12 / 12
12 誠の恋をするものは、みな一目で恋をする
しおりを挟む
「お父様。また私の話も聞かずに勝手なことをしましたね。庭の広い家にするとはっきり言ったじゃないですか!」
「充分広いようちの庭は! キャロルちゃんが実験に使おうとするから狭く感じるだけだって! 見てよこの木! こんなにズタズタにされて可哀想!」
「キャロルさん……お父様……俺はどっちでも大丈夫なんで……寝起き出来ればいいんでホント……」
「他の家にするつもりだったんですよ。思いっきり実家の敷地内じゃないですか! ここの線から入ったらダメですよ。若い夫婦の邪魔をしないでください!」
「冷たい! 我が娘が冷たい! そんなんじゃ子供も冷たい子になっちゃうよ! じいじとの触れ合いも大事だよ!」
「あの、キャロルさん……お腹の子に障るんで、もうやめましょう、ね? また気持ち悪くなっちゃいますよ、ね?」
婿というのは立場が弱い。古今東西そういうものだ。
人の話を聞かない同士であるこの親子は、魔術武具の研究開発の話になるとこちらが感嘆するほどの阿吽の呼吸を見せてくるが、他の話になるとそうはいかない。見てわかる通り、絶賛親子喧嘩中である。
キャロルさんはなるべく王都内で、庭の広い家に住むつもりだった。ちなみに俺の意見はないものとしている。まあ正直うちの実家じゃ出資なんか夢のまた夢な話なので、彼女の意向ひとつで話を進めてもらっても何の不満もない。そもそも一緒に暮らせるだけで天国だ。
しかし彼女のお父様は違っていた。広い敷地があるからいいじゃん、とさっさと家を建て始めてしまったのだ。彼女に黙って。結婚式を挙げる前に。
俺は当然婿に入ることにされていたのでその事前準備と、エヴァレット家の生業について学んだりで忙しく、彼女は同じく結婚の準備と学園の設備を使った開発を進めるのに忙しく。気がついた時には今更中止できないくらいに進んでしまった施工具合の立派な家がそこにあった。
それが発覚した途端、言っただろ、でもでもだって、の親子間での決戦の火蓋がバッサリ切って落とされたのである。
「グレイ。気持ち悪い……」
「あー、ほら言ったじゃないですか。屋敷に戻りましょう。薬湯を煎じないと。早く横になりましょうね」
「ごめんねグレイくん。うちの娘が世話になるね」
「もう娘じゃないです。私は嫁に行ったので!」
「娘はいつまでも娘なんだよお! 冷たいよお!」
「ほらほら、大声は身体に良くないです。お父様も最近血圧が高いでしょう? 一緒に魔術薬煎じますから、戻りましょう! ね!」
世話の焼ける親子である。お母様からは『もうグレイくんがいないと無理』と言われてしまった。お母様は似た者同士の二人の相手がもう面倒臭いらしい。まあその面倒を引き受けることで、すんなり受け入れられているのだ。有り難い仕事をいただけたと言えよう。
──────
キャロルさんを寝かせて、さて薬湯を煎じなければと作業場併設のキッチンへ向かおうとすると、腕を取られ引き寄せられて唇をパクっと奪われた。甘いやり取りではあるが、甘えているわけではない。
「ぐっ…………、ちょっとキャロルさん、ひとこと言ってくださいよ、心の準備が」
「生娘みたいなことを言うな。ちょっと楽になったぞ。ありがとう。さあ薬湯をくれ」
挑戦的な笑みを向けられ、少々いけないことをしたくはなったが、相手は妊婦であらせられる。落ち着け俺。落ち着くんだ。
彼女は悪阻が重かった。もしやお母様もそうだったのではと尋ねると、『魔力の質が母親と違うとこうなると書かれた文献があった。子供はお前に似たのかもしれない。ちょっと魔力を寄越してみろ』と口で口を塞がれた。
彼女は俺の魔力を強奪したあと『なんか楽になったぞ。なるほど、子供の父親の魔力を吸えばいいのか。同じ文献がないか調べて、なかったら発表せねば』と、止める俺を無視していそいそと机に向かい、またしばらくした後気持ち悪いと伏せっていた。だから言ったのに。
