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だから私はレベル上げをしない
決着 4
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「そんな、俺はそんな事のために・・・」
「はははっ!そうさ、お前らがしてきた事なんて所詮徒労なんだよ!!分かったら・・・お、おい!お嬢ちゃん、何してんだ?話し聞いてたのか!?」
がっくりとその場に膝をついてしまったマックスは、絶望をその口から漏らしてしまっている。
その姿を目にしたジークベルトは嬉しそうに笑い声を高くし、マックスを指でさしては口元を歪めていた。
しかしそれも、その姿を目にするまでの話だ。
剣を掲げ、ジークベルトへと真っ直ぐに進む、セラフの姿を。
「セラフィーナ?一体、何をするつもりだ?そんな事をしても、何の意味も・・・」
「そ、そうだぞ!!どうせ遠からず俺様は死ぬんだ!お嬢ちゃんがわざわざ手を汚す事もないだろ!?」
セラフの突然の行動に、マックスは戸惑いジークベルトは怯えてしまっている。
何故ならその行動は、何の意味もないとさっきから嫌になるほど説明されているからだ。
にもかかわらず、今まさにそれを行おうとしている彼女の姿はまさに、理解を超えた怪物の姿といえた。
「・・・セラフ!そう呼んでって、さっきいったでしょ!!」
「あ、あぁ・・・そうだったな。こ、こほん!しかしなセラフ、そんな事をしても意味は・・・」
口調や、そこに込められている感情こそ違うものの、同じように制止してくる二人に、セラフはどうやらそれ以上に気になる事があるようだった。
それは先ほど、マックスに改めさせた自らの呼称についてだ。
セラフの迫力に押され、咳払いをしてはそれを言い直したマックスは、改めて彼女にそんな事をしても無駄だと言い聞かせようとしていた。
「何でよ?復活するんなら、もう一度殺せばいいんでしょ?」
「いや、そんな単純な話では・・・」
しかしセラフは、そんな話に聞く耳を持たない。
彼女は何度でも復活すると話したジークベルトに、それならば何度でも殺し返せばいいと解釈したようだ。
事実、彼女はその光り輝く剣を掲げ、今にも振り下ろそうとしていた。
「ま、待て!それは意味ないってさっき話しただろ!!大体、まだ復活したわけじゃ・・・!」
「あぁ、もう!うっさいわねぇ!!」
「ぎゃぁぁぁっ!!!?」
セラフの余りに脳筋が過ぎる考えに、ストップを掛けようとしたジークベルトは、その伸ばした腕ごと彼女によって切り裂かれてしまう。
「や、止めるんだセラフ!?そんな事をしても意味はない!!」
「そ、その通り!!本当、痛いんで・・・勘弁してください!!」
もはや問答無用といった振舞いを開始したセラフに、マックスも慌てて彼女の事を制止している。
それは彼女の手が汚れる事と、その徒労を危惧した言葉だろう。
そんなマックスの言葉に便乗するように、ジークベルトももう攻撃しないでくれと訴えかけている。
それは幾ら復活出来るといっても、今の痛みまでをもなかった事に出来ない、彼の必死な訴えだろう。
「何よ、まだ元気じゃない?それなら・・・よい、しょっと!!」
「ぎゃぁーーー!!!」
しかしもはや周囲の言葉などに聞く耳を持たない彼女は、寧ろ必死に訴えかける事でその健在さをアピールしてしまったジークベルトに狙いを定めると、躊躇なくその得物を振り下ろしている。
無防備な姿勢でそれを食らってしまったジークベルトは、先ほどよりも一段と高い悲鳴を上げていた。
「・・・あれ?これは・・・レベルアップ?何よ、もう倒しちゃったの?」
振り下ろした剣先がジークベルトの身体へと沈むと、セラフの身体が眩く光り輝き始めていた。
それはレベルアップの光に似ている。
つまりそれは、ジークベルトに止め刺した事を意味していた。
「・・・お、俺様は・・・まだ、生き・・・てるぞ」
「えっ、そうなの?じゃあ・・・この光は何なのよ?」
しかしジークベルトは虫の息ながら、まだその命をどうにか保っているようだった。
ならば、その光は一体何なのであろうか。
それが分からないと、セラフを首を捻ってしまっている。
