したいとクロウは心から願った。

 クロウが目覚めると、そこはファンタジーに出てきそうな玉座の間だった。作品によっては謁見の間とかいろいろな呼び方があるが、クロウがいるそこは薄暗くろうそくの火によって灯された禍々しい空気が辺りを支配した、いわば『魔王の間』と呼べそうな空間であった。その中央を横切るように、クロウが正座で座らせられた赤いじゅうたんが大げさに高い10段以上はあるのではないかと思われる階段の上まで続いていた。

「ふっ、来たか、同士クロウ・ヒガシ少尉」

 玉座の片方の手すりに肘を付き、その腕で顔を支えて足を組みながら、タイラーがふんぞり返っていた。彼だけはこの場においてその怪しいローブを着ていない。いつものタイラーの姿であった。

「はぁ、なにやってるんすか。自称保護者。こういう悪ふざけをするタイプだとは知らなかったです」

 呆れてクロウは口に出すが、左右に控えた黒ずくめの、もう面倒だから『ゼンブン会』でいいや語呂いいしとクロウは思った。ともかくゼンブン会の会員たちがクロウに遠巻きにヤジを飛ばす。

『ええい、黙れ新参者が!』
『我らが会長は神にも等しい英知を与えて下さるお方なのだぞ!』

 ふふふと、タイラーは不敵に笑うと彼らに対して「なあに、彼はまだ礼儀を知らんのだ。許してやりたまえ」という。

「ええっと、前時代文化研究同好会でしたっけ?」

 言いながらクロウは後ろ手に自分の両手が拘束されているのに気が付いた。

『のじゃ!』

 そして、玉座の隣にいるそんな声を上げた小さいゼンブン会員と、その反対側にいつものように控えるゼンブン会員を確認する。あれがルピナスだとすると、反対側はルウだろう。タイラーのやる事とはいえ、ルウも付き合いが良すぎるだろうとクロウは心の中で突っ込んだ。

「僕ちょっと思い当たった事があるんです。ルピナスについさっき『一式』貸したんですよ」

『然り! 然り! 然り!』
 と、周りのクロウの言葉に周りのゼンブン会員たちが一斉に声を上げた。

「もしかして、ここって、僕の時代で言うところの『漫画研究同好会』とか『映画研究同好会』とか、とにかくそれが好きな人たちが集まるあれですか?」

 思えば、思い当たる節はあったのだ。シドなどは言葉の端々にクロウの時代の『ネットスラング』と呼ばれるような言葉を含んでいた。そして何人か、そんな言葉を使用した人物にクロウは心当たりがある。つまり彼らは『ココ』のメンバーであったのだろう。

「ふふはっはっはっは!! 素晴らしい! 君こそ、君こそが我々の待ち望んだ、選ばれし者である。ものども! 彼にローブを被せたまえ!」

 大仰に言うなり、仮面に手を当ててタイラーは天を仰ぎ見ると、会員たちへと命じた。ゼンブン会員の数人が赤じゅうたんの上に座るクロウを取り囲むと。あっと言う間にクロウを取り囲み彼らと同じ黒い衣装を着せられてしまった。

『これで貴様も同士Kだ!』
『おお、同士Kの誕生だ!』
『う、無理やり引きずり込まれるとかちょっと性癖に刺さる!』

 気が付けば、クロウの両手の拘束も外されていた。
『まあ、抵抗する気もありませんけどね。普通に誘ってくれれば来ましたし多分』
 同士Kと呼ばれた。クロウはとりあえずこの空間のノリに身を任せることにした。

「では我々が誇る四天王を紹介しよう」
 大仰にタイラーが宣言する。

『前時代SF大好き、同士S!』
 どう見てもシドだった。そういえばDX-001の開発はシドも関わっていると言っていた。

『前時代BLを愛し続けて幾星霜、同士M!』
 ああ、あれはミーチャ中尉ですね本当にありがとうございました。

 貴女が親切で優しい頼れる姉御肌の上官だと思っている時期が僕にもありました。アナタの脳内では既に僕は誰かと無茶ぶりカップリングされ存分に『オカズ』にされている事でしょう。想像して気持ち悪くなったクロウはとりあえず思考停止する。本人は隠しきれている様子だが、背格好というか、雰囲気で彼女がミーチャであるのはクロウには少なくともバレバレだった。

『ダークファンタジーが3度の飯よりメシの種! 同士A!』
 タイラーの隣で控えていたルウが高々に宣言する。

 ルウ・アクウのアクウの方の文字を取ったようだ。それにしても、なかなか濃い趣味である。ルウの時々伺い見える闇はどうもその辺の趣向にありそうだとクロウは思った。恐らく、この城のデザインも彼女によるものだろう。