相手は妊婦とはいえど、変な気分になるのは急に止められない。俺はついつい慣れた薬湯作りをしながら、初めての夜のことを思い出してしまった。
凄かったなあ。あれは強烈だった。何でもかんでも知りたがりな彼女は俺以上に事を調べてその知識を披露してくれたのだ。
『この魔術薬を使うと、魔力の境が曖昧になって抵抗が弱くなる。そうなると物理的な摩擦も減って快感が』とか、『いいか、人間は元々みんな女性なんだ。だから女性のここにある器官は男性と同じく触れるとこうなり』とか。
もともと甘くていい匂いを発している彼女が、湯上がりで更にいい匂いを拡散させながらそういうことを口にするのだ。しかも温まって血色が乗った柔らかそうな唇を滑らかに動かして。しっとりと水気を含んだ髪は薄暗い照明の中では妖艶に映り、伸ばしているのでキラキラ輝く毛先は桃色がかった白い胸元へと自然なかたちで流れつき。
もう眠るだけなので薄着であるし、若いメイドさんが選んだ夜着は明らかに肌が透けていた。透けていたのである。しかも露骨な透け方なんかじゃない。身体の線はハッキリわかるが、あとは布で作られた装飾がさり気なく配置され、それが邪魔になって肝心なところが一切見えない絶妙な意匠であった。想像力を掻き立てまくって膨らんだ頭を破裂させられる勢いだ。
俺はもう、限界だった。理性なんか保てるわけがなかった。
好きだ、愛してる、と何度も言いながらわりと強引に事を進めてしまった。質の良い魔術薬があるとはいえ、やり過ぎていた気もしている。
『とんでもない獣を拾ってしまった』と、ぐったりとした様子で俺に流し目をくれながら彼女はそう呟いた。そして早々に妊娠が判明。嬉しさ半分、禁欲決定による落胆半分である。『流石だな』と俺の肩を強く叩いて褒めてくれた彼女と、『赤ちゃんのもの買わなきゃ!! どこの商人さん呼ぼうか!?』と小躍りしているお父様にはそんなこと、口が裂けても言えやしないが。
魔術武具の開発は試験段階だ。悪阻と戦いながらも意欲は落ちない彼女が、なんとか完成させた回路図を俺が職人さんと形にし、試験に挑む。試験場は王城の訓練所を使わせてもらっている。木に傷をつけたらまたお父様が嘆くから。
たまに会う兄ちゃんに『グレイはもう人妻かー。もう嫁には来てくれないのかあ』と気持ち悪いことを言われながらも近況を報告し合い、試験を終えて家路につく。今回は出来が良かった。狙った通りの出力が出た。
──────
「んっ…………、なんか今日は長くないです… ? あっ、ちょ、こらこら、キャロルさん、ダメですって」
「なんでだ。お前も我慢の限界だろう。可哀想に、こんなになって」
「もう、刺激するからですよ。最近楽になってきたからって油断できませんよ」
「大丈夫だろう。子種は魔力の濃縮液だろ? だから私の──……なぜ口を塞ぐ」
「大事にしなきゃって何度も言ってるでしょう。自分の身体で実験するのはやめてくださ、ちょっとちょっと! イヤー! 脱がさないで!!」
「いいじゃないか。夫婦なんだから。遠慮はいらん」
思いついたら即実行。キャロルさんは相変わらずキャロルさんである。
この薄い手のひらで俺の手を掴み、引っ張って行ったときから変わらない。俺だって男であるからして、主導したいときだってある。でもおそらく一生、この関係性は変わらないだろう。
俺の実家に挨拶に行ったとき、事前に報告したにも関わらず腰を抜かさんばかりに驚いた母さんには後でこっそりと『あんたはあの子の下僕になりな。その方が絶対にうまくいくから』とのありがたい助言をいただいた。下僕はちょっと、と思っていたが、親の言うことは大体当たるのだ。
俺の運命はあのとき、彼女の手に握られた。たまに理性が飛びそうになって辛いが。それもまた、人生における愉しさのひとつである。
────────────────────
普段はBLっていうニッチ性癖小説ばかり書いてます。履歴見てショック受けないでくださいねお嬢さん。私言いましたからね。
でもねー私もなんで書いてるのかわかんないんですよね(解っとけよ)。
また来てね!待ってるよ!
