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ハネムーン編
ハネムーン編 マテリオ 2
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翌日、朝早くに起きて出発した。今日は窓の外を眺めているのだが、この道はトーラントから王都へ向かい駆け抜けた道だ。
「あの時は景色を見る余裕なんかなかったよなぁ」
「そうだな。誰もが不安と恐怖を抑え込んでいた……今日は橋を渡った後、レナッソーの手前で私の故郷に続く道へ入る。田舎道だから、楽しくはないかもな」
「のんびりした景色もいいだろう? それに、そう言う道の方が浄化が行き届いているか見えるしさ」
「確かに、畑や果樹園を通るから改善が目に見えるかもしれないな」
「そうそう。あ、ご両親は無事だって聞いてるけど、仕事は何をしてるんだ?」
「果樹園をしている。幼い頃は手伝いをしていたが、教会で修行を始めて数年後にはレナッソーの神殿に行くことが決まった。だから、故郷ではあるがあまり思い出がないんだ」
マテリオはそう言って、窓の外に視線を移した。
(幼い頃に両親と引き離されたんだなぁ。才能があったせいで、親に甘える時間を取れなかったから堅物に育ったのかも。それなら、俺が甘やかしてやらないと!)
「じゃあ、これから俺と思い出を作って行こう?」
「これから?」
「うん。俺もマテリオの生まれ故郷が楽しみなんだ」
「そうだな。——二人だけの思い出、か」
俺の知らないマテリオの子どもの頃を知りたい。そして、本人さえも記憶が薄いらしい故郷で、俺たちだけの思い出を作ろう。
レナッソーの手前にある町、ナリピアに近づくと広大な果樹園と畑が広がっていてた。オルディス川の支流の川沿いにあるナリピアは、豊富な水の恩恵で様々な果実が収穫できるという。
「ナリピアはピパカノとレナッソーの間にある町だ。瘴気の影響があったと聞いている。もし改善していなかったら、浄化を頼むかもしれない……良いか?」
「もちろんだよ! 何でも言ってくれ!」
微笑みあって、少しずつ近づくその町に思いを馳せて、馬車は進んでいく。
◇
ナリピアの町を守る門をくぐり町へ入る。この町は石造りではあるが、日本で言うと平屋で比較的大きな家だ。田舎の町が都会よりゆったりしているのは、異世界でも変わらないのかもしれない。
そんな素朴な雰囲気なのだが、門を入った先に大勢の人がいた。
「わっ!! 人がいっぱいだ!!」
「到着予定を先ぶれしていたからな。——それにしても、町中の人間がいるような賑わいだ……」
ハンカチを振っている人、精一杯手を振る人と拍手。歓迎する声……巡行では来ることができなかった町なのに、こんなに歓迎してくれるなんて!
馬車が中央広場に着くと、ラドクルトが外に誘導してくれた。
「道が狭いので、この馬車では行けそうにありません。護衛しますので徒歩でもよろしいですか?」
「もちろん平気だよ。護衛だっていらないくらいじゃないか?」
「それはダメですよ。王太子妃なのですから」
「そうだな。もう気軽にフラフラはできないな」
ティアとも結婚した俺は、王太子妃という肩書きがついた。この先はもう以前ほど自由に動けない。結婚に後悔はないけれど、気軽に動けないのだけは残念だ。でも、ティアはずっとそうやって生きてきたんだよな。
「ジュンヤ」
「マテリオ……」
俺の手を握りしめた。まるでティアのことを考えていたのを読んだかのように——
(そうだ、今はマテリオといるんだから、ティアのことは考えない)
「では、行くか」
マテリオは俺に優しく微笑んだ。
「わぁ~! 司教様、素敵だ……!」
「あの方がナリピア出身の司教様って本当か?」
「本当だ! イスラの息子だって」
イスラ、というのはマテリオの父親の名だ。山の民の血を引く父親……母親はロマンさんという。
「ジュンヤ、どうした? 行くぞ? 父には家で待っていてくれるように手紙を書いてあるんだ」
「あっ、うん」
少し細くなった通りを抜けたその先に、目的の家はあった。
「ジュンヤ様、俺が行くっす」
ウォーベルトがドアをノックする。
ダダダッーー!! ガチャン!! ガララ~ン!
「「「っ?! だ、大丈夫かっ?!」
驚いてドアに手を伸ばしたが——
ガチャッ!!
