52 / 210
第一章 最果ての街キッパゲルラ
少女達の冒険
しおりを挟む
「はぁ、はぁ、はぁ・・・何なんだよ、何なんだよあいつらは!!」
死に物狂いで戦う聖剣騎士団と、不意を突かれ訳も分からないまま襲われるマルコム達とでは、始めから勝負にもならなかった。
そこから命からがら逃げてきた彼らは、何処かも分からない山中に取り残されていた。
「あんな奴らがいるなんて聞いてないぞ!何でこんな辺境の地に、あんな腕利きの騎士達がいるんだ!!」
キッパゲルラなどという辺境の地に、何故あのような腕利きの騎士が揃っているのだと、マルコムは頭を掻き毟りながら叫ぶ。
「・・・お前のせいじゃないか」
「あ?今、何て言った?」
マルコムの周りには、彼と同じように息も絶え絶えいった様子の仲間達の姿が。
その数は先ほどよりも減っており、まさに風前の灯火といった様相だ。
そんな仲間の一人が、この現状に対して吐き捨てるように呟く。
「お前のせいだって言ったんだよ、マルコム!だってそうだろう、見ろよこの有り様!これも全部、お前に従った結果なんだからな!!」
「貴様!!」
彼は周りの惨状を示しながら、そうなったのは全部マルコムの責任だと彼を罵る。
それに思わず、マルコムは剣を抜き放ってしまっていた。
「マルコム、それは駄目だ!!」
そんなマルコムを、シーマスが羽交い絞めにして必死な形相で制止する。
「止めるな、シーマス!これを許せば、指揮がっ」
「はっ、殺せよ!殺したらいいだろ!!あの時と同じように!!」
指揮官への批判を許せば、指揮系統への乱れが出る。
それを恐れて、マルコムは断固とした対応を取ろうとしている。
そんな彼に対して、目の前の仲間の一人は吐き捨てるようにある出来事の事を口に出していた。
「なん、だと・・・お前らは俺を、そんな風に」
彼が口にしたのは、マルコムが以前仲間の事を手に掛けた出来事についてだ。
それにマルコムは目を見開き、衝撃を受けたように小さく震えている。
周囲へと目をやれば、周りの仲間達もどこか気まずそうにしていたが、誰もそれを否定しようとはしていなかった。
「しっ!マルコム、誰か来る!」
そんな彼に、近づいてくる足音に気付いたシーマスが声を掛け、その姿勢を低くさせる。
「ちぇー!今回も外れかー」
「で、でも!こんな綺麗なのも見つかったし・・・」
「えー?そんなの見つけてもさー。ボクはこう・・・格好いい剣とかが欲しかったなー」
慌てて近くの木陰へと隠れる彼らの前を、賑やかな話し声が通り過ぎる。
それは獣の耳をその頭の上に生やしている、黒と白の髪をした美しい少女達であった。
「ちょ、ちょっとお待ちになって二人とも!!私を置いていくつもりですの!?」
そしてその背後からはもう一人、金色の髪のこれもまた先ほどの二人と負けず劣らない美しい少女が、息も絶え絶えといった様子で追い駆けてきていた。
「えー?だって隊長遅いんだもーん」
「隊長ではありませんわ!親分と呼ぶように、何度も言っているでしょう!全く、二人には子分としての自覚が足りませんわ」
「ご、ごめんね・・・その、お、親分!」
ふらふらと彷徨うように山道を下っている金髪の少女の下に、先行していた二人が駆け足で戻ってくる。
合流した二人に文句を叫び、そっぽを向く金髪の少女はしかし、どこか嬉しそうであった。
「何だ、子供か。焦って損したな・・・」
そんな彼女達の様子に、木陰に隠れた騎士達は取り越し苦労かと溜め息を漏らす。
「いや待て、あれは・・・間違いない、オリビア・ユークレールだ!」
しかしマルコムだけは真剣な表情を崩さず、気を抜こうとしていた騎士達を手で制す。
そして彼は、その金髪の少女がユーリが今仕えているユークレール家の令嬢、オリビアだと見破っていた。
「何だって、それじゃあの子を捕まえてしまえば・・・」
「そうだ、俺達の勝ちだ」
ユーリが仕えている家の令嬢が、今目の前で無防備に出歩いている。