「充分広いようちの庭は! キャロルちゃんが実験に使おうとするから狭く感じるだけだって! 見てよこの木! こんなにズタズタにされて可哀想!」
「キャロルさん……お父様……俺はどっちでも大丈夫なんで……寝起き出来ればいいんでホント……」
「他の家にするつもりだったんですよ。思いっきり実家の敷地内じゃないですか! ここの線から入ったらダメですよ。若い夫婦の邪魔をしないでください!」
「冷たい! 我が娘が冷たい! そんなんじゃ子供も冷たい子になっちゃうよ! じいじとの触れ合いも大事だよ!」
「あの、キャロルさん……お腹の子に障るんで、もうやめましょう、ね? また気持ち悪くなっちゃいますよ、ね?」
婿というのは立場が弱い。古今東西そういうものだ。
人の話を聞かない同士であるこの親子は、魔術武具の研究開発の話になるとこちらが感嘆するほどの阿吽の呼吸を見せてくるが、他の話になるとそうはいかない。見てわかる通り、絶賛親子喧嘩中である。
キャロルさんはなるべく王都内で、庭の広い家に住むつもりだった。ちなみに俺の意見はないものとしている。まあ正直うちの実家じゃ出資なんか夢のまた夢な話なので、彼女の意向ひとつで話を進めてもらっても何の不満もない。そもそも一緒に暮らせるだけで天国だ。
しかし彼女のお父様は違っていた。広い敷地があるからいいじゃん、とさっさと家を建て始めてしまったのだ。彼女に黙って。結婚式を挙げる前に。
俺は当然婿に入ることにされていたのでその事前準備と、エヴァレット家の生業について学んだりで忙しく、彼女は同じく結婚の準備と学園の設備を使った開発を進めるのに忙しく。気がついた時には今更中止できないくらいに進んでしまった施工具合の立派な家がそこにあった。
それが発覚した途端、言っただろ、でもでもだって、の親子間での決戦の火蓋がバッサリ切って落とされたのである。
「グレイ。気持ち悪い……」
「あー、ほら言ったじゃないですか。屋敷に戻りましょう。薬湯を煎じないと。早く横になりましょうね」
「ごめんねグレイくん。うちの娘が世話になるね」
「もう娘じゃないです。私は嫁に行ったので!」
「娘はいつまでも娘なんだよお! 冷たいよお!」
「ほらほら、大声は身体に良くないです。お父様も最近血圧が高いでしょう? 一緒に魔術薬煎じますから、戻りましょう! ね!」
世話の焼ける親子である。お母様からは『もうグレイくんがいないと無理』と言われてしまった。お母様は似た者同士の二人の相手がもう面倒臭いらしい。まあその面倒を引き受けることで、すんなり受け入れられているのだ。有り難い仕事をいただけたと言えよう。
──────
キャロルさんを寝かせて、さて薬湯を煎じなければと作業場併設のキッチンへ向かおうとすると、腕を取られ引き寄せられて唇をパクっと奪われた。甘いやり取りではあるが、甘えているわけではない。
「ぐっ…………、ちょっとキャロルさん、ひとこと言ってくださいよ、心の準備が」
「生娘みたいなことを言うな。ちょっと楽になったぞ。ありがとう。さあ薬湯をくれ」
挑戦的な笑みを向けられ、少々いけないことをしたくはなったが、相手は妊婦であらせられる。落ち着け俺。落ち着くんだ。
彼女は悪阻が重かった。もしやお母様もそうだったのではと尋ねると、『魔力の質が母親と違うとこうなると書かれた文献があった。子供はお前に似たのかもしれない。ちょっと魔力を寄越してみろ』と口で口を塞がれた。
彼女は俺の魔力を強奪したあと『なんか楽になったぞ。なるほど、子供の父親の魔力を吸えばいいのか。同じ文献がないか調べて、なかったら発表せねば』と、止める俺を無視していそいそと机に向かい、またしばらくした後気持ち悪いと伏せっていた。だから言ったのに。
相手は妊婦とはいえど、変な気分になるのは急に止められない。俺はついつい慣れた薬湯作りをしながら、初めての夜のことを思い出してしまった。
凄かったなあ。あれは強烈だった。何でもかんでも知りたがりな彼女は俺以上に事を調べてその知識を披露してくれたのだ。
『この魔術薬を使うと、魔力の境が曖昧になって抵抗が弱くなる。そうなると物理的な摩擦も減って快感が』とか、『いいか、人間は元々みんな女性なんだ。だから女性のここにある器官は男性と同じく触れるとこうなり』とか。