「っ!セラフ、下だ!下を見ろ!!」
「マックス?下を見ろって、一体何を・・・うわっ、眩しっ!?」
近くから見れば全身が輝いて見えるそれも、少し離れて見れば特にどこが光っているかも分かるというもの。
マックスからの声に視線を下に向けたセラフは、そこに眩く光り輝く自らのお腹の姿を見ていた。
「えっ!?何これ、怖っ!!?」
「セラフ!心配するな、恐らくあれだ!!あのアイテムだ!!」
「あぁ、なるほどね・・・ん?でも、何でそれが急に?扉なら向こうに・・・」
光り輝く自らのお腹に、セラフは驚き戸惑ってしまっている。
しかしそれもマックスの指摘により、その正体を知ればすぐに安堵出来るだろう。
その光の出所は間違いなく、彼女がここにいる理由となったあのアイテムである。
しかしと、セラフは思う。
その光が原因があのアイテムなのだとしてそれが何故、このタイミングで光り始めたのかと。
それと反応する扉はここから近くはなく、とてもではないがそれが原因とも考えられない。
「ま、まさかそれはっ!?ば、馬鹿な!!何故、それの正しい使い方を知っている!?それは、その情報だけは俺様が確実に葬り去ったはず!!!」
突然光り出したセラフのお腹に、その招待について話している二人の会話を聞いたジークベルトは、急に狼狽し始めると何やら叫び始めている。
それは幾度殺されようとも、何度でも復活する魔人とは思えないような、狼狽の仕方であった。
「何故だ!?何故、それを自らの体内に取り込んだ!!?そうすれば俺様を封印出来ると、どこで知ったんだ!!答えろぉぉぉ!!!」
その狼狽の訳は、彼自身が丁寧に解説してくれていた。
どうやらここまでの道中の扉を開くキーアイテムであったそれは、本来別の用途で使うものであったらしい。
そしてそれは、決して殺す事の出来ない魔人を、封印する事が出来るアイテムであるというのだ。
ジークベルトはその本来の使い方だけは、決して知られないように抹消したと語っている。
しかし今目の前には、その本来の使い方、つまり体内に取り込むという事を実践している女がいる。
それが信じられないと、彼は叫ぶ。
そんな彼に、セラフは心底不思議そうに首を傾げて見せていた。
「はははっ!そうさ、お前らがしてきた事なんて所詮徒労なんだよ!!分かったら・・・お、おい!お嬢ちゃん、何してんだ?話し聞いてたのか!?」
がっくりとその場に膝をついてしまったマックスは、絶望をその口から漏らしてしまっている。
その姿を目にしたジークベルトは嬉しそうに笑い声を高くし、マックスを指でさしては口元を歪めていた。
しかしそれも、その姿を目にするまでの話だ。
剣を掲げ、ジークベルトへと真っ直ぐに進む、セラフの姿を。
「セラフィーナ?一体、何をするつもりだ?そんな事をしても、何の意味も・・・」
「そ、そうだぞ!!どうせ遠からず俺様は死ぬんだ!お嬢ちゃんがわざわざ手を汚す事もないだろ!?」
セラフの突然の行動に、マックスは戸惑いジークベルトは怯えてしまっている。
何故ならその行動は、何の意味もないとさっきから嫌になるほど説明されているからだ。
にもかかわらず、今まさにそれを行おうとしている彼女の姿はまさに、理解を超えた怪物の姿といえた。
「・・・セラフ!そう呼んでって、さっきいったでしょ!!」
「あ、あぁ・・・そうだったな。こ、こほん!しかしなセラフ、そんな事をしても意味は・・・」
口調や、そこに込められている感情こそ違うものの、同じように制止してくる二人に、セラフはどうやらそれ以上に気になる事があるようだった。
それは先ほど、マックスに改めさせた自らの呼称についてだ。
セラフの迫力に押され、咳払いをしてはそれを言い直したマックスは、改めて彼女にそんな事をしても無駄だと言い聞かせようとしていた。
「何でよ?復活するんなら、もう一度殺せばいいんでしょ?」
「いや、そんな単純な話では・・・」
しかしセラフは、そんな話に聞く耳を持たない。
彼女は何度でも復活すると話したジークベルトに、それならば何度でも殺し返せばいいと解釈したようだ。
事実、彼女はその光り輝く剣を掲げ、今にも振り下ろそうとしていた。
「ま、待て!それは意味ないってさっき話しただろ!!大体、まだ復活したわけじゃ・・・!」