その状況を理解した騎士達は、俄かに色めき立っていた。
「なら、やるべきことは分かるな?行くぞ!」
「お、おぉ!」
その子を捕まえてしまえば、ユーリをどうするのもこちらの思うがままだ。
それを理解した彼らは、短い合図でその場から躍り出る。
そうその少女、オリビアの前へと。
「な、何ですの貴方達は!?」
突如現れた怪しい男達に、オリビアは警戒の声を上げる。
「黒葬騎士団の成れの果て・・・なんてな、冗談さ。そうだな・・・貴族の御令嬢の誘拐を企てる、悪漢って所かな?」
マルコムが口にした皮肉を、オリビアは理解しない。
彼女の怪訝そうな表情に苦笑いを浮かべた彼は、端的に自らの正体を告げる。
ただの誘拐犯であると。
「くっ、またですの・・・どうしてこう何度も」
落ちぶれたとはいえ、公爵家の娘であるオリビアにはそうした経験は珍しくもなかった。
現に、以前ユーリ達にその現場を救われた事のある彼女は、またかと悔しそうに唇を歪める。
「ネロ、プティ!ここは親分である私が引き受けますわ!!だ、だから貴方達はお逃げなさい!!」
例え慣れていても、その恐怖がなくなる訳ではない。
寧ろ経験したからこそ、その足は今震えているのだ。
それでもなお、彼女は子分を守ろうと声を上げる。
それが親分である自分の役目なのだと、胸を張って。
「えー、必要ないでしょ?」
「う、うん。私もそう思うな。余裕、だよね?」
しかし両手を広げ、悲壮な決意で立ち塞がるオリビアの背後で、二人はそう気軽に口をする。
その表情は彼女のものとは違い余裕たっぷりで、とてもではないがこれから脅威に立ち向かおうとするものではなかった。
「あ、貴方達・・・」
オリビアの脇を通り抜け、気軽な様子で前へと進み出ていく二人に、彼女は呆気に取られている。
「へへっ、プティも分かってきたじゃん!じゃ、支援はよろしくー」
「あっ!?もぅ、いっつもそうだ!私だって前で戦いたいのにー!」
「へへーん、早いもの勝ちですよーだ!」
どこかから取り出した小ぶりな剣を掲げ、ネロは真っすぐにマルコム達へと突撃していく。
そんな彼女にプティは頬を膨らませて文句を零しているが、それは彼女を勝ち誇らせるだけであった。
「何だ、こいつら?一体何を考えている?」
真っすぐにこちらへと向かってくるネロの姿は、余りに無防備だ。
その意味が分からず、マルコムは思わず首を捻る。
「へっ、舐めやがって!どれだけ落ちぶれたってなぁ、俺達はあの黒葬騎士団なんだよ!!おい、お前ら!やっちまうぞ!!」
「「おぉ!!」」
しかしそんな彼の疑問など、ネロ達の舐め腐った態度に激高する騎士達にとっては些細な問題だろう。
彼らは調子に乗った子供に現実を思い知らせてやると、意気を上げる。
そんな彼らと突っ込んできたネロが衝突するのは、そのすぐ後の事だった。
「どうじで、どうじでこんな事に・・・」
先ほどの威勢の良さはどこに行ったのかと思うほどにボコボコにされたマルコム達は、お互いに肩を貸し合いながらトボトボと帰路についている。
「これも・・・これも全部あいずのぜいだ」
「えっ?」
一人、誘拐という卑怯な手段に手を染めるのが嫌で戦闘に参加しなかったシーマスだけが、綺麗な顔をしている。
そんなシーマスが肩を貸している、その端正な顔立ちをボコボコに腫らしたマルコムが、何事か呟いていた。
「あいずの・・・ユーリのぜいだぁぁぁぁ!!!」
汚い手段にまで手を染めて遂げようとした復讐が、悉く駄目になってしまう。
そんな絶望的な状況に心が折れてしまったマルコムは、その責任を全てその復讐の相手、ユーリに被せる事で何とか正気に保とうとしている。
「・・・そんな訳ないじゃないか」
マルコムの言葉に触発されたのか、他の騎士達も口々に同じことを叫び始める。
そんな地獄絵図の中で一人、シーマスだけがそんな事有り得ないと呟いていた。