もともと甘くていい匂いを発している彼女が、湯上がりで更にいい匂いを拡散させながらそういうことを口にするのだ。しかも温まって血色が乗った柔らかそうな唇を滑らかに動かして。しっとりと水気を含んだ髪は薄暗い照明の中では妖艶に映り、伸ばしているのでキラキラ輝く毛先は桃色がかった白い胸元へと自然なかたちで流れつき。
もう眠るだけなので薄着であるし、若いメイドさんが選んだ夜着は明らかに肌が透けていた。透けていたのである。しかも露骨な透け方なんかじゃない。身体の線はハッキリわかるが、あとは布で作られた装飾がさり気なく配置され、それが邪魔になって肝心なところが一切見えない絶妙な意匠であった。想像力を掻き立てまくって膨らんだ頭を破裂させられる勢いだ。
俺はもう、限界だった。理性なんか保てるわけがなかった。
好きだ、愛してる、と何度も言いながらわりと強引に事を進めてしまった。質の良い魔術薬があるとはいえ、やり過ぎていた気もしている。
『とんでもない獣を拾ってしまった』と、ぐったりとした様子で俺に流し目をくれながら彼女はそう呟いた。そして早々に妊娠が判明。嬉しさ半分、禁欲決定による落胆半分である。『流石だな』と俺の肩を強く叩いて褒めてくれた彼女と、『赤ちゃんのもの買わなきゃ!! どこの商人さん呼ぼうか!?』と小躍りしているお父様にはそんなこと、口が裂けても言えやしないが。
魔術武具の開発は試験段階だ。悪阻と戦いながらも意欲は落ちない彼女が、なんとか完成させた回路図を俺が職人さんと形にし、試験に挑む。試験場は王城の訓練所を使わせてもらっている。木に傷をつけたらまたお父様が嘆くから。
たまに会う兄ちゃんに『グレイはもう人妻かー。もう嫁には来てくれないのかあ』と気持ち悪いことを言われながらも近況を報告し合い、試験を終えて家路につく。今回は出来が良かった。狙った通りの出力が出た。
──────
「んっ…………、なんか今日は長くないです… ? あっ、ちょ、こらこら、キャロルさん、ダメですって」
「なんでだ。お前も我慢の限界だろう。可哀想に、こんなになって」
「もう、刺激するからですよ。最近楽になってきたからって油断できませんよ」
「大丈夫だろう。子種は魔力の濃縮液だろ? だから私の──……なぜ口を塞ぐ」
「大事にしなきゃって何度も言ってるでしょう。自分の身体で実験するのはやめてくださ、ちょっとちょっと! イヤー! 脱がさないで!!」
「いいじゃないか。夫婦なんだから。遠慮はいらん」
思いついたら即実行。キャロルさんは相変わらずキャロルさんである。
この薄い手のひらで俺の手を掴み、引っ張って行ったときから変わらない。俺だって男であるからして、主導したいときだってある。でもおそらく一生、この関係性は変わらないだろう。
俺の実家に挨拶に行ったとき、事前に報告したにも関わらず腰を抜かさんばかりに驚いた母さんには後でこっそりと『あんたはあの子の下僕になりな。その方が絶対にうまくいくから』とのありがたい助言をいただいた。下僕はちょっと、と思っていたが、親の言うことは大体当たるのだ。
俺の運命はあのとき、彼女の手に握られた。たまに理性が飛びそうになって辛いが。それもまた、人生における愉しさのひとつである。
────────────────────
普段はBLっていうニッチ性癖小説ばかり書いてます。履歴見てショック受けないでくださいねお嬢さん。私言いましたからね。
でもねー私もなんで書いてるのかわかんないんですよね(解っとけよ)。
また来てね!待ってるよ!
1
お気に入りに追加
79
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
もふもふ好きにはたまらない世界でオレだけのもふもふを見つけるよ。
サクラギ
BL
ユートは人族。来年成人を迎える17歳。獣人がいっぱいの世界で頑張ってるよ。成人を迎えたら大好きなもふもふ彼氏と一緒に暮らすのが夢なんだ。でも人族の男の子は嫌われてる。ほんとうに恋人なんてできるのかな?
