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カイ・リンデンバウムの恐ろしき計画
彼女は躊躇わず飛び込んでゆく 1
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壁自体が薄く発光しているダンジョンは、普通の洞窟とは違いおどろおどろしい雰囲気はなく、魔物が出てくることはあっても、何か得体の知れない存在が出現するといった気配はない。
しかしそんなダンジョンの中に、どこからかしくしくと湿っぽく恨みがましい声が響いてきていた。
それはもしかすると、このダンジョンで夢半ばで倒れてしまった冒険者の魂が、化けて出てきたものだろうか。
いいや、違う。
それは今も痛みに苦しんでいる者が必死に搾り出している、悲痛な叫び声に他ならない。
「ねー、まだぁ?もう治ったでしょー?早く行こうよー、マーカスくーん」
「ま、待ってください!もう少し、もう少しで治りますから・・・う、うぐぐぐ・・・」
地面に蹲っては痛んだ腰を必死に治療しているのか、うっすらと発光しているマーカスに対して、リタはもう待ちくたびれたと急かしている。
彼女が聖剣をつっかえ棒代わりに使い、その柄に顎を乗せてはリラックスした様子を見せているのは、まさに勇者だから許される態度だろう。
どんなものをも貫くような切れ味を誇る聖剣が、地面に僅かに突き刺さってはそこに留まっているのは、それが持ち主の意思に感応して切れ味を変える事を示していた。
「だ、大分、楽になってきたような・・・」
「良かったじゃん、マーカス君!じゃ、もう行こっか?ゴーゴー!!」
懸命な治療が功を奏してきたのか、脂汗すら浮かべて青い顔をしていたマーカスの表情が、若干柔らかいものへと変わっていく。
それはようやく治療の効果が出てきたという兆しに過ぎないが、既に待ち続けるのに飽きてきているリタにとっては、完了の合図にも思える。
引いてきた痛みに安堵の呟きを漏らしたマーカスに、リタは素早く駆け寄るとその手を掴み、そのまま引っ張っていこうとしていた。
「ちょ、ちょっと待ってください、リタ!!ま、まだ治りきってませんから!!本当、あと少しだけ、あと少しだけ時間をください!!」
「えぇ~、まだ待つの~?もうさぁ、これ使った方が早くない?」
もはや待ちきれないとマーカスの手を引いたリタも、彼の余りに必死な形相を目にすれば、それをそのまま引っ張り続ける事は出来ないと感じる。
マーカスの必死の訴えにあっさりとその手を放したリタは、それでもやはり早く先に進みたいと文句を零している。
待ち続けるのはもう嫌だと一刻も早く先に進みたい彼女は、もう少しだけ待ってくれと訴えるマーカスに、あるアイテムを取り出してはこれを使えばいいのに提案していた。
「そ、それは、いざという時に取っておきなさい」
リタが取り出したのは、彼女達がこのダンジョンで手に入れた治癒のポーションであった。
確かに即効性のそのポーションを使えば、彼の痛みもすぐに取れるかもしれない。
しかしマーカスは彼女に、それはいざという時のために取って置くように言い聞かせていた。
「えー、でもさーマーカス君がいるんだし、別にいらなくない?あ、お店で売るの?ボクはそんなにいらないから、マーカス君のお小遣いにしてもいいよ?でもなー、ボク口が軽いからなー。甘いものでも食べたら、きっとそれに夢中で誰かに話したりしなくなると思うんだけどなー」
そのポーションを今は使ってはいけないと話すマーカスに、リタは彼がいるのだからこんなものいらないのではないかと考えていた。
確かに回復魔法の使い手であるマーカスが同行している彼女達にとって、そのポーションの価値は他の普通のパーティと比べると、ずっと低いものの筈だ。
そんな代物を何故彼は、そんなにも大事に扱うのか。
リタはそれにある仮説を思いつくと、悪い笑みを浮かべてはマーカスに語りかける。