「おっ! お待たせをしました!!! 」
「わっ?!」
ドアを開けて出てきたのは、色こそ違うがマテリオの顔立ちそっくりの男性で、すぐにイスラさんだと分かった。
「ーーっ!? ひ、妃殿下っ?!」
「初めまして、ジュンヤ・ミ……カルタスです。マテリオのお父様ですね?」
「——っ! は、はひっ! ち、父ですっ! どうぞ、お入りください!」
青くなったり赤くなったりと忙しいイスラさんのお言葉に甘えて、マテリオの生家に入る。
素朴だけど感じの良い家だった。きちんと整理整頓それ、生真面目なマテリオの性格はここで培われたんだと思った。
「神子様!! よ、ようこそ、お越しくださいました!」
二人は平伏してしまって、小さくなっている。
「やめてください! 結婚式の時にゆっくりお話し出来なくて……俺もお二人の家族の一人に加えて貰えますか?」
「「っ!? 恐れ多いことです……」」
「——俺は、この世界に血の繋がった家族はいません。夫達と、その家族が新しい家族です。だから……」
「神子様……」
家族。俺の欲しいもの……
「神子様……いえ、ジュンヤ様がそうおっしゃるなら」
「ありがとうございます」
「ジュンヤ、そんな風に思っていたのか?」
「ん? ん~、やっぱりさ。家族のことだけは心残りがある、ぅわっ?!」
背後からマテリオに抱きしめられていた。
「マテリオ」
「寂しい思いはさせない。決して離れない」
「——ありがとう」
一緒に生きていく相手が見つかった。それが俺の支えだ。
「ふふっ、大丈夫だよ、マテリオ」
笑いかけると、ようやく離してくれた。
「俺、マテリオの子供の頃の話を聞きたいんですよ。子供の頃からこんなむっつりしてたんですか?」
「むっつりだと?」
「ハハハッ!」
「「クククッ……ハッハッハ!!」」
そんな俺達を見ていた二人は大笑いをした。
「では、ジュンヤ様にいろいろとお話ししましょう!」
「じゃあ、オレはお茶を出しくるよ」
ロマンさんがお茶とお茶菓子を出してくれた。
「神子様で次期王妃様に、こんな安物でお恥ずかしいんですが」
「いえいえ! 俺は元は庶民ですよ。気にしないでください」
出された素朴なドライフルーツやクッキーをいただく。お茶も王都で出されるハーブティーと違う、ほうじ茶のような味わいでほっこりした。
「このお茶、懐かしい味がします」
「お気に召してもらえてよかった!」
「それで、マテリオはどんな感じでした?」
「この子は、歩き出すのも早くて手のかからない子でしたよ。それに、物心ついた頃から治癒があるのがわかりました」
「へぇ」
魔力は生まれついての才能で、それは子供の頃から顕著に現れるという。
「ロマンが農作業でけがをした時、その傷を直したのが最初ですかねぇ……」
イスラさんが記憶を辿るように遠くを見た。
「そうそう。おんぶして収穫をしてたんだけど、うっかり手を切ってしまってね。この子を下ろして手当てしようとしたら、ハイハイして来たマテリオが傷に触れたんですよ。そうしたら、あっという間に治ってしまって!! すぐに教会の神官様に報告したんだ!」
「報告、ですか?」
「ええ。治癒の能力がある者は貴重なので、報告する義務があるんです」
「調べてくれた神官様が驚くほどの魔力でね! 喜んだけれど、寂しくもあったんですよ」
「……寂しい、ですか」
「ええ。いずれ神殿に修行に出さなくてはいけない……それが確定してしまったので。四歳で時々教会に行くようになり、本格的に教会のお手伝いを始めたのは六歳です。八歳の時にはレナッソーの神殿の方が良い修行ができると連れていかれてしまいました……」
ロマンさんは切なげにマテリオを見た。
——そうだ。ナリピアにいた期間は短かったと言っていたな。
「ですからね、親子として一緒にいた時間が少なくて。それでも、息子であるのは変わりません。その子がまさか、司教様になって神子様と結婚するなんて!!」
「お~。連絡が来た時、驚いたよな……結婚式に呼ばれたけど、我が子なのに近寄れなくてよ。俺達の服は王宮が準備してくれたけど、どうも身分の違いを感じてなぁ」
イスラさんはリラックスしてきたのか口調が砕けてきて、俺はこっそり喜んだ。そうそう、いつも通りでおねがします。
「だから早く帰ってしまったんですね」
「いやぁ、居辛くて……」
「お義父さん! お義母さん! これからは俺に遠慮しないでください。息子として扱ってください! 畑仕事も手伝わせてください!」
「「ええっ!」」
「ジュンヤ、それは……」
「作業着も持ってきたよ? 俺、元の世界で果樹園のことも勉強したし、教えてほしい!」
驚いていないのはノーマとヴァインだけ。この二人には汚れてもいい格好を用意してもらっていた。
周囲のほとんどが驚いて目を丸くする中、農作業が楽しみな俺はワクワクしていた。
「あの時は景色を見る余裕なんかなかったよなぁ」
「そうだな。誰もが不安と恐怖を抑え込んでいた……今日は橋を渡った後、レナッソーの手前で私の故郷に続く道へ入る。田舎道だから、楽しくはないかもな」
「のんびりした景色もいいだろう? それに、そう言う道の方が浄化が行き届いているか見えるしさ」
「確かに、畑や果樹園を通るから改善が目に見えるかもしれないな」
「そうそう。あ、ご両親は無事だって聞いてるけど、仕事は何をしてるんだ?」
「果樹園をしている。幼い頃は手伝いをしていたが、教会で修行を始めて数年後にはレナッソーの神殿に行くことが決まった。だから、故郷ではあるがあまり思い出がないんだ」
マテリオはそう言って、窓の外に視線を移した。
(幼い頃に両親と引き離されたんだなぁ。才能があったせいで、親に甘える時間を取れなかったから堅物に育ったのかも。それなら、俺が甘やかしてやらないと!)