R18 ※ エッチなページに付けます。
他に暴力表現ありです。
可愛いお話にしようと思って書きました。途中で苦しめてますが、ハッピーエンドです。
よろしくお願いします。
全62話
貴族のくせに何もできない僕の楽しい再婚生活
清田いい鳥
BL
「今度こそ幸せになるんだぞ、マインラート」
「……あ、えっと、はい父様。頑張りまーす……」
「語尾を伸ばすんじゃない! もう一度! 幸せに!! なるんだぞ!!」
「がっ、頑張ります!! よろこんでー!!」
僕は貴族。でも何もできない。できるのは勉強だけ。重大な身体の秘密があるため、家族は僕の伴侶探しに奔走していた。僕の意思はなかったものとして。
最初の結婚は不倫夫の不幸で終わりを迎え、2度目の結婚。……する気あるのかこの人は。さっきから全然喋らないんですけど。
年末ジャンボ宝くじのような価値ある子供を産める男と、その匂いにつられた男たちによる昼ドラです。キャーやだありえなーい、と言いながらついつい見ちゃうアレですよ。お嬢さん方お好きでしょ?知ってますよ私。
お話の中にお話が出てくる一粒で二度美味しい構成です。シンデレラが殺し屋になったりしてます(王子様は無事です)。
#カントボーイBL企画参加作品です。めっちゃ遅刻しましたが。
【R18BL】とある妖狐が執着心がヤバい弟に当主の座を奪われた上に監禁される話
ナイトウ
BL
傾向:
独占欲鬼強執着系天才弟攻め、僻みっぽい努力家兄受け、近親相姦、監禁調教、かけひき、ハッピーエンド
BL大賞参加してます。
どうぞ応援よろしくお願いします!
[あらすじ]
人の社会に紛れて暮らしている妖狐一族は、代々本家の優れた直系男子を当主に掲げて結束を保っている。
アカオはその当主の長子として、将来の当主に相応しくあるべく勉学に励み品行方正に生きてきた。
しかし心の奥では自分より遥かに優秀な弟のトキノに対する複雑な感情が渦巻いている。
それでもアカオは弟と表面上は仲良く大学生活を送っていた。
ある日当主である父が急逝し、遺言で当主に指名されたのはトキノだった。
打ちのめされたアカオは、これからは自分の人生を送ろうと家を捨てる決意をして就職先を海外に変更する。
その事をトキノに告げた途端トキノの態度が急変。
違和感を持ちながらもその日は眠り、朝目覚めたら寝ていたベッドに拘束された自分と自分を見下ろすトキノがいた。
薄幸系オメガ君、夜の蝶になる
Q.➽
BL
見た目は繊細な薄幸"風"美青年なのに、天然で雑な性格ゆえに大事なとこで突っ走る危うい系主人公・白川 蛍(しらかわ けい Ω)。
中学で父を亡くした蛍は、体の弱い母が倒れた事を機に、経済的困窮を理由に高校進学を断念して製菓会社の工場に就職する事を決めた。青春を謳歌する同世代達を尻目に、大人ばかりの職場で頑張る蛍。
だが勤続5年目のある日、不況による業績悪化を理由とした人員削減の憂き目に遭ってしまう。しかし、落ち込む暇もなく再就職先を探す日々が始まった。が、学歴とバース性を理由に、なかなか採用にならない。
(このままでは母子2人、食い詰めてしまう)
思い詰めた蛍は、とうとう目に止まった怪しげな夜の店の募集広告に応募。面会で即採用となり働き始めるが、そこは男性客が男性客を接待する高級クラブだった。
営業が始まり、蛍はαのイケメンVIP客・羽黒の個室席に行くよう言われるのだが、部屋のドアを開けた途端に空腹と貧血で倒れてしまう。幸か不幸か、それを機に羽黒のお気に入りとなった蛍だったが...。
◆白川 蛍(しらかわ けい)20歳 Ω 受け
色素薄い系。天然ウェーブの茶髪、茶目。
容姿は母親似の線の細い美形。しかし性格は何かと大雑把だった父親似。
ただ、基本的には良い子なので、母を支えなければとの責任感から突っ走りがち。
◆羽黒 慧生(はぐろ えいせい)28歳 α 攻め
黒髪黒目長身筋肉質、眉目秀麗にして性格は温和で優しくスーツが超絶似合うという、おおかたの女子とオメガが大好物な物件。誰にでも人当たりが良いのだが、実は好みが超絶うるっさい。何かとおもしれー男が好き。
※更新頻度はゆっくりです。
おれとかれぴとかれぴのセフレ
Q.➽
BL
おれ、酒口弥勒はフェネック獣人。数ある地方都市のひとつに住む大学1年生で、交際半年の歳上のかれぴ・大翔がいる。
