4 / 4
試験場へ
しおりを挟むギルド…マスター?!なんで…・・・あっ…
後ろを向き、理由に気が付く。
うぅーっ、成る程ね…そりゃ、自分の縄張りで、暴れられたらね…
「すみません、ギルドマスター、ギルド内で暴れてしまって」
出来るだけ申し訳なさそうに謝る。
「まぁ、良い、其奴は新人いびりの度が過ぎていたからな…殺気までだしやがって…」
やっぱりね…あの殺気は普通の人なら気絶するほどかも…新人いびりをするのに、気絶させようとするなんて、意味がないような…まぁ、効かないから良いけどね。
「それでは…?」
「まぁ、ギルドマスターの権限で罰はなしにしてやろう…」
「本当ですか!」
本心から喜ぶ。
「あぁ、そうだ、だが…」
そういって、チラッと後ろの倒れている男を見る。
「そのままにしておくわけにもなぁ…」
えっ!罰はなしって言ってたのに!
「あの…どうすれば?」
問いかけると、ギルドマスターはジッとこちらを見据え、口を開いた。
「お前、俺にちょっと付いてこい」
ギルドマスターは、そう一言だけ残し、スタスタと奥に向かって歩き出した。
「えっ?あっ、はい!」
(どんな罰だろう…厳しくないと良いけど…)
恐る恐る付いていってみると、試験場に着いた。
「あの、どうして試験場に…?」
「お前が倒したアイツは熟練のCランクだった…そして、お前は始めたばかりのFランクだ…」
「えっ、はい…そうですね…・・・?・・・あっ、新人のFランクが、熟練のCランクを倒した…つまり、私がFランクだと困るんですね?」
「あぁ…そういうことだ…」
確かにそりゃあ新人が熟練を倒したらギルドが、本人の実力を測れなかった、またはイカサマをしたみたいになるしな…まぁ、彼のためにもギルドのためにも必要ってことね…
「分かりました、因みにこれにクリアするとどこまでランクが上がるんですか?」
「Cランクまでだ」
???Cランク?いきなり…?
「えっと、その…私が言うのもなんですが、新人がいきなりCランクになるのは、経験が足りないのでは?」
「でも、お前…魔物を倒した経験あるだろう?それになくたってこの試験でお前がいくつクリアしたかによって上がるランクは変わるし、例えCランクになったとしても、Fランクのミッションをとっても何ら問題は無い」
「えっ、でもFランクのミッションをとったら、Fランクの方々が困るのでは…」
ミッションがなくなったら…
「いや、このギルドでは、Fランクの奴は殆ど居ないんだ…大体次の日には、Eランクにはなっているからな…」
「そうなんですか…?」
それなら、大丈夫かな?
「うーん、まぁ、頑張ってみますね?」
試験場に入ると想像以上に広い空間があった。端の方には武器が仰々しく並べられていた。
壁や床には血が付いたまま乾いているところもあった。
正直なところ、フローディスはワクワクしていた。彼女は冒険者になる以前からの戦闘狂なのだ。強い者と闘うのが大好きな…
まぁ、どういう形式で試験をするのかは知らないが…とにかくワクワクしていた。
(試験…!強い人と闘える試験が良いな!)
彼女は試験場を見ながらそう思った。
0
お気に入りに追加
10
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
幼女からスタートした侯爵令嬢は騎士団参謀に溺愛される~神獣は私を選んだようです~
桜もふ
恋愛
家族を事故で亡くしたルルナ・エメルロ侯爵令嬢は男爵家である叔父家族に引き取られたが、何をするにも平手打ちやムチ打ち、物を投げつけられる暴力・暴言の【虐待】だ。衣服も与えて貰えず、食事は食べ残しの少ないスープと一欠片のパンだけだった。私の味方はお兄様の従魔であった女神様の眷属の【マロン】だけだが、そのマロンは私の従魔に。
そして5歳になり、スキル鑑定でゴミ以下のスキルだと判断された私は王宮の広間で大勢の貴族連中に笑われ罵倒の嵐の中、男爵家の叔父夫婦に【侯爵家】を乗っ取られ私は、縁切りされ平民へと堕とされた。
頭空っぽアホ第2王子には婚約破棄された挙句に、国王に【無一文】で国外追放を命じられ、放り出された後、頭を打った衝撃で前世(地球)の記憶が蘇り【賢者】【草集め】【特殊想像生成】のスキルを使い国境を目指すが、ある日たどり着いた街で、優しい人達に出会い。ギルマスの養女になり、私が3人組に誘拐された時に神獣のスオウに再開することに! そして、今日も周りのみんなから溺愛されながら、日銭を稼ぐ為に頑張ります!
エメルロ一族には重大な秘密があり……。
そして、隣国の騎士団参謀(元ローバル国の第1王子)との甘々な恋愛は至福のひとときなのです。ギルマス(パパ)に邪魔されながら楽しい日々を過ごします。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
(完結)お姉様を選んだことを今更後悔しても遅いです!
青空一夏
恋愛
私はブロッサム・ビアス。ビアス候爵家の次女で、私の婚約者はフロイド・ターナー伯爵令息だった。結婚式を一ヶ月後に控え、私は仕上がってきたドレスをお父様達に見せていた。
すると、お母様達は思いがけない言葉を口にする。
「まぁ、素敵! そのドレスはお腹周りをカバーできて良いわね。コーデリアにぴったりよ」
「まだ、コーデリアのお腹は目立たないが、それなら大丈夫だろう」
なぜ、お姉様の名前がでてくるの?
なんと、お姉様は私の婚約者の子供を妊娠していると言い出して、フロイドは私に婚約破棄をつきつけたのだった。
※タグの追加や変更あるかもしれません。
※因果応報的ざまぁのはず。
※作者独自の世界のゆるふわ設定。
※過去作のリメイク版です。過去作品は非公開にしました。
※表紙は作者作成AIイラスト。ブロッサムのイメージイラストです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
お気に入りに登録しました~
嬉しいです!ありがとうございます!