『なんでも大好きオールジャンル! 同士L! なのじゃ!!』
 最後にルピナスが、どう見てもルピナスがそう宣言して万歳した。

「みなさんの事は、なんとなくわかりました。こうして時々集まってはオタ活動に従事していた同士さん達なわけですね」

『然り! 然り! 然り!』
 もうやだこの空間、とクロウは思ったが。もうクロウもこの一員に加えられてしまった。

「同士L。あのお宝をここに」
 タイラーがその白い手袋に包まれた手で器用に指を鳴らす。

『のじゃ!』

 ルピナス、いや同士Lはクロウから借りたそのロボットアニメのDVDボックス全巻を台車に乗せて玉座の脇の舞台袖から引っ張り出してきた。ここはVR空間であるので、つまりあれは忠実に再現されたVRデータなのだろう。だが、ゼンブン会員全員からどよめきが起こる。

『おお、なんたる事だ。これが神の御業か』
『あえて言おう。神であると』
『キタアアアアーーーーーーーーーー!!』
『くぁwせdrftgyふじこlp!!』

 ちょっと最後のセリフはどうやって発音しているのか分からなかったが、とにかくクロウにはそのように聞こえた。と、それを見た大柄の同士Sことシドがどかりと音を立て、膝から崩れ落ちた。

『長かった、じいさまの遺品に含まれていた作品データは断片的で、場合によっては取り逃がしや、結末がわからないものさえある始末だった。買おうにも、最早マスターデータなど天文学的な値段で、個人で買える訳もなく、いつかこれを見てから死のうと決意して幾星霜。まさか本当に死ぬ前に実物を拝める日がくるとは……、感謝するぞ! 同士K!! 我が一生に一片の悔いなし!!』

 シドの事情はよくわからないが、こいついろいろ混じっているぞとクロウは思った。

『あれ? でもミー…… じゃなかった同士M。あんた『人型機』なんか見たことないって言っていませんでしたっけ?』

 ここに来て、クロウは先ほどの格納庫でのやり取りを思い出していた。じゃああの騒ぎは何だったのさ、という当然の疑問である。

『ああん? てめぇ、よく踏みとどまったな。もしそっちの名で呼んでたら、今頃VRから目覚めなくなるほどここでぶっ殺してる所だったぜ。ともかく、説明してやる。私はこの会合が始まる瞬間までこの手の作品が存在する事すら知らなかった。いいか、前時代の作品ってのは資産なんだよ。知っての通り私の手元にあるのはBLだけだ、どういう訳だか先祖が大量に持っていたらしい。それを引き継いだ私はそれを好んで読んだが、それ以外のものなんてどうでもいい。つまりここはそれぞれジャンルが異なる連中が情報交換をしている場なんだ。他人のジャンルなんか本当なら興味なんかねえ』

 面倒くさそうに同士Mはそう言った。うっかり本名を口走るものなら本当に殺されかねないので、クロウはこの空間の中で彼女だけは同士Mだと思う事にした。

「ああ、なるほど。あれ、でもそうなると僕の持ってるコレクションって同士Mの範囲外なんじゃ……」

『んなわけあるか! お前のコレクションは素晴らしい!! 我々BLオタ禁断の断片Wと00を含んでいるじゃねぇか。私も存在自体は噂で聞いていたがまさか拝める日が来るとは思わなかったぜ!』

 しまった、とクロウは思った。クロウのコレクションはとあるロボットアニメ、そのシリーズの全てである。その多くは宇宙戦争を描く物語だが、そのあるシリーズの一部には特に女性たちに好まれたシリーズがあるのだ。そう、イケメンキャラの主人公たちが多数登場するシリーズである。

「さあ、諸君! 夜は始まったばかりだ。このVR空間の中で我々のサバト(鑑賞会)を始めようではないか!」
 タイラーが高らかに宣言する。

「ま、まさか全部見る気じゃ……」

 思わずクロウは口に出す。それを所有するクロウですらそれらを全てぶっ続けで見た事など無い。そのDVDボックスの多くは1話30分程度の長さのテレビで放映された映像を収録した記憶媒体だったが、中にはそれらのシリーズの映画版や、そのエピソードを別の角度から切り取った外伝などが多数。本当に多数存在する。それらの映像の時間はとても数えられる時間数ではない。1週間飲まず食わずで、寝ずに見続けてようやく見終わるかどうかだと思われた。