彼女はマーカスがそのポーションを商人に売りつけ、そのお金を自らの懐に仕舞おうと考えていると推測しているようだった。
彼女はその考えに基づき、悪い表情を浮かべてはマーカスを脅し、甘いものをたかろうと企てていた。
「何の話ですか?甘いものぐらいなら、帰りに買ってあげますから、それはちゃんと仕舞っておきなさい。いつも私が傍にいる訳ではないのですから」
「えっ!そうなの?やったー!!マーカス君、大好きー!!」
リタが指摘した悪巧みに全く心当たりのないマーカスは、それに対して心底訳が分からないという表情を見せている。
勇者のお付という特別な立場に、十分な報酬を与えられているマーカスからすれば、リタにおやつの一つや二つ買って上げるなど訳もない事だ。
マーカスのそんな言葉に無邪気に喜びの声を上げているリタは聞き逃してしまったのだろう、彼がその言葉の最後にとても重要な事を伝えていた事を。
「ふぅ・・・もう大丈夫ですよ。今度からは、もう少しお手柔らかにお願いしますよ」
「はいはーい、気をつけまーす。それじゃ、先に進もっか!ごーごー!!」
ようやく痛んだ腰の治療が終わったのか、そこを擦りながら立ち上がったマーカスは、そうなるに至ったリタの振る舞いについて、チクリと苦言を呈している。
そんなマーカスの言葉にも適当な返事を返すばかりのリタは、すぐに彼の手を取ると先を急ごうと前へと進みだしていた。
「先に進むのは構わないのですが・・・この先の部屋には、まだ他の冒険者さん達が戦っておられるでしょう?そこを割り込むのは流石にマナー違反ですよ、リタ」
リタに手を引かれ、ずるずると地面に跡を残しているマーカスは、どうやら次の部屋へと向かうのに反対のようだった。
それは彼らが向かおうとしている次の部屋に、まだ他の冒険者が戦いを繰り広げているからであった。
冒険者のマナーとして、戦いを繰り広げている部屋に他のパーティが足を踏み入れるのは、ご法度である。
勿論それは、そのパーティが苦戦しており助太刀に入る場合などは除外されるマナーであるが、今回の場合はそれには当てはまらないだろう。
しかしそんなダンジョンの中に、どこからかしくしくと湿っぽく恨みがましい声が響いてきていた。
それはもしかすると、このダンジョンで夢半ばで倒れてしまった冒険者の魂が、化けて出てきたものだろうか。
いいや、違う。
それは今も痛みに苦しんでいる者が必死に搾り出している、悲痛な叫び声に他ならない。
「ねー、まだぁ?もう治ったでしょー?早く行こうよー、マーカスくーん」
「ま、待ってください!もう少し、もう少しで治りますから・・・う、うぐぐぐ・・・」
地面に蹲っては痛んだ腰を必死に治療しているのか、うっすらと発光しているマーカスに対して、リタはもう待ちくたびれたと急かしている。
彼女が聖剣をつっかえ棒代わりに使い、その柄に顎を乗せてはリラックスした様子を見せているのは、まさに勇者だから許される態度だろう。
どんなものをも貫くような切れ味を誇る聖剣が、地面に僅かに突き刺さってはそこに留まっているのは、それが持ち主の意思に感応して切れ味を変える事を示していた。
「だ、大分、楽になってきたような・・・」
「良かったじゃん、マーカス君!じゃ、もう行こっか?ゴーゴー!!」
懸命な治療が功を奏してきたのか、脂汗すら浮かべて青い顔をしていたマーカスの表情が、若干柔らかいものへと変わっていく。
それはようやく治療の効果が出てきたという兆しに過ぎないが、既に待ち続けるのに飽きてきているリタにとっては、完了の合図にも思える。
引いてきた痛みに安堵の呟きを漏らしたマーカスに、リタは素早く駆け寄るとその手を掴み、そのまま引っ張っていこうとしていた。
「ちょ、ちょっと待ってください、リタ!!ま、まだ治りきってませんから!!本当、あと少しだけ、あと少しだけ時間をください!!」