「じゃあ、これから俺と思い出を作って行こう?」
「これから?」
「うん。俺もマテリオの生まれ故郷が楽しみなんだ」
「そうだな。——二人だけの思い出、か」
俺の知らないマテリオの子どもの頃を知りたい。そして、本人さえも記憶が薄いらしい故郷で、俺たちだけの思い出を作ろう。
レナッソーの手前にある町、ナリピアに近づくと広大な果樹園と畑が広がっていてた。オルディス川の支流の川沿いにあるナリピアは、豊富な水の恩恵で様々な果実が収穫できるという。
「ナリピアはピパカノとレナッソーの間にある町だ。瘴気の影響があったと聞いている。もし改善していなかったら、浄化を頼むかもしれない……良いか?」
「もちろんだよ! 何でも言ってくれ!」
微笑みあって、少しずつ近づくその町に思いを馳せて、馬車は進んでいく。
◇
ナリピアの町を守る門をくぐり町へ入る。この町は石造りではあるが、日本で言うと平屋で比較的大きな家だ。田舎の町が都会よりゆったりしているのは、異世界でも変わらないのかもしれない。
そんな素朴な雰囲気なのだが、門を入った先に大勢の人がいた。
「わっ!! 人がいっぱいだ!!」
「到着予定を先ぶれしていたからな。——それにしても、町中の人間がいるような賑わいだ……」
ハンカチを振っている人、精一杯手を振る人と拍手。歓迎する声……巡行では来ることができなかった町なのに、こんなに歓迎してくれるなんて!
馬車が中央広場に着くと、ラドクルトが外に誘導してくれた。
「道が狭いので、この馬車では行けそうにありません。護衛しますので徒歩でもよろしいですか?」
「もちろん平気だよ。護衛だっていらないくらいじゃないか?」
「それはダメですよ。王太子妃なのですから」
「そうだな。もう気軽にフラフラはできないな」
ティアとも結婚した俺は、王太子妃という肩書きがついた。この先はもう以前ほど自由に動けない。結婚に後悔はないけれど、気軽に動けないのだけは残念だ。でも、ティアはずっとそうやって生きてきたんだよな。
「ジュンヤ」
「マテリオ……」
俺の手を握りしめた。まるでティアのことを考えていたのを読んだかのように——
(そうだ、今はマテリオといるんだから、ティアのことは考えない)
「では、行くか」
マテリオは俺に優しく微笑んだ。
「わぁ~! 司教様、素敵だ……!」
「あの方がナリピア出身の司教様って本当か?」
「本当だ! イスラの息子だって」
イスラ、というのはマテリオの父親の名だ。山の民の血を引く父親……母親はロマンさんという。
「ジュンヤ、どうした? 行くぞ? 父には家で待っていてくれるように手紙を書いてあるんだ」
「あっ、うん」
少し細くなった通りを抜けたその先に、目的の家はあった。
「ジュンヤ様、俺が行くっす」
ウォーベルトがドアをノックする。
ダダダッーー!! ガチャン!! ガララ~ン!
「「「っ?! だ、大丈夫かっ?!」
驚いてドアに手を伸ばしたが——
ガチャッ!!