とある週末、急遽バイトで代理出勤になったという大翔をサプライズお出迎えをしようと、彼の一人暮らししているマンションに向かった健気なおれ。
しかしそこで見たものは、不在の筈の大翔と知らない男のドッキング現場だった…。
てめえそこへなおれ、から始まるザ・スペクタクル・トライアングル。
◆酒口 弥勒 (さかぐちみろく)
19歳 大学1年生
獣種:イヌ科 フェネックギツネ 163cm
細くて小さくて軽い 可愛いくて気が強い。だけどビビり。(気が強いのは臆病の裏返しだと思われ)
知らない相手には人見知り発揮するが慣れれば人懐っこい
まずまずのバカ
◆灰田 大翔(はいだひろと)
21歳 大学3年生
獣種:イヌ科 アラスカンマラミュート 190cm
大っきくて筋肉質でイケメン
顔は凛々しいのに人懐っこくて社交的、モテる
弥勒にはマジ惚れなのだが、押しに弱い一面が出てしまいまんまと浮気
ハイレベルな馬鹿
◆ 御坂 万里生(みさかまりお)
24歳 大翔のバイト先のアパレルブランド店の本社プレス
獣種:イヌ科 ボルゾイ 24歳 187cm
長身細身、頭が小さく手足の長いスラリとしたモデル体型 クール美形
セフレで良いけど?と巧みに大翔を誘惑し、セフレ関係に。しかしそれには、とある目的があり…
意外にもバカ
※ 獣人と人の混在する世界線でお送りしております
※ 多様性に満ちており、同性CP、同性婚も珍しくない世界観でございます
※多分近々続編予定
おしゃべり魔獣の衛兵隊長は平隊員に依存している
清田いい鳥
BL
「そこの御者さん止まってー! ごめんねーちょっと中見せてもらっていい? 急いでる? そっかそっかー、じゃあこっちも急いで中見せてもらうから。すぐ終わるよー大丈夫! どこから来たのー?」
おしゃべり魔獣と名高いうちの衛兵隊長は、今日もよく口が回る。
学園の同級生だったサンダー。うるさいのを差し引いても器量と実力がある男。天に二物を与えられた彼の進路は、てっきり王宮騎士団だと思っていた。……なんで衛兵になっちゃったの? なんで同じ職場なの? なんで私にセクハラするの?? 捕縛するぞこの野郎!!
脅威の捕縛率であっという間に昇進したサンダーと、彼の捕縛から逃れようとする平衛兵マリウスの日常物語です。
現職警官の方が仕事を思い出してスン……とならないよう、出来るだけ現代語を排してあります。
交番勤務と生活安全課の仕事が混ざっているかと思いますが、馬車にスピード違反もクソもございませんのと、馬車の話ばかりだと私が飽きますのでその点ご了承ください。
つまりこういうことです。せーの、「ファンタジーだからー!」
知りたくないから
Q.➽
BL
あの夜、俺を抱いたのは誰なのか。
時永 敦、28歳のサラリーマン。
彼女と別れて酔ったあの日、誰かに優しく抱かれてから、イけない体になった時永。
容疑者は一緒に飲んでいた友人達の中の、誰か。
しかしそれ以来、時永には週末の男漁りという妙な悪癖がついてしまう。
行動の明後日な主人公と、秘めていた溺愛友人の話。
切なさ成分含みます。
※溺愛友人は1人とは限りません。
※切なさはあくまで成分でありますので、シリアスは期待しないでいただきたいです。
運命だとか、番とか、俺には関係ないけれど
Q.➽
BL
オメガバースの世界で、その他大勢に過ぎないβに生まれた菱田斗真(ひしだとうま)。
何故かαとΩにやたらとモテる彼の恋のルールは
『けして、好きになり過ぎないこと。』
恋に敗れ、傷心の自分に近づいてくる新たなαとΩを受け入れまいと逃げる不憫なβの話です。
※ゆる更新です。
※後からシレッと訂正などが入る事があります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
先行してたカクヨムと同時に読んでまして、そしたらこちらが追い越して完結しちゃいましたね~。
もう~キャロルさんったら女子なのにイケメン~頼れる~抱いて~❤️
すごく面白かったです!
ありがとう美しいお嬢さん!
投稿スピードに差があるのは埋もれ対策です。見事に埋もれましたがね。ウケる~
面白かった?よかったー。ならば私も満足です!ヨシ!