「ん? 何を言っているのだ同士K」
 心底不思議そうにタイラーは言う。一瞬タイラーの理性に期待したクロウは続く言葉に心の底から絶望した。

「現在時刻1935。明日の稼業開始は0600。まあ3時間の仮眠があれば十分として約7時間半もあるのだ。つまりその60倍。我々には17日以上もあるのだ!!」

「や、ほんとばっかじゃねえの!!」

 クロウの叫びはむなしく消えた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢シルベチカの献身

salt
恋愛
 この物語は、気が付かなかった王太子と、ただひたすらに献身を捧げた公爵令嬢の物語。  王太子、ユリウス・アラウンド・ランフォールドは1年前、下級貴族の子爵令嬢に非道な行いをしたとして、悪役令嬢シルベチカ・ミオソティス・マスティアートに婚約破棄を言い渡し、国外追放の刑を受けた彼女を見送った。  1年後、新たな婚約者となった子爵令嬢の不調をきっかけに、王太子は真実を知る。  何も気が付かなかった王太子が  誰が被害者で、  誰が加害者で、  誰が犠牲者だったのかを知る話。  悲恋でメリバで切なくてしんどいだけ。  “誰も悪くない”からこそ“誰も救われない”  たったひとつ、決められた希望を求めた結果、救いがない物語。  かなり人を選ぶ話なので、色々と許せる方向け。 *なろう、pixivに掲載していたものを再掲載しています。  既に完結済みの作品です。 *10の編成からなる群像劇です。  1日に1視点公開予定です。

異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話

kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。 ※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。 ※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 異世界帰りのオッサン冒険者。 二見敬三。 彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。 彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。 彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。 そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。 S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。 オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?

後方支援なら任せてください〜幼馴染にS級クランを追放された【薬師】の私は、拾ってくれたクラマスを影から支えて成り上がらせることにしました〜

黄舞
SF
「お前もういらないから」  大人気VRMMORPGゲーム【マルメリア・オンライン】に誘った本人である幼馴染から受けた言葉に、私は気を失いそうになった。  彼、S級クランのクランマスターであるユースケは、それだけ伝えるといきなりクラマス権限であるキック、つまりクラン追放をした。 「なんで!? 私、ユースケのために一生懸命言われた通りに薬作ったよ? なんでいきなりキックされるの!?」 「薬なんて買えばいいだろ。次の攻城戦こそランキング一位狙ってるから。薬作るしか能のないお前、はっきり言って邪魔なんだよね」  個別チャットで送ったメッセージに返ってきた言葉に、私の中の何かが壊れた。 「そう……なら、私が今までどれだけこのクランに役に立っていたか思い知らせてあげる……後から泣きついたって知らないんだから!!」  現実でも優秀でイケメンでモテる幼馴染に、少しでも気に入られようと尽くしたことで得たこのスキルや装備。  私ほど薬作製に秀でたプレイヤーは居ないと自負がある。  その力、思う存分見せつけてあげるわ!! VRMMORPGとは仮想現実、大規模、多人数参加型、オンライン、ロールプレイングゲームのことです。 つまり現実世界があって、その人たちが仮想現実空間でオンラインでゲームをしているお話です。 嬉しいことにあまりこういったものに馴染みがない人も楽しんで貰っているようなので記載しておきます。

忘却の艦隊

KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。 大型輸送艦は工作艦を兼ねた。 総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。 残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。 輸送任務の最先任士官は大佐。 新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。 本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。    他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。 公安に近い監査だった。 しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。 そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。 機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。 完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。 意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。 恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。 なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。 しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。 艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。 そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。 果たして彼らは帰還できるのか? 帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?

【完結】捨ててください

仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと貴方の側にいた。 でも、あの人と再会してから貴方は私ではなく、あの人を見つめるようになった。 分かっている。 貴方は私の事を愛していない。 私は貴方の側にいるだけで良かったのに。 貴方が、あの人の側へ行きたいと悩んでいる事が私に伝わってくる。 もういいの。 ありがとう貴方。 もう私の事は、、、 捨ててください。 続編投稿しました。 初回完結6月25日 第2回目完結7月18日

言霊付与術師は、VRMMOでほのぼのライフを送りたい

工藤 流優空
SF
社畜?社会人4年目に突入する紗蘭は、合計10連勤達成中のある日、VRMMOの世界にダイブする。 ゲームの世界でくらいは、ほのぼのライフをエンジョイしたいと願った彼女。 女神様の前でステータス決定している最中に 「言霊の力が活かせるジョブがいい」 とお願いした。すると彼女には「言霊エンチャンター」という謎のジョブが!? 彼女の行く末は、夢見たほのぼのライフか、それとも……。 これは、現代とVRMMOの世界を行き来するとある社畜?の物語。 (当分、毎日21時10分更新予定。基本ほのぼの日常しかありません。ダラダラ日常が過ぎていく、そんな感じの小説がお好きな方にぜひ。戦闘その他血沸き肉躍るファンタジーお求めの方にはおそらく合わないかも)

日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊

北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...