死に物狂いで戦う聖剣騎士団と、不意を突かれ訳も分からないまま襲われるマルコム達とでは、始めから勝負にもならなかった。
そこから命からがら逃げてきた彼らは、何処かも分からない山中に取り残されていた。
「あんな奴らがいるなんて聞いてないぞ!何でこんな辺境の地に、あんな腕利きの騎士達がいるんだ!!」
キッパゲルラなどという辺境の地に、何故あのような腕利きの騎士が揃っているのだと、マルコムは頭を掻き毟りながら叫ぶ。
「・・・お前のせいじゃないか」
「あ?今、何て言った?」
マルコムの周りには、彼と同じように息も絶え絶えいった様子の仲間達の姿が。
その数は先ほどよりも減っており、まさに風前の灯火といった様相だ。
そんな仲間の一人が、この現状に対して吐き捨てるように呟く。
「お前のせいだって言ったんだよ、マルコム!だってそうだろう、見ろよこの有り様!これも全部、お前に従った結果なんだからな!!」
「貴様!!」
彼は周りの惨状を示しながら、そうなったのは全部マルコムの責任だと彼を罵る。
それに思わず、マルコムは剣を抜き放ってしまっていた。
「マルコム、それは駄目だ!!」
そんなマルコムを、シーマスが羽交い絞めにして必死な形相で制止する。
「止めるな、シーマス!これを許せば、指揮がっ」
「はっ、殺せよ!殺したらいいだろ!!あの時と同じように!!」
指揮官への批判を許せば、指揮系統への乱れが出る。
それを恐れて、マルコムは断固とした対応を取ろうとしている。
そんな彼に対して、目の前の仲間の一人は吐き捨てるようにある出来事の事を口に出していた。
「なん、だと・・・お前らは俺を、そんな風に」
彼が口にしたのは、マルコムが以前仲間の事を手に掛けた出来事についてだ。
それにマルコムは目を見開き、衝撃を受けたように小さく震えている。
周囲へと目をやれば、周りの仲間達もどこか気まずそうにしていたが、誰もそれを否定しようとはしていなかった。
「しっ!マルコム、誰か来る!」
そんな彼に、近づいてくる足音に気付いたシーマスが声を掛け、その姿勢を低くさせる。
「ちぇー!今回も外れかー」
「で、でも!こんな綺麗なのも見つかったし・・・」
「えー?そんなの見つけてもさー。ボクはこう・・・格好いい剣とかが欲しかったなー」
慌てて近くの木陰へと隠れる彼らの前を、賑やかな話し声が通り過ぎる。
それは獣の耳をその頭の上に生やしている、黒と白の髪をした美しい少女達であった。
「ちょ、ちょっとお待ちになって二人とも!!私を置いていくつもりですの!?」
そしてその背後からはもう一人、金色の髪のこれもまた先ほどの二人と負けず劣らない美しい少女が、息も絶え絶えといった様子で追い駆けてきていた。
「えー?だって隊長遅いんだもーん」
「隊長ではありませんわ!親分と呼ぶように、何度も言っているでしょう!全く、二人には子分としての自覚が足りませんわ」
「ご、ごめんね・・・その、お、親分!」
ふらふらと彷徨うように山道を下っている金髪の少女の下に、先行していた二人が駆け足で戻ってくる。
合流した二人に文句を叫び、そっぽを向く金髪の少女はしかし、どこか嬉しそうであった。
「何だ、子供か。焦って損したな・・・」
そんな彼女達の様子に、木陰に隠れた騎士達は取り越し苦労かと溜め息を漏らす。
「いや待て、あれは・・・間違いない、オリビア・ユークレールだ!」
しかしマルコムだけは真剣な表情を崩さず、気を抜こうとしていた騎士達を手で制す。
そして彼は、その金髪の少女がユーリが今仕えているユークレール家の令嬢、オリビアだと見破っていた。
「何だって、それじゃあの子を捕まえてしまえば・・・」
「そうだ、俺達の勝ちだ」
ユーリが仕えている家の令嬢が、今目の前で無防備に出歩いている。
その状況を理解した騎士達は、俄かに色めき立っていた。
「なら、やるべきことは分かるな?行くぞ!」
「お、おぉ!」