「えぇ~、まだ待つの~?もうさぁ、これ使った方が早くない?」
もはや待ちきれないとマーカスの手を引いたリタも、彼の余りに必死な形相を目にすれば、それをそのまま引っ張り続ける事は出来ないと感じる。
マーカスの必死の訴えにあっさりとその手を放したリタは、それでもやはり早く先に進みたいと文句を零している。
待ち続けるのはもう嫌だと一刻も早く先に進みたい彼女は、もう少しだけ待ってくれと訴えるマーカスに、あるアイテムを取り出してはこれを使えばいいのに提案していた。
「そ、それは、いざという時に取っておきなさい」
リタが取り出したのは、彼女達がこのダンジョンで手に入れた治癒のポーションであった。
確かに即効性のそのポーションを使えば、彼の痛みもすぐに取れるかもしれない。
しかしマーカスは彼女に、それはいざという時のために取って置くように言い聞かせていた。
「えー、でもさーマーカス君がいるんだし、別にいらなくない?あ、お店で売るの?ボクはそんなにいらないから、マーカス君のお小遣いにしてもいいよ?でもなー、ボク口が軽いからなー。甘いものでも食べたら、きっとそれに夢中で誰かに話したりしなくなると思うんだけどなー」
そのポーションを今は使ってはいけないと話すマーカスに、リタは彼がいるのだからこんなものいらないのではないかと考えていた。
確かに回復魔法の使い手であるマーカスが同行している彼女達にとって、そのポーションの価値は他の普通のパーティと比べると、ずっと低いものの筈だ。
そんな代物を何故彼は、そんなにも大事に扱うのか。
リタはそれにある仮説を思いつくと、悪い笑みを浮かべてはマーカスに語りかける。
彼女はマーカスがそのポーションを商人に売りつけ、そのお金を自らの懐に仕舞おうと考えていると推測しているようだった。
彼女はその考えに基づき、悪い表情を浮かべてはマーカスを脅し、甘いものをたかろうと企てていた。
「何の話ですか?甘いものぐらいなら、帰りに買ってあげますから、それはちゃんと仕舞っておきなさい。いつも私が傍にいる訳ではないのですから」
「えっ!そうなの?やったー!!マーカス君、大好きー!!」
リタが指摘した悪巧みに全く心当たりのないマーカスは、それに対して心底訳が分からないという表情を見せている。
勇者のお付という特別な立場に、十分な報酬を与えられているマーカスからすれば、リタにおやつの一つや二つ買って上げるなど訳もない事だ。
マーカスのそんな言葉に無邪気に喜びの声を上げているリタは聞き逃してしまったのだろう、彼がその言葉の最後にとても重要な事を伝えていた事を。
「ふぅ・・・もう大丈夫ですよ。今度からは、もう少しお手柔らかにお願いしますよ」
「はいはーい、気をつけまーす。それじゃ、先に進もっか!ごーごー!!」
ようやく痛んだ腰の治療が終わったのか、そこを擦りながら立ち上がったマーカスは、そうなるに至ったリタの振る舞いについて、チクリと苦言を呈している。
そんなマーカスの言葉にも適当な返事を返すばかりのリタは、すぐに彼の手を取ると先を急ごうと前へと進みだしていた。
「先に進むのは構わないのですが・・・この先の部屋には、まだ他の冒険者さん達が戦っておられるでしょう?そこを割り込むのは流石にマナー違反ですよ、リタ」
リタに手を引かれ、ずるずると地面に跡を残しているマーカスは、どうやら次の部屋へと向かうのに反対のようだった。
それは彼らが向かおうとしている次の部屋に、まだ他の冒険者が戦いを繰り広げているからであった。
冒険者のマナーとして、戦いを繰り広げている部屋に他のパーティが足を踏み入れるのは、ご法度である。
勿論それは、そのパーティが苦戦しており助太刀に入る場合などは除外されるマナーであるが、今回の場合はそれには当てはまらないだろう。
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