「おっ! お待たせをしました!!! 」
「わっ?!」
ドアを開けて出てきたのは、色こそ違うがマテリオの顔立ちそっくりの男性で、すぐにイスラさんだと分かった。
「ーーっ!? ひ、妃殿下っ?!」
「初めまして、ジュンヤ・ミ……カルタスです。マテリオのお父様ですね?」
「——っ! は、はひっ! ち、父ですっ! どうぞ、お入りください!」
青くなったり赤くなったりと忙しいイスラさんのお言葉に甘えて、マテリオの生家に入る。
素朴だけど感じの良い家だった。きちんと整理整頓それ、生真面目なマテリオの性格はここで培われたんだと思った。
「神子様!! よ、ようこそ、お越しくださいました!」
二人は平伏してしまって、小さくなっている。
「やめてください! 結婚式の時にゆっくりお話し出来なくて……俺もお二人の家族の一人に加えて貰えますか?」
「「っ!? 恐れ多いことです……」」
「——俺は、この世界に血の繋がった家族はいません。夫達と、その家族が新しい家族です。だから……」
「神子様……」
家族。俺の欲しいもの……
「神子様……いえ、ジュンヤ様がそうおっしゃるなら」
「ありがとうございます」
「ジュンヤ、そんな風に思っていたのか?」
「ん? ん~、やっぱりさ。家族のことだけは心残りがある、ぅわっ?!」
背後からマテリオに抱きしめられていた。
「マテリオ」
「寂しい思いはさせない。決して離れない」
「——ありがとう」
一緒に生きていく相手が見つかった。それが俺の支えだ。
「ふふっ、大丈夫だよ、マテリオ」
笑いかけると、ようやく離してくれた。
「俺、マテリオの子供の頃の話を聞きたいんですよ。子供の頃からこんなむっつりしてたんですか?」
「むっつりだと?」
「ハハハッ!」
「「クククッ……ハッハッハ!!」」
そんな俺達を見ていた二人は大笑いをした。
「では、ジュンヤ様にいろいろとお話ししましょう!」
「じゃあ、オレはお茶を出しくるよ」
ロマンさんがお茶とお茶菓子を出してくれた。
「神子様で次期王妃様に、こんな安物でお恥ずかしいんですが」
「いえいえ! 俺は元は庶民ですよ。気にしないでください」
出された素朴なドライフルーツやクッキーをいただく。お茶も王都で出されるハーブティーと違う、ほうじ茶のような味わいでほっこりした。
「このお茶、懐かしい味がします」
「お気に召してもらえてよかった!」
「それで、マテリオはどんな感じでした?」
「この子は、歩き出すのも早くて手のかからない子でしたよ。それに、物心ついた頃から治癒があるのがわかりました」
「へぇ」
魔力は生まれついての才能で、それは子供の頃から顕著に現れるという。
「ロマンが農作業でけがをした時、その傷を直したのが最初ですかねぇ……」
イスラさんが記憶を辿るように遠くを見た。
「そうそう。おんぶして収穫をしてたんだけど、うっかり手を切ってしまってね。この子を下ろして手当てしようとしたら、ハイハイして来たマテリオが傷に触れたんですよ。そうしたら、あっという間に治ってしまって!! すぐに教会の神官様に報告したんだ!」
「報告、ですか?」
「ええ。治癒の能力がある者は貴重なので、報告する義務があるんです」
「調べてくれた神官様が驚くほどの魔力でね! 喜んだけれど、寂しくもあったんですよ」
「……寂しい、ですか」
「ええ。いずれ神殿に修行に出さなくてはいけない……それが確定してしまったので。四歳で時々教会に行くようになり、本格的に教会のお手伝いを始めたのは六歳です。八歳の時にはレナッソーの神殿の方が良い修行ができると連れていかれてしまいました……」
ロマンさんは切なげにマテリオを見た。
——そうだ。ナリピアにいた期間は短かったと言っていたな。
「ですからね、親子として一緒にいた時間が少なくて。それでも、息子であるのは変わりません。その子がまさか、司教様になって神子様と結婚するなんて!!」
「お~。連絡が来た時、驚いたよな……結婚式に呼ばれたけど、我が子なのに近寄れなくてよ。俺達の服は王宮が準備してくれたけど、どうも身分の違いを感じてなぁ」
イスラさんはリラックスしてきたのか口調が砕けてきて、俺はこっそり喜んだ。そうそう、いつも通りでおねがします。
「だから早く帰ってしまったんですね」
「いやぁ、居辛くて……」
「お義父さん! お義母さん! これからは俺に遠慮しないでください。息子として扱ってください! 畑仕事も手伝わせてください!」
「「ええっ!」」
「ジュンヤ、それは……」
「作業着も持ってきたよ? 俺、元の世界で果樹園のことも勉強したし、教えてほしい!」
驚いていないのはノーマとヴァインだけ。この二人には汚れてもいい格好を用意してもらっていた。
周囲のほとんどが驚いて目を丸くする中、農作業が楽しみな俺はワクワクしていた。
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