その子を捕まえてしまえば、ユーリをどうするのもこちらの思うがままだ。
それを理解した彼らは、短い合図でその場から躍り出る。
そうその少女、オリビアの前へと。
「な、何ですの貴方達は!?」
突如現れた怪しい男達に、オリビアは警戒の声を上げる。
「黒葬騎士団の成れの果て・・・なんてな、冗談さ。そうだな・・・貴族の御令嬢の誘拐を企てる、悪漢って所かな?」
マルコムが口にした皮肉を、オリビアは理解しない。
彼女の怪訝そうな表情に苦笑いを浮かべた彼は、端的に自らの正体を告げる。
ただの誘拐犯であると。
「くっ、またですの・・・どうしてこう何度も」
落ちぶれたとはいえ、公爵家の娘であるオリビアにはそうした経験は珍しくもなかった。
現に、以前ユーリ達にその現場を救われた事のある彼女は、またかと悔しそうに唇を歪める。
「ネロ、プティ!ここは親分である私が引き受けますわ!!だ、だから貴方達はお逃げなさい!!」
例え慣れていても、その恐怖がなくなる訳ではない。
寧ろ経験したからこそ、その足は今震えているのだ。
それでもなお、彼女は子分を守ろうと声を上げる。
それが親分である自分の役目なのだと、胸を張って。
「えー、必要ないでしょ?」
「う、うん。私もそう思うな。余裕、だよね?」
しかし両手を広げ、悲壮な決意で立ち塞がるオリビアの背後で、二人はそう気軽に口をする。
その表情は彼女のものとは違い余裕たっぷりで、とてもではないがこれから脅威に立ち向かおうとするものではなかった。
「あ、貴方達・・・」
オリビアの脇を通り抜け、気軽な様子で前へと進み出ていく二人に、彼女は呆気に取られている。
「へへっ、プティも分かってきたじゃん!じゃ、支援はよろしくー」
「あっ!?もぅ、いっつもそうだ!私だって前で戦いたいのにー!」
「へへーん、早いもの勝ちですよーだ!」
どこかから取り出した小ぶりな剣を掲げ、ネロは真っすぐにマルコム達へと突撃していく。
そんな彼女にプティは頬を膨らませて文句を零しているが、それは彼女を勝ち誇らせるだけであった。
「何だ、こいつら?一体何を考えている?」
真っすぐにこちらへと向かってくるネロの姿は、余りに無防備だ。
その意味が分からず、マルコムは思わず首を捻る。
「へっ、舐めやがって!どれだけ落ちぶれたってなぁ、俺達はあの黒葬騎士団なんだよ!!おい、お前ら!やっちまうぞ!!」
「「おぉ!!」」
しかしそんな彼の疑問など、ネロ達の舐め腐った態度に激高する騎士達にとっては些細な問題だろう。
彼らは調子に乗った子供に現実を思い知らせてやると、意気を上げる。
そんな彼らと突っ込んできたネロが衝突するのは、そのすぐ後の事だった。
「どうじで、どうじでこんな事に・・・」
先ほどの威勢の良さはどこに行ったのかと思うほどにボコボコにされたマルコム達は、お互いに肩を貸し合いながらトボトボと帰路についている。
「これも・・・これも全部あいずのぜいだ」
「えっ?」
一人、誘拐という卑怯な手段に手を染めるのが嫌で戦闘に参加しなかったシーマスだけが、綺麗な顔をしている。
そんなシーマスが肩を貸している、その端正な顔立ちをボコボコに腫らしたマルコムが、何事か呟いていた。
「あいずの・・・ユーリのぜいだぁぁぁぁ!!!」
汚い手段にまで手を染めて遂げようとした復讐が、悉く駄目になってしまう。
そんな絶望的な状況に心が折れてしまったマルコムは、その責任を全てその復讐の相手、ユーリに被せる事で何とか正気に保とうとしている。
「・・・そんな訳ないじゃないか」
マルコムの言葉に触発されたのか、他の騎士達も口々に同じことを叫び始める。
そんな地獄絵図の中で一人、シーマスだけがそんな事有り得ないと呟いていた。
15
お気に入りに追加
2,409
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと宣言されたけどレベル1の状態でも実は最強な村娘!!