「あぁ、もう!うっさいわねぇ!!」
「ぎゃぁぁぁっ!!!?」
セラフの余りに脳筋が過ぎる考えに、ストップを掛けようとしたジークベルトは、その伸ばした腕ごと彼女によって切り裂かれてしまう。
「や、止めるんだセラフ!?そんな事をしても意味はない!!」
「そ、その通り!!本当、痛いんで・・・勘弁してください!!」
もはや問答無用といった振舞いを開始したセラフに、マックスも慌てて彼女の事を制止している。
それは彼女の手が汚れる事と、その徒労を危惧した言葉だろう。
そんなマックスの言葉に便乗するように、ジークベルトももう攻撃しないでくれと訴えかけている。
それは幾ら復活出来るといっても、今の痛みまでをもなかった事に出来ない、彼の必死な訴えだろう。
「何よ、まだ元気じゃない?それなら・・・よい、しょっと!!」
「ぎゃぁーーー!!!」
しかしもはや周囲の言葉などに聞く耳を持たない彼女は、寧ろ必死に訴えかける事でその健在さをアピールしてしまったジークベルトに狙いを定めると、躊躇なくその得物を振り下ろしている。
無防備な姿勢でそれを食らってしまったジークベルトは、先ほどよりも一段と高い悲鳴を上げていた。
「・・・あれ?これは・・・レベルアップ?何よ、もう倒しちゃったの?」
振り下ろした剣先がジークベルトの身体へと沈むと、セラフの身体が眩く光り輝き始めていた。
それはレベルアップの光に似ている。
つまりそれは、ジークベルトに止め刺した事を意味していた。
「・・・お、俺様は・・・まだ、生き・・・てるぞ」
「えっ、そうなの?じゃあ・・・この光は何なのよ?」
しかしジークベルトは虫の息ながら、まだその命をどうにか保っているようだった。
ならば、その光は一体何なのであろうか。
それが分からないと、セラフを首を捻ってしまっている。
「っ!セラフ、下だ!下を見ろ!!」
「マックス?下を見ろって、一体何を・・・うわっ、眩しっ!?」
近くから見れば全身が輝いて見えるそれも、少し離れて見れば特にどこが光っているかも分かるというもの。
マックスからの声に視線を下に向けたセラフは、そこに眩く光り輝く自らのお腹の姿を見ていた。
「えっ!?何これ、怖っ!!?」
「セラフ!心配するな、恐らくあれだ!!あのアイテムだ!!」
「あぁ、なるほどね・・・ん?でも、何でそれが急に?扉なら向こうに・・・」
光り輝く自らのお腹に、セラフは驚き戸惑ってしまっている。
しかしそれもマックスの指摘により、その正体を知ればすぐに安堵出来るだろう。
その光の出所は間違いなく、彼女がここにいる理由となったあのアイテムである。
しかしと、セラフは思う。
その光が原因があのアイテムなのだとしてそれが何故、このタイミングで光り始めたのかと。
それと反応する扉はここから近くはなく、とてもではないがそれが原因とも考えられない。
「ま、まさかそれはっ!?ば、馬鹿な!!何故、それの正しい使い方を知っている!?それは、その情報だけは俺様が確実に葬り去ったはず!!!」
突然光り出したセラフのお腹に、その招待について話している二人の会話を聞いたジークベルトは、急に狼狽し始めると何やら叫び始めている。
それは幾度殺されようとも、何度でも復活する魔人とは思えないような、狼狽の仕方であった。
「何故だ!?何故、それを自らの体内に取り込んだ!!?そうすれば俺様を封印出来ると、どこで知ったんだ!!答えろぉぉぉ!!!」
その狼狽の訳は、彼自身が丁寧に解説してくれていた。
どうやらここまでの道中の扉を開くキーアイテムであったそれは、本来別の用途で使うものであったらしい。
そしてそれは、決して殺す事の出来ない魔人を、封印する事が出来るアイテムであるというのだ。
ジークベルトはその本来の使い方だけは、決して知られないように抹消したと語っている。
しかし今目の前には、その本来の使い方、つまり体内に取り込むという事を実践している女がいる。
それが信じられないと、彼は叫ぶ。
そんな彼に、セラフは心底不思議そうに首を傾げて見せていた。
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