ルシェ(Twitter名はカイトGT)
ファンタジー
この世界の勇者達に道案内をして欲しいと言われ素直に従う村娘のケロナ。
その道中で【戦闘レベル】なる物の存在を知った彼女は教会でレベルアップに必要な経験値量を言われて唖然とする。
ケロナがたった1レベル上昇する為に必要な経験値は...なんと億越えだったのだ!!。
それを勇者パーティの面々に鼻で笑われてしまうケロナだったが彼女はめげない!!。
そもそも今の彼女は村娘で戦う必要がないから安心だよね?。
※1話1話が物凄く短く500文字から1000文字程度で書かせていただくつもりです。
良家で才能溢れる新人が加入するので、お前は要らないと追放された後、偶然お金を落とした穴が実はガチャで全財産突っ込んだら最強になりました
ぽいづん
ファンタジー
ウェブ・ステイは剣士としてパーティに加入しそこそこ活躍する日々を過ごしていた。
そんなある日、パーティリーダーからいい話と悪い話があると言われ、いい話は新メンバー、剣士ワット・ファフナーの加入。悪い話は……ウェブ・ステイの追放だった……
失意のウェブは気がつくと街外れをフラフラと歩き、石に躓いて転んだ。その拍子にポケットの中の銅貨1枚がコロコロと転がり、小さな穴に落ちていった。
その時、彼の目の前に銅貨3枚でガチャが引けます。という文字が現れたのだった。
※小説家になろうにも投稿しています。
放逐された転生貴族は、自由にやらせてもらいます
長尾 隆生
ファンタジー
旧題:放逐された転生貴族は冒険者として生きることにしました
★第2回次世代ファンタジーカップ『痛快大逆転賞』受賞★
★現在三巻まで絶賛発売中!★
「穀潰しをこのまま養う気は無い。お前には家名も名乗らせるつもりはない。とっとと出て行け!」
苦労の末、突然死の果てに異世界の貴族家に転生した山崎翔亜は、そこでも危険な辺境へ幼くして送られてしまう。それから十年。久しぶりに会った兄に貴族家を放逐されたトーアだったが、十年間の命をかけた修行によって誰にも負けない最強の力を手に入れていた。
トーアは貴族家に自分から三行半を突きつけると憧れの冒険者になるためギルドへ向かう。しかしそこで待ち受けていたのはギルドに潜む暗殺者たちだった。かるく暗殺者を一蹴したトーアは、その裏事情を知り更に貴族社会への失望を覚えることになる。そんな彼の前に冒険者ギルド会員試験の前に出会った少女ニッカが現れ、成り行きで彼女の親友を助けに新しく発見されたというダンジョンに向かうことになったのだが――
俺に暗殺者なんて送っても意味ないよ?
※22/02/21 ファンタジーランキング1位 HOTランキング1位 ありがとうございます!
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
パーティーの役立たずとして追放された魔力タンク、世界でただ一人の自動人形『ドール』使いになる
日之影ソラ
ファンタジー
「ラスト、今日でお前はクビだ」
冒険者パーティで魔力タンク兼雑用係をしていたラストは、ある日突然リーダーから追放を宣告されてしまった。追放の理由は戦闘で役に立たないから。戦闘中に『コネクト』スキルで仲間と繋がり、仲間たちに自信の魔力を分け与えていたのだが……。それしかやっていないことを責められ、戦える人間のほうがマシだと仲間たちから言い放たれてしまう。
一人になり途方にくれるラストだったが、そこへ行方不明だった冒険者の祖父から送り物が届いた。贈り物と一緒に入れられた手紙には一言。
「ラストよ。彼女たちはお前の力になってくれる。ドール使いとなり、使い熟してみせよ」
そう記され、大きな木箱の中に入っていたのは綺麗な少女だった。
これは無能と言われた一人の冒険者が、自動人形(ドール)と共に成り上がる物語。
7/25男性向けHOTランキング1位
ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します
かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。
追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。
恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。
それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。
やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。
鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。
※小説家になろうにも投稿